情報科学屋さんを目指す人のメモ

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再生機能やランキング機能で差別化する最近の人気無料音楽アプリの傾向メモ(Music Station、Mステ MusicStereo)

iPhone (749)

最近また「無料音楽アプリ」がiPhoneの無料アプリ総合ランキング1位を獲得しているので、上位に新しく現れたアプリや、最近伸びているアプリの仕組みや傾向、特徴や差別化ポイントを、現在1位のMusic Stationと、現在8位のMステ(MusicStereo)あたり題材にメモしておきます。

「音楽が何でもあるアプリ」は減少傾向

今までは、音楽アプリの人気は、安定性(アプリが落ちない、音楽が途切れない、再生が止まらない、スムーズ)や、豊富な再生機能、プレイリスト機能(ダウンロード機能と認識されることも)なども重要でしたが、やはり楽曲の豊富さがポイントでした。

楽曲はとにかく数が必要で、フルバージョンを聞くことができ、珍しい曲も見つかることがポイントでした。

まず楽曲の豊富さ、つまり、「こんな曲もあった・なかった」が優先され、その楽曲量が同レベルのアプリ間で使い勝手や安定性が比較対象となっていました(不安定アプリは論外だが)。

その楽曲の豊富さを支えていたのがxiamiでした。

AppStoreで人気の「無料音楽アプリ」5つを通信解析してわかった音楽無料提供の仕組みとは (iLoveMusic・MusicCloud・DropMusic・Music Stream・Music Bank)

しかし、そのxiamiを使っていた有名アプリたち(iLoveMusic・MusicCloud・DropMusic・MusicStream・Music Bank)は、続々とAppStoreから削除されていきました

無料音楽アプリが利用する「中国の無料音楽サイトXiami.com」は一体何者なのか

日本レコード協会が教えてくれた「無料音楽アプリ」や「中国の無料音楽サイトXiami」に関する驚きの事実

中国の無料音楽サイトXiamiが著作権尊重のため中国国外にサービス提供しない旨を通知した模様

人気の無料で音楽聴き放題アプリDropMusicも遂にAppStoreから削除された模様

※ただし、ダウンロード済みのアプリは現在も利用可能であり、ついこの前も発売前のジャニーズの新曲が聞けると話題になっていました

音楽データはYouTubeが主流に

これらの人気だったアプリの代わりに勢力を伸ばしているのが、YouTubeをデータソースにしているアプリです

※YouTubeを利用する場合、音声のみを利用して音楽プレイヤーとして展開するパターンと、動画そのものを再生するアプリがありますが、音楽のみを利用して無料音楽プレイヤーとして提供するほうが人気が出ているように感じます。

以前から、YouTubeを利用している無料音楽プレイヤーアプリはたくさんありました。代表的なものだと、次の2つが現在もランキングに入っています(iLoveMusicなどが消えて以降、伸びていました)。

しかし、現在は新しいアプリである「Music Station」と「Mステ」が人気アプリになっています(偶然なのか名前が似ていますが、全くの別アプリです)。

これらのアプリでは、データ元はYouTubeであり以前からある多くのアプリと同様なのですが、他のデータと組み合わせたり、再生機能を充実させることで、そのデータソースの使い心地を高める工夫をしています

データソースがYouTubeで横並びになる中で、ランキング機能や再生機能などで「使い勝手」や「見つかる・見つからない」を高めて差別化、独自性をアピールする戦いになっています(レビュー周りの仕組みは今までと変わらず激戦)。

アプリの作りの傾向

楽曲はYouTubeなどからストリーミングすることにして、ランキング機能・検索機能・再生機能の強化が差別化になっています。

再生機能

再生機能は、バックグラウンド再生(別のアプリを利用中も再生が継続する)できるのが前提となり、イコライザ機能や繰り返し再生機能、シャッフル機能、プレイリスト機能などが重要になっています。このあたりの強いMusic Stationが現在人気です。

ランキング機能

ランキング機能も重要で、ランキングはオリコンランキングなどが提供されています。ランキングはYouTubeとは別の箇所から取得しています。ただ、ランキングは別途用意するにしても、最終的にYouTubeの音楽を再生するような仕組みが提供されています。

