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簡易水冷のCPUクーラーを使ってみて、使ってみるまで気がつかなかったメリットを紹介します。
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簡易?
最初に断っておきますが、使っているのは簡易水冷のCPUクーラーです。簡易水冷のCPUクーラーは、ポンプやチューブが組み立て済みで、クーラント(冷却に使う液体)も注入済みで追加不要という、とっても簡単で安価に水冷を実現できるパッケージ品を指します。
他のパーツ
簡易水冷を取り付けるときに重要なのは、ラジエーター(熱くなったクーラントを冷却する装置・ファンが付いていて、ラジエータ自体は空冷する)を設置できるかどうかと、CPUソケットが対応しているか、周囲のパーツに干渉せずに取り付けられるかなどです。また、バックプレート(CPUにウォーターブロックをねじ止めするときに、マザーボードの裏側に取り付ける板)が必要かどうかなども作業のしやすさに関わる重要なポイントです。
マザーボード
今回はマザーボードがSandy Bridge-Eアーキテクチャの「ASUS P9X79 Deluxe」なので、CPUソケットはLGA2011という比較的新しいものですが、CWCH100は既に対応しています。LGA2011のCPUにはCPUクーラーが付属せず、別売りのIntel純正クーラーに簡易水冷がラインナップされるなど、ちょっと水冷がおすすめな感じのするCPUソケットです。
ケース
ケースは「Cooler Master RC-942-KKN1(HAF-X)」というエアフローに特化したタイプで、内部空間は広く、面積が12cmファン2個分で厚みが3cm近くあるラジエータも上部に付けることができます。
使ってみて初めて気がついたメリット
メリットの伝わるかもしれない画像がこちら(珍しくあえて縮小加工していません)。使い始めてもうすぐ4ヶ月です。
CPU周辺のパーツを見てみると、ほこりが全然付いていないと思いませんか?特に、マザーボード上のヒートシンク(水色)あたりとか(見にくいかも)。
水冷式のデメリットとして、メモリなどのCPU周辺のパーツに空気を吹き付けないためにそれらのパーツの温度が下がりにくいという特徴がよく挙げられます。そう言われると確かにデメリットなのですが、空気を吹き付けないおかげか、かなりほこりが付きにくいというメリットも伴っているようなのです。
使用したケースRC-942-KKN1は、ケースの一部が透明で、CPU周辺をケースを開けずに見ることができるのですが、組み立てた頃を忘れつつある現在になっても、メモリの赤いヒートシンクとマザーボードの青いヒートシンクのどちらも組み立てた当時の輝きと遜色ありません。組み立て当初は、すぐほこりをかぶって汚くなってしまうのだろうな、と思っていたので驚きです。
もちろん見た目もメリットですが、CPU周りの掃除の手間が省けるのもよさそうです(その分ラジエータ周辺にほこりがたまりやすくなるのでトレードオフがありますが、まだラジエータのほうがCPU周りのほこり掃除より楽かと思います。もちろん、空冷用のヒートシンクよりかはずっと掃除しやすいはず)。
というわけで、簡易水冷おすすめです。
使ってみてわかったデメリット
とりあえず使ってみてわかったデメリットもメモしておきます。
組み立てが難しい
CPUクーラーの取り付けは普通マザーボードをケースに取り付ける前に行います。そして、簡易空冷は、水枕(CPUのヒートスプレッダに取り付けるパーツ)からラジエータまですべてひとまとまりなので、マザーボードからチューブとラジエータがぶら下がった状態でそれ以降の作業をする必要があります。これがなかなか難しいです。
また、水枕をCPUというかマザーボードに取り付けるときにも、チューブやラジエータに引っ張られてしまって、取り付けが難しいです。
今回使用したCPUクーラー・マザーボード・ケースの組み合わせで言えば、水枕の取り付けにバックプレートが不要だったものの、ねじ穴の位置がシビアで、なかなか取り付けられませんでした。また、水枕の取り付け向きは自由に選べるのですが、先ほどの画像にある向きが、ラジエータの取り付けが行いやすく、チューブもジャマにならずでおすすめです。
まとめ
ASUS P9X79 Deluxeの青のヒートシンクも、G.Skill F3-12800CL9Q2-32GBZLの赤のヒートシンクも、どちらも同程度の光沢を持ったヒートシンクを搭載していて、とても綺麗です。この綺麗さをCPUクーラーにジャマされず、ほこりの遮られず維持したいのなら、簡易水冷であるCWCH100はなかなかおすすめです。
とはいうものの、それはあとから気がついたことで、簡易水冷にした理由は、もちろん見た目じゃありません。P9X79 DeluxeをはじめとするASUSのSandy Bridge-Eマザーボードは、ASUSが独自拡張したおかげでクアッドチャンネル動作のメモリ(8枚すべてが両面実装(Dual Rank)で大丈夫)を8枚差しでき、最大64GBのメモリを搭載できます(現在多くの他のメーカーも、Sandy Bridge-Eが本来対応していない8枚差しを実現しており、MSIのX79A-GD65(8D)やBig Bang-XPower IIに至っては、128GB搭載が可能だったり、12枚差しが可能なEVGA Classified SR-X 270-SE-W888-KRなんてのもあるようです※CPUスロットが二つでHPTXフォームファクタだったりでいろいろ特殊)。このとき、CPUからメモリまでの距離を対象にするために、CPUを挟むように4スロットずつメモリスロットが配置されていて、油断して大きなCPUクーラーを取り付けると、メモリ(ヒートシンク)に干渉してしまい、取り付けできない場合があるようなのです。そうすると、買い直しになってしまいます。これを確実に回避するために簡易水冷にしたというわけです。また、簡易水冷がそこまで冷えやすくないと言われていたりもしますが、一番冷えやすいわけではないものの、極端に冷えにくいわけでもないようなので、そういう意味でも無難だったからです。
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