メルカリ利用規約の「年齢制限」を別アプリと比較する

新興勢力である「フリマアプリ」のことをチェックする前に、比較対象として、超古株のオークションサービス「ヤフオク！」の利用規約（＝Yahoo! JAPAN利用規約の一部）をチェックしてみました。

サービス利用：高校生以上

まず、サービス利用の年齢制限について、以下の記述がありました。

（1） 1月1日から4月1日生まれの方は満15歳に達する年の4月1日から
（2） 4月2日から12月31日生まれの方は満16歳に達する年の4月1日から （引用元）

すごくややこしいのですが、これはつまり、「高校生（の年齢）になったら利用可能」＝「高校生未満は利用禁止」ということを意味します。

出品：18歳以上

出品については、さらに厳しい年齢制限がありました。

4.出品と販売に関する順守事項
（1）ヤフオク!ガイドラインに基づき出品が可能な方は、18歳以上で、かつ、消費税の納税義務を負わない方のみ（ただし、消費税相当額を徴収する免税事業者は除く）です。
※消費税の納税義務を負う事業者および消費税相当額を徴収する免税事業者は、当社とオークションストア利用約款に基づきオークションストア利用契約を締結し、ストア出店者として出品してください。 （引用元）

未成年について

また、大前提として、未成年については別途、以下の記述があります。これは大前提過ぎて、どのアプリにも類似の記述があったので、以降省略します。

未成年者が入札および出品を行う場合は、事前に保護者など法定代理人の同意を得ていただく必要があります （引用元）

さて、メルカリを見てみます。

メルカリの利用規約の年齢制限・未成年に関係する記述は、以下の通りです。

2. 未成年者の場合
ユーザーが未成年者である場合は、事前に親権者など法定代理人の包括的な同意を得たうえで本サービスを利用しなければなりません。ユーザーが未成年者である場合は、親権者の同意の有無に関して、弊社から親権者に対し、確認の連絡をする場合があります。 （引用元）

先ほど、未成年者の扱いは大前提なので以降省略と言ったばかりなのですが、親権者の同意が必要という大前提しか、年齢に関する記述が見当たりませんでした。なので書きました。

つまり、年齢制限はありませんでした。

当然、出品についても、年齢制限が無いことを意味しています。

実際、「メルカリ 年齢制限」「メルカリ 年齢 登録」などで検索してみても、「年齢制限はありません」ばかりだったので、それとも一致していました。

さて、「メルカリ」以外の有名フリマアプリを見ていきます。

オタマート・フリル・LINE MALL

さて、１つずつ順に見ていきたかったのですが、人気のあるオタマート（利用規約）、フリル（利用規約）、LINE MALL（利用規約）の利用規約を順番に確認したのですが、いずれも年齢制限は、見当たりませんでした。

このフリマアプリ業界は、サービス利用に年齢制限がないのが標準的なのでしょうか。

ところが、「楽天」が運営する、フリマアプリ「ラクマ」には、利用規約に、年齢制限の記述がありました。

５．利用者が未成年者である場合は、事前に親権者など法定代理人の包括的な同意を得た上で本サービスを利用しなければなりません。ただし、18歳未満の方は、保護者の同意を得ても本サービスを利用できません。利用者が未成年者である場合は、親権者の同意の有無に関して、当社から親権者に対し、確認の連絡をする場合があります。 （引用元）

18歳未満は、ラクマを利用することができません。

というわけなので、同じフリマアプリでも、年齢制限があるアプリと、年齢制限がないアプリがあるようです（しかし、年齢制限アリは少数派）。

ヤフオクよりはだいぶフリマアプリに近い、ハンドメイド通販アプリ「minne（ミンネ）」は、FAQにこう書かれています。

年齢制限はありますか？
作品購入、作品掲載の場合、年齢の制限はありません。
作品販売の場合は、18歳以上とさせていただいております。 （引用元）

基本的に年齢制限は無いものの、販売については、18歳以上、となっています。

利用規約的には、次の表現で書かれています。販売する前に、作家登録が必要、というわけですね。

会員は、作家登録を行う時点において満１８歳未満の場合は、作家登録を行うことができないものとします。 （引用元）

もう一つ有名なハンドメイド通販アプリCreemaの利用規約を見てみました。こちらは、販売に限らず、サービスの利用に「18歳以上」の年齢制限がありました。

3. 満18歳未満の方は、会員になることができません （引用元）

このように利用規約をいろいろ見てみた結果、「メルカリ利用規約」に年齢制限がないことがわかりました。

また、「フリマアプリ業界」という広い範囲で見ても、利用規約年齢制限が無い場合が多いとわかりました。

楽天のフリマアプリ「ラクマ」で、ラクマには18歳未満利用禁止の制限がありましたが、どうやら少数派のようです。

その一方で、比較されることの多い「ヤフオク！」や、近接領域の「ハンドメイド通販アプリ」として有名な「minne」や「Creema」には、「18歳以上」という年齢制限がある（販売のみの場合含む）ことがわかり、同じ「C2C」＋「通販」という広いジャンルでも、サブジャンルによって傾向が異なり、どのアプリも年齢制限がない、というわけではなく、特にフリマアプリ業界が年齢制限がない傾向にあることがわかりました。

この前提条件を頭に入れた上で「メルカリの謎文化「即購入禁止」の意味・理由・対策等まとめ」を読むとまた、印象が変わってきそうです。うーむ。

売買のシステム以前に、年齢制限からして違うんですね、ヤフオク！とメルカリは。特にメルカリは低年齢ユーザーが多いというわけで、先ほどの記事のようなことが発生しやすい傾向にあるのかもしれません。