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「警察がLINEの一対一のチャットやグループのチャットに入れるようになった」という噂が出回っているので、それについて書いておきます。
目次
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噂の内容
噂の内容は例えば次のようなものです。
lineで悪口を書かれ、16歳の少女が元同級生を殺害、遺棄したのをご存じでしょうか。
それから警察はlineのチャットに入れることができるようになった。だから1対1のチャット内容などグループのチャット内容なども警察によって見られるのです。
知らなかった方RT
反応
これについては、いろいろな反応があります。
- 警察だけが見られるのはおかしい
- 警察じゃなくても見られる
- プライバシーの侵害ではないのか
- 警察に監視されているなんて怖い。Skypeを使おう(Skypeだけ特別に考えている)
- 全部のLINEを警察が見られるわけ無い(見ることができる→全部見られる→全部見なければならないという発想)
- ソース(情報源)はどこ?
- 令状があれば開示できるのは当然
- 警察に丸見えなんて怖い
- 都市伝説では無いのか
興味深いのは、「警察じゃなくても誰でも見られる」と言っている人が多いことです。何のことを言っているのかよく分かりません;
「警察じゃ数が多すぎて見切れないからデマ」について
「警察なら見られる」という話を勝手に「警察が全部見る」と解釈して、それを理由に「デマ」とするのは間違いです。
きっかけ
きっかけはおそらく広島市で起きた事件と、「「LINE」に性的犯罪対策を要請 京都府、府警」というニュースだと思われます。
警察はチャットに入れるの?
噂の通り「チャットには入れるのか」と言えばもちろん「入れません」、デマです。
噂本文を読むと、まるで警察がLINEのトークを全て監視できるようなアカウントを手に入れたかのように解釈できますが、このようにトークの内容をリアルタイムに覗けるようになったなどという情報はありません。
このような行為は「盗聴(通信傍受)」に相当します。捜査における盗聴は「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律」に基づきますが、このような「盗聴」は、特別な組織犯罪などを取り締まる場合に限定されており、LINEを盗聴する法的根拠にはなりません。つまり、警察がLINEを盗聴することは違法であって、このような監視を行うことはできません。このような盗聴を行う場合には、必ず双方(グループなら全員)の同意を得る必要があり、同意の無い盗聴はプライバシー権の侵害になります。
通信傍受による捜査が許容される犯罪(対象犯罪)は、通信傍受が必要不可欠な組織犯罪に限定される。具体的には、薬物関連犯罪、銃器関連犯罪、集団密航、及び、組織的に行なわれた殺人の捜査についてのみ、通信傍受が許される (引用元)
(デマ拡散を抑制するために、下のTweetをリツイートしていただけると助かります)
【デマ情報】「警察がLINEのチャットには入れるようになった」という噂はデマです。この行為は「通信傍受(盗聴)」に相当しますが、警察が同意なしに盗聴可能なのは組織的な重大犯罪の捜査目的に限定されています。 http://t.co/YlAN7f9jxI
— LINE障害情報 by did2memo (@did2line) July 18, 2013
警察の捜査の一環であればLINE側に提出させることは可能
しかし、この噂が出回る前であろうと、もともと警察は令状さえあれば、「トーク履歴」の提出を要請することは可能です。しかし、令状が必要である都合上、事件性・犯罪の恐れがある場合に限られています。このことについて「チャットには入れるようになった」と言うのはおかしいですし、今更このタイミングで「警察が見ることが可能(不可能ではない、令状があればの話)」と言うのは間違っていると言えるでしょう。ですから、なおさら「デマ」です。
そもそもこの"令状"について、commやカカオトークの利用規約には、「令状があれば提出する」と書かれています。
LINEの場合も、法令の遵守状況を確認するためであれば、内容を"確認"することができると利用規約に書かれています。
10.7. 当社は、法令または本規約の遵守状況などを確認する必要がある場合、投稿コンテンツの内容を確認することができます。ただし、当社はそのような確認を行なう義務を負うものではありません。
ですから、もともと絶対に読まれないということはありません。「絶対読めない」「簡単・誰でもに読める」のように極端に考えないように気を付けてください。
ひとこと
本当は警察の相談ダイヤルにでも電話して正確な考え方を聞きたいところだったのですが、もう対応時間が過ぎているし…ということでやめました。
もし専門家の人が見ていらしたら、正確なお話をお聞かせください。
参考
公式による説明
LINE公式も、次のように説明しています。
@OinkHina トークルームには招待された人しか参加できません。また、LINEは電気通信事業法に従い通信の秘密を保護する義務があるのでトーク内容も監視していません。なお、以前から他社同様、警察や裁判所から法的な依頼があった場合には法令に従いご協力しています。
— LINE公式アカウント (@NAVER_LINE) July 19, 2013
この質問に対する返答のみ特別遅かったので、翌朝になってどういう返信をすべきか話し合ってから返信したのではないかと思われます。
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