情報科学屋さんを目指す人のメモ

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「雨・雪の影響でNHKしか映らない」に関連して「降雨対応放送」について調べてみた

テレビ (4) 大雪対策 (5)

昨日は、NHKだけが映らない障害がCATVで発生していることを書きましたが、現在「NHKしか映らない障害」が発生している地域がある模様です。また、「NHKに加えてtvkも映る」という声が多いことから、少なくとも神奈川県にて、「NHKしか映らない障害」が多く発生しているようです。これを受けて、少し調べてみたのですが、「どうしてNHKだけ映るのか」が少し面白かったので、紹介します。キーワードは「降雨対応放送」です。

※今回の「NHKしか映らない」という話は、BS放送の話(降雨対応放送)と、地デジ@神奈川の「NHKとtvkしか映らない」という話の2つが混在していたようです。それぞれ別だと考えて読み進めてください。神奈川県の障害の原因に関する情報ついては、追記しました。

症状

NHK以外のチャンネルを見ようとすると、十分に強いレベルの電波が受信できず、映らないという症状です。また、映像が映らず、音だけ聞こえる場合もあるようです。

(追記1)神奈川県の受信障害についてメモ

各中継局の受信可能エリアや、Tweetなどを見比べてみると、南足柄中継局と小田原東中継局の受信エリア(神奈川県の西側、特に小田原から大雄山線に沿ったエリア、国府津駅から御殿場線に沿った山北駅あたりまでのエリアなど足柄平野周辺)が怪しいのかなぁ、と思っています。ただ、これだけではNHKだけ特別映りやすい理由が説明できない中継局の組合せなので、ちょっとまだよくわかりません。というか、単に地デジが届くまでの仕組みが楽しくて見てるだけに近いです。。。

(追記2)「神奈川県の一部でNHKとtvkだけ受信できる障害」の原因予想

いろいろ調べてみた結果、南足柄中継局(wikipedia)の受信エリア(足柄上郡開成町全域、及び南足柄市、足柄上郡大井町、松田町、山北町の各々一部)で障害が発生している模様です。

以下、どうしてそういう結論(まだ仮説)に至ったかを説明します。

まず、Tweetの情報と、Dpa(デジタル放送推進協会)の放送エリアマップでわかる中継局の配置と受信エリアを照合し、南足柄中継局、小田原東中継局、平塚中継局の順に怪しいと目星を付けました。

そこで、南足柄中継局について調べてみると、正確にはNHKとTVKの「南足柄テレビジョン中継放送所」と、その他民放の「南足柄テレビ中継放送局」で名前が分かれているということがわかりました。そこで、物理的に分かれているのではないかと調べてみると、、南足柄中継局のある県立21世紀の森に実際に行ってみた人の画像などが見つかり、「NHK・TVK用」と「その他民放」で送信用アンテナが別になっているとわかりました。

そして、NHK・TVK用のアンテナにだけ、自家発電装置がある、ということも分かりました。

以上から、南足柄中継局で停電が発生しており、NHK・TVK用アンテナのみ自家発電装置で稼働しているものの、民放キー局用のアンテナが完全に送信を停止しているのではないかと考えると、いろいろな情報とつじつまが合うと考えられた、というわけです。

2010年に、土砂崩れで送電線が切れて南足柄中継局が停電し、同様の症状が発生したことがあるようです。今回は大雪の影響で停電が発生した可能性があります。

(追記3)停電に関する情報

停電に関するTweetを探すと、それらしきものが見つけられたので、この予想でかなり確定に近いと思います。

なぜNHKだけ映るのか

地上波デジタルについては、NHKだけどう特別なのか、すぐには調べが付きませんでした(後でもう一度触れます)。

ただし、BSデジタル放送について「NHK(BSデジタル)だけが映る」というのには、はっきりとした理由があることが分かりました

それは、「降雨対応放送」という仕組みの存在です

その「降雨対応放送」とやらに切り替わると、「降雨対応放送に切り替わりました」など、降雨対応放送であることが表示されるそうです。

降雨対応放送

降雨対応放送について調べてみると、情報が少ないながらも、次のような技術であるとわかりました。

降雨対応放送(こううたいおうほうそう)とは放送衛星が雨天などで受信が困難な場合、一時的に画像・音声の質を下げて受信できない状態を予防するための方法とされている仕組みである。 引用元

簡単に言えば、品質を下げることで、視聴可能性を高める方法で、実際に降雨対応放送に切り替わると、「画面が小さくなる」「画質が急に悪くなった」など、解像度の大きな劣化が発生するようです。

具体的には、降雨対応放送用の電波も同時に送信しておいて、本来の電波が受信しにくいときに、テレビやレコーダーなど、受信するチューナー側が判断して、降雨対応放送用の電波を利用する、という仕組みのようです降雨対応放送用の電波は、常時発信するチャンネルと、悪天候の場合のみ発信するチャンネルがあるようです

この降雨対応放送について、ここにはさっぱり書いていないのですが、この仕組みは、BS放送の中でも、NHKだけが取り入れている仕組みであり、降雨対応放送という技術を利用できるのは、NHKだけのようなのです

BSデジタル放送のNHK以外では、そのようなしくみがないため、NHKが降雨対応放送で受信できていても、他の放送局は受信できないことがあります引用元

こういうわけで、とりあえずBSについては「NHKだけ見える」が発生するようなのです。

NHKのよくある質問集にも、この「降雨対応放送」がちらっと紹介されています。

雨による中断を低減するため「降雨対応放送(階層伝送)」という、低画質ながらも放送を継続することができる技術が採用されています。 引用元

というわけで今回、NHKだけ特別な技術によって、視聴可能性が高められているということがわかりました。

地上波でも、NHKが特別な技術を利用している可能性

すると、地上デジタルについても、NHKだけ特別映りやすい工夫が取り入れられているのではないかと予想できます。

その結果NHKだけ映り、他の民放テレビ局の映りが安定しない、現象が起こっていると考えるのと、現状がすんなり納得できます。

地上波デジタルに比べてBSのほうがはるかに雨や雪などの天候の影響を受けやすいようで、地上波デジタルに関する天候の影響にまつわる詳しい話があまり見つかりません。見つかったら追記しようと思います(なんだか気になるので、NHKに電話して聞いてみようかな)

参考

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