情報科学屋さんを目指す人のメモ

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新しいMacBook ProとMacBook Airの旧モデルとの違いは?どこが変わった?調査メモ

Mac (70) MacBook Air (11) MacBook Pro (17)

新しいMacBook(New MacBook)が2015年3月10日(日本時間)に発表され、そちらに注目が集まっていますが(いやいやApple WatchのほうがだけどMacBook的には)、残念ながら発売日は4月10日、つまり1ヶ月も先です。その一方で、MacBook AirとMacBook Proの新バージョンは、即日発売です。即日発売=購入を迷う人が今まさに発生中、っていうのに、新しいMacBookの注目度が高く、MacBook AirとMacBook Proのどこが変わったのかが、いまいちニュースサイトでは触れられていませんでした。というわけで仕方ないので、自分で調べました。MacBook Pro/Airを買おうと思っていたけれど、今回の発表をとりあえず待っていた、様子見だった人向けです。

違いを書いてくれない

AppleのMacBook Proのページや、Apple StoreのMacBook Proのページでは、新旧比較ではなく、あくまでその新しい製品の解説に徹しています。なので、昨日までのMacBook Proがどうだったのか、がわからない状態です。

MacBook Proの変更点(大きなところ)

変更点について、特に目立つところを簡単にまとめるとこうなります。

  • CPUが第5世代に
  • 感圧式の新しいトラックパッドが搭載(新しいMacと同じトラックパッドを先取り)
  • 変更があったのは、MacBook Pro Retinaモデルの13インチのみ。15インチや、非Retinaに変更はなし。
  • バッテリーの持ちが10時間に伸びた

この辺りは、発表会の情報からすぐわかります。

MacBook Proの変更点(価格・ラインナップなど)

さて、もう少し詳細を知りたいのですが、もう昨日までのMacBook Proの公式情報は上書きされてしまっているので、web.archive.orgから発掘してきました(2014年10月28日のものなので、価格などはそもそもの変動がありそう)。

新しいMacBook Proのカスタマイズ前のラインナップは、今まで同様、「3ラインナップ」であるということは変わっていません。しかし、CPUが変わった影響で、各モデルの名前が変わっています。

  • 13インチ:2.6GHz Retinaディスプレイ→13インチ:2.7GHz Retinaディスプレイ
  • 13インチ:2.6GHz Retinaディスプレイ→13インチ:2.7GHz Retinaディスプレイ
  • 13インチ:2.8GHz Retinaディスプレイ→13インチ:2.9GHz Retinaディスプレイ

上2つの名前が一緒なのは間違いではなくて、今までも今回も、ロースペックCPUが2つでハイスペックCPUが1つという構成がとられているだけです。

それぞれのスペック概要を比較するとこうなります。

1) 13インチ:2.6GHz Retinaディスプレイ→13インチ:2.7GHz Retinaディスプレイ

以前(2014/10/28):

2.6GHzデュアルコアIntel Core i5
(Turbo Boost使用時最大3.1GHz)
8GB 1,600MHzメモリ
128GBフラッシュストレージ(PCIeベース)
Intel Iris Graphics
内蔵バッテリー(最大9時間駆動)

¥128,800 (税別)

今回:

2.7GHzデュアルコアIntel Core i5
(Turbo Boost使用時最大3.1GHz)
8GB 1,866MHz LPDDR3メモリ
128GB PCIeベースフラッシュストレージ
Intel Iris Graphics 6100
内蔵バッテリー(最大10時間駆動)
感圧タッチトラックパッド

¥148,800 (税別)

2)13インチ:2.6GHz Retinaディスプレイ→13インチ:2.7GHz Retinaディスプレイ

以前(2014/10/28):

2.6GHzデュアルコアIntel Core i5
(Turbo Boost使用時最大3.1GHz)
8GB 1,600MHzメモリ
256GBフラッシュストレージ(PCIeベース)
Intel Iris Graphics
内蔵バッテリー(最大9時間駆動)

¥147,800 (税別)

今回:

2.7GHzデュアルコアIntel Core i5
(Turbo Boost使用時最大3.1GHz)
8GB 1,866MHz LPDDR3メモリ
256GB PCIeベースフラッシュストレージ
Intel Iris Graphics 6100
内蔵バッテリー(最大10時間駆動)
感圧タッチトラックパッド

¥172,800 (税別)

3)13インチ:2.8GHz Retinaディスプレイ→13インチ:2.9GHz Retinaディスプレイ

以前(2014/10/28):

2.8GHzデュアルコアIntel Core i5
(Turbo Boost使用時最大3.3GHz)
8GB 1,600MHzメモリ
512GBフラッシュストレージ(PCIeベース)
Intel Iris Graphics
内蔵バッテリー(最大9時間駆動)

¥175,800 (税別)

今回:

2.9GHzデュアルコア Intel Core i5
(Turbo Boost使用時最大3.3GHz)
8GB 1,866MHz LPDDR3メモリ
512GB PCIeベースフラッシュストレージ
Intel Iris Graphics 6100
内蔵バッテリー(最大10時間駆動)
感圧タッチトラックパッド

¥208,800 (税別)

※全モデル価格が上がったように見えますが、変更のない15インチモデルも値段が上がっているので、円安による価格変更などなどがそもそも昨年10月末から今までの間にあったかもしれません。なので、「値上げ」とそのまま捉えないように注意。

