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最近買い足した27インチモニタ「EIZO FlexScan EV2736W (EV2736W-FSBK)」を、使いやすさと耐荷重のバランスがいいディスプレイアーム「エルゴトロン LXデュアル デスク マウント アーム (45-248-026)」で利用する際に発生した問題について紹介しておきます。結論を言えばアームが「お辞儀」してしまったのですが、耐荷重9.1kgのアームに7.3kgのディスプレイを取り付けたはずなのに一体どうして、というお話。
この記事は、ディスプレイアーム9本の9面ディスプレイPCから書かれています。
目次
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EIZO FlexScan EV2736W の重量
「EIZO FlexScan EV2736W (EV2736W-FSBK)」は、27インチディスプレイで、本体重量が「7.3kg」です。
EIZO FlexScan 27インチカラー液晶モニター 2560x1440 DVI-D 24Pin DisplayPort ブラック FlexScan EV2736W EV2736W-FSBK
私が他に使っている27インチディスプレイはすべて「DELL U2713HM」なのですが、こちらは本体重量「5.6kg」となっています。
つまり、EV2736W は、本体重量が重めなのです(EIZOのディスプレイが全体的に重め)。
ディスプレイアームの耐荷重
では、エルゴロトロンのディスプレイアーム(LXシリーズ)の耐荷重はどうなっているかというと、荷重範囲「3.1-9.1kg」となっています。
というわけで、EV2736Wの本体重量7.3kgに対して、1.8kgも余裕があります。
さて、これで購入して、実際に取り付けてみました。
問題発生
すると、ディスプレイの重さに耐え切れず、ディスプレイアームが勝手に下に下がってしまいます。
耐荷重的に問題がないはずなのになぜ?と思うかもしれません。
原因
その原因は、ディスプレイの厚みにあります。
実は、ディスプレイにはそれなりの厚みがあり、アームの取り付け部分よりもいくらか外側に重心が来るため、実際のモニタ重量以上の負荷がアームにかかってしまうのです。
耐荷重計算のポイント
そんな理由から、耐荷重を見るときは、ディスプレイの分厚さも考えておく必要があります。
エルゴトロン社のディスプレイアームの場合は、アームの公式ページの製品情報の中に、小さな文字で次のように書いてあります。
荷重範囲:3.1kg~9.1kgまで モニタサイズと荷重範囲が合致しない場合は、荷重範囲を目安にアーム製品をお選びください。 *モニタ厚によっては荷重範囲が変わる可能性があります。詳細は(こちらRead more)または販売店までお問い合わせください。
この「Read more」のページが「About Weight Capacity」という、耐荷重計算に関するページになっています。
耐荷重計算ページ
耐荷重表のページによれば、エルゴトロンのディスプレイアーム(全てではない)は、「取り付け位置から重心までの幅が2.5cm以内であることを想定して作られている」とされています。そして、それより厚みがある場合は、耐荷重が低下していくことが記されています。
例えばLXシリーズであれば、ディスプレイの厚みが51mm以内であれば9.1kgというカタログスペックそのものが発揮されるものの、64mm以内となると、7.7kgになってしまいます。
EIZO EV2736W は、厚みが65mmあります(カタログ)。そのため、重心の位置がわからないので正確なことは言えませんが、何も考えずに表に照らせば、この厚みのディスプレイについてLXアームが許容できる重量は9.1kgではなく、7.7kg程度であると考えられます。
本当のところ、厚みの半分より表示面よりに重心があると考えられるため、さらに耐荷重は低いと予想されます。
そして、今回重さに耐え切れなかったEV2736Wは前述のとおり、7.3kgです。したがって、これは耐荷重を超えているか、超えていないにしても余裕が無い重量であると考えられます。
結論:「厚み」のことを考えて余裕を持って
ディスプレイの耐荷重について「余裕を持つ」というのは「まぁそうだろ」と思うかもしれません。
実際、アームの耐荷重表示9.1kgに対して、7.3kgのディスプレイを購入したことについて、「余裕がある」と思っていました。
しかし本当は、「厚みのことまで考えて、もっと余裕が必要だった」わけです。
LXアームの耐荷重目安
LXアームの場合、27インチディスプレイが限界すれすれで、物によっては重さに耐え切れない、ということがまず一つの目安になると思います。
30インチをアームで支えたい場合は、耐荷重13.6kgのMXシリーズがおすすめです。
しかし、LXに比べると、アームとしての自由度が大きく低下するため、マルチディスプレイ派の自分としては、取り回しや、マルチディスプレイ配置の重度の高さからLXアーム+長身ポールのほうが遥かにオススメです。
対策:買ってしまった時の緊急回避策
さて、そんな私は、重さに耐え切れないのをどう解決したのか、というのを最後に書いておきます。
「え、解決できたの?」と思うかもしれませんが、アームの特徴を使うと、自由度が減る程度で何とかなりました。
方法
その方法とは、「同じ高さにモニタを固定するとき、できるだけアームの取り付け位置をポールの高い位置にする」という方法です。
実は、アームでディスプレイを固定する場合、同じ位置にディスプレイを固定するにしても、低いところにアームを固定して、アームを上方向に伸ばす方法と、高いところに固定して、下方向に伸ばす方法、中くらいの高さに固定して、水平方向に伸ばす方法などなどが考えられます。
もちろんそれぞれ移動範囲が変わってしまうのですが、それさえ問題なければ、高いところから下方向に伸ばすことで、アームが勝手に下がってしまう現象を緩和できます。実際私はこれでなんとか固定できています。
マルチディスプレイ道は奥が深い(耐荷重の見積もりが甘かっただけ)。
おまけ:ケーブルの重さ
最後に「ケーブルの重さ」に触れておきます。実は、ディスプレイに取り付けたケーブルをぶら下げていたり、引っ張るような状態だと、さらにディスプレイが重くなったのと同じような状態になります。微妙に耐荷重が足りないような気がしたら、ケーブルの状態にも気を使ってあげてください。
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