検索機能

最も簡単な検索は、YouTubeの検索を利用することですが、別のサービスを使って検索してからYouTubeに誘導する方法も見られます。YouTubeで直接検索するよりも、使い勝手や印象がよく、実際に使っている人も良い印象を持っているように見受けられます(アーティスト検索など)。入力途中のサジェスト機能なんかも充実しています。

以上が大枠です。

例:Music Station

具体例としてあげる「Music Station」という無料音楽アプリは、現在AppStoreの無料アプリランキング1位になっていて、再生機能に珍しい特徴があります。

再生機能

「音質の悪いインターネット上の音楽をイコライザーで最高な音で聞いちゃおう! 」と説明されているように、イコライザー機能が一つの売りで、他にもシャッフル再生ループ再生巻き戻しバックグラウンド再生などの基本的な機能をおさえています。

ランキング機能

Music Station は、日本の楽曲人気ランキングにレコチョクと同じもの(シングルデイリーランキング)を利用しています。アプリの説明には「オリコンランキング」と書かれているのですが、ランキングはオリコンCDシングルデイリーランキングではなく、レコチョクと同じものになっています。米国のランキングにはビルボードのランキング(billboard The Hot 100)が、宣言通り利用されています。

ランキングには、歌手名と曲名が提供されていて、当然YouTubeのURLが含まれているわけではありません。なので、ランキングをタップすると、歌手名と曲名を検索キーワードにしたYouTubeの検索結果が表示される仕組みになっています

こうして、YouTubeの音源とレコチョクのランキングを連携させたアプリが構築されています。

検索機能

アーティスト名検索では、last.fmの有名な音楽検索API(ws.audioscrobbler.com/2.0/?method=artist.search)の検索結果でアーティスト検索をして、そこからまた先程と同様にYouTubeで動画(音楽)を検索する形をとっています。

このあたり、直接YouTubeを検索するだけのアプリとは違って、使い勝手が良い印象になっています(直接入力文字列でYouTube検索することも可能)。

例:Mステ(MusicStereo)

MusicStereoも、ランキングや検索結果などから最終的にYouTubeに誘導するとう枠組みはほぼ同じです。

ランキングがジャンルごとに細分化されている点が、Music Stationよりも手軽に使える印象です(Music Stationは、日本・米国・英国・韓国の4ランキングのみ)。

人気アプリの傾向

レビューやユーザーの声を見ている限り、YouTubeのプレイヤーであることが明らかなアプリよりも、データソースがYouTubeであることを隠しているアプリのほうが、人気が出ている傾向があるように思えます。

YouTubeを音源にしていることが明らかなネーミングのアプリが多いのですが、それらは結局YouTubeの音楽しか聞けない、と言われる一方で、どういうわけか、YouTubeを使っているけれど、それをアピールしていない今回紹介したアプリのほうが、曲が豊富であるかのような反応になっています(ただし、少し使えばYouTubeであるとわかる)。

このあたり含めて、同じYouTubeをデータソースにしているにしても、【どうやって目的の曲にたどり着かせるかの工夫】(ランキング、last. fmのデータで1クッション入れるなど)で、だいぶユーザーの印象が違うんだ、ということが調べてみてよく分かりました。また、このジャンルのアプリは前々からいろいろなものがリリースされており、以前からあるアプリとやたら比較されるため、基本的な再生機能が揃っていないと、だいぶ満足度が低くなってしまうため、やはり人気アプリはそのあたりの出来が良く機能が充実しているように感じました。見た目の出来栄えは案外まちまちです。

メモ:その他のデータソース

人気のデータソースはYouTubeだけではなく、「無料で音楽ダウンロード - SoundCloudから無料な音楽 (総合無料ランキング14位)」では書いてあるとおりSoundCloudがデータソースとして使われていて、「無料で音楽聴くならMUSICPOP!!」では、YouTube、SoundCloudに加えて、Sogou(mp3.sogou.com)が検索対象として選択可能になっています。

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