こうやって比較すると、メモリが1,600MHzから1,866MHzに変わっていることにも気が付きます。

4Kデュアルディスプレイに対応

詳細仕様を比較すると、「Intel Iris Graphics」→「Intel Iris Graphics 6100」という変更が、こんな変化を生んでいることがわかります。

以前は

デュアルディスプレイとビデオミラーリング:本体ディスプレイで標準解像度、最大2台の外部ディスプレイで最大2,560 x 1,600ピクセル表示を同時サポート(数百万色以上対応)

だったのが、今回は

デュアルディスプレイとビデオミラーリング:本体ディスプレイで標準解像度、最大2台の外部ディスプレイで最大3,840 x 2,160ピクセル表示を同時サポート(数百万色以上対応)

つまり、4Kディスプレイ(3,840x2,160)のデュアルディスプレイに対応した、ということがわかります。すぐ隣の15インチモデルでは未だに「最大2台の外部ディスプレイで最大2,560 x 1,600ピクセル表示を同時サポート」となっているので、それ以上、ということになります。

※いずれにせよ、以前から4Kディスプレイのシングルには、以前から対応していたようなので、デュアルディスプレイというところが新しくなったところのよう。

サイズ変更はほぼ無し

サイズについては、全く変わっておらず、重さが1.57kgから1.58kgに変わった程度です。

インターフェースなども変更なし

インターフェースも、種類や位置は変わっておらず、カメラやワイヤレス、オーディオ、ディスプレイ、同梱物などなど、全く変わっていない部分がほとんどです。

バッテリーは71.8Wh→74.9Wh

バッテリーについては、「最大10時間になった」という変更点がありましたが、「最大9時間」からのプラス1時間であり、バッテリーサイズ的には、71.8Whから74.9Whという微増でした。残りは、CPUのアップデートによる省電力性が効いているのかもしれません。

最大メモリ、最大ストレージサイズ変わらず

最大メモリサイズと最大ストレージサイズも変わっていません。

最大CPU

最大、というか最もハイスペックなCPUは、以前と変わらずCore i7が選択できます。しかし、CPUのアップデートの影響下、最大3.0GHzが最大3.1GHzに変更されています。

MacBook Airの変更点(大きなところ)

発表会の概要ページからは、次のことしかわかりません。

  • CPUが第5世代にアップデート
  • Thunderbolt 2 (コネクタ)搭載

MacBook Airの変更点(詳細)

ということで、こちらについても、同日のweb.archive.orgを使って詳細を比較します(こちらは面倒なので、概要比較は飛ばします)。

プロセッサ(CPU)が変更

1.4GHz→1.6GHzに変わっています。世代が進んで消費電力も下がったのではないかと思います。

メモリは変更なし

MacBook Proとは異なり、メモリは1,600MHz→1,600MHzと据え置きです。サイズについても標準4GB、最大8GBという状況は変わらず。

サイズも変更なし

サイズ、重量も変化はありません。

グラフィックス:「Intel HD Graphics 5000 → 6000」

グラフィックスについては、Intel HD Graphics 5000からIntel HD Graphics 6000へアップデートされていますが、MacBook Proとは異なり、最大解像度に関する記述などに変更はないようです。

インターフェース:Thunderbolt → Thunderbolt 2

インターフェースは、見た目は全く変わっておらず、ThunderboltがThunderbolt 2に変わっています(最大10Gbps→最大20Gbps)。

バッテリー:ほぼ変化なし

まず、バッテリー容量は38Whのまま変化がありません。そして、最大9時間のワイヤレスインターネット閲覧、というのも変わっておらず、スタンバイ時間も変わっていないのですが、どういうわけか、iTunesムービー再生の時間が最大9時間から最大10時間に伸びています。グラフィックスの変更が効いたのでしょうか。どちらにせよ、ここについても、MacBook Proほどの変化はなさそうです。

最大CPUの周波数

その他、カスタマイズ項目の最大CPU周波数が1.7GHzから2.2GHzに変更になっていました(Core i7)。しかし、Turbo Boost使用時の最大は3.3GHzから3.2GHzにむしろ低下しているので、単純にCPU周波数が大きくなった!と考えるべきものではないので注意が必要です(そもそも世代が進んだので、そちらについて別途調べたほうがいいです)。

その他:同梱物・ディスプレイ・ストレージ・カメラ・オーディオ・キーボード

その他、見出しのものに変更はありませんでした(表記上)。

まとめ:MacBook Proの変化は小さい。Airはもっと小さい。

というわけでひと通り眺めてみると、まぁMacBook Proの変化は小さめでした。とびきり大きな変更というものは、発表的に当たり前ですがありません。明確そうな違いとしては、4Kディスプレイのデュアルディスプレイに対応したことくらいでしょうか。

MacBook Airについては、さらに小さい変更だとわかりました。そもそもさらに薄い「新しいMacBook」も一ヶ月後に登場予定なので、Airの立場は弱そうですが、スペックとサイズの妥協点として、案外今後も売れ続ける予感はします(最近ずっとAirの存在感がないけれど)。

コメント(1)

  1. (@U@)
    2015年3月10日(火) 15:06

    丁寧な比較でとても見やすかったです。
    筆者様の「自分が困った事をブログに書けば他の人が困らない」というスタンスに感銘を受けてしまいました。
    これからも頑張ってください

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