情報科学屋さんを目指す人のメモ

方法・手順・解説を書き残すブログ。私と同じことを繰り返さずに済むように。

進研ゼミがあの漫画(ダイレクトメール)を送るのに使う個人情報をどこから手に入れていたのか調べてみたメモ

個人情報 (6)

NHKのニュースで、ジャストシステムは名簿業者から名簿を購入し、ベネッセはイベントを開催してアンケート等で地道に個人情報を集めている、ということを説明していました。その時ふと、中学生の頃なんかに進研ゼミから「あのマンガ」が届いていたのも、親か自分がかつてイベントに参加してアンケートにでも答えたからなのか?本当か?と思いました。というのも、ネットの過去の反応を見たりすると、「ベネッセの進研ゼミの漫画」といえば、かなり割合の人が「あの漫画のことか」とわかってくれる気がするのですが、その人たち(または親)がみんなベネッセのイベントでアンケートに答えてたのか?と思ったからです。というわけで、本当かなぁ、何か勘違いしてるかなぁ、と思って調べてみました。

住民基本台帳から個人情報を閲覧していた

簡単に調べてみると、まずWikipediaに次の記述がありました。

かつてはダイレクトメール送付のために住民基本台帳から個人情報を閲覧していたが、2005年10月をもって閲覧を中止した。 引用元

※個人情報のデータ元に言及しているNTT DATAの資料を、後半で紹介するのでそちらも参考に。

こういうことをあまり知らなかったので、なるほど、と思いました。案外簡単でした。

というわけで、2005年10月以前に生まれた子供は、イベントやアンケート等でベネッセに個人情報を提供していなくても、あの進研ゼミの漫画が届いていた、ということになります。つまり、余裕で自分も年齢的にここに含まれていたわけです。

2005年以前は、引っ越したとしても、あの漫画が追いかけてきてくれる状態だったわけです。

さらに続きにはこう書いてありました。

しかし、住民基本台帳の閲覧を中止したのみで、既に得た個人情報に依存しているところから、やはり批判的に見られている。 引用元

つまり、現在も、2005年10月以前に生まれた子供は、その情報を用いて「あの漫画」を受け取る可能性がある、というわけです。もちろん引っ越しをしていなければですが。

ただ、2005年10月なんて最近で、その月に生まれた人がまだ9歳なので、進研ゼミ中学講座・高校講座であの漫画が届いている人たちは、生まれたのは2005年10月以前で、新しくデータを追加することなく、あの漫画を届けられるようです(引っ越していなければ)。

アクティブかどうかが大事らしい

「ベネッセ 住民基本台帳」でぐぐってみると、次の記事が見つかりました。

平成17(2005)年の個人情報保護法の全面施行以来、業者は大きな情報源としていた住民基本台帳閲覧が事実上、不可能となった。多くの業者は現在、以前に取得した情報から死亡者を除外したり、地名変更に対応したりして活用を続けている。 引用元

というわけで、一般的に、2005年時点の住民基本台帳データをメンテナンスしながら使われているようでした。

また、次のようにも書かれていました。

古い名簿が住所移転などのため郵便物の不着が頻発するのに対し、最近まで更新が続いていた新しい名簿は業界で「アクティブ」と呼ばれ高く取引される。 引用元

やはり「引っ越してなければ」という部分がかなり重要なようです。

流出した全データの内訳が気になる

そうなると、NHKのニュースで「アンケートで許可を得て個人情報を取得している」的な紹介をされていて、流出したデータが最大2070万件と言われていて、2070万件をアンケートで集めるなんてすごいなぁと思ってしまいそうだったのですが、実際のところは、住民基本台帳由来のデータや、そこから始まって維持管理されていたデータが含まれていて、それらがどういう割合で存在しているかが気になります。

イメージする参考になるかと思い、出生者数を調べてみると、厚生労働省のデータ*で、2006年から2010年(2010年は概数)までで、合計541.5万人でした。というわけで、アンケートなど由来で新規に集められた量(2006年-2010年生まれ)の上限の雰囲気がわかります。だいぶ控えめに考えて、2070万件の半分以上は、もともと住民基本台帳由来で集め終わっていたデータと人物的に被ると考えられそうです。というわけで、実際に2070万件分アンケート等で集めたとしても、その内の少なくとも半分はもとから住民基本台帳にあった、古いかもしれないけどね、と考えられそうです。

*http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/11/backdata/data/1/23010204.xls

こういう評価はいくらでもできそうですが、ややこしいのでこのあたりで終わりにしておきます。

ベネッセが住民基本台帳を利用していたことについての資料

最初の引用元はWikipediaで、ソースが明記されていなかったので、追加で探しました。

すると、ベネッセの顧客情報管理システムを構築しているNTT DATAが、このあたりについて「お客様事例」として、文章を公開していました

顧客情報の収集に関して以前は、自治体が公開している住民基本台帳を利用していたが、個人情報保護の観点から住民基本台帳の利用は中止した。このため現在では、Webサイトからの問い合わせ、イベントでのアンケート、ハガキの返信など、さまざまな手段を工夫して情報を収集し、顧客の基本情報データベースを構築しているお客様事例 株式会社ベネッセコーポレーション様

NHKで紹介されていたイベントでのアンケート以外にも、「さまざまな手段を工夫して情報を収集」していたようです。

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