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人気のTweetのリンクを開いて「連携アプリを認証」してしまい、「勝手にリツイートされた!」となることについて、以前紹介しました。今でも、認証画面に表示されている文面についてあまり考えずに、自分のTwitterアカウントの利用許可を出してしまう人が後を絶ちません。そんな中、そのような「Twitterスパムアプリ」の認証画面に「利用規約」へのリンクが出現していたので、それについて紹介します。
目次
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スパムツイート
次のツイートが、今回取り上げたいスパムツイートです。本日9時台にツイートされたばかりですが、現時点で既に2万リツイート以上されています。
【危険!?】置き型ワンプッシュ式蚊取りの恐怖・・・
流行の置き型ワンプッシュにこんな危険が!?
詳細はこちら⇒http://t.co/SkNcHFoEET
妊婦さんや子供は特に注意だね!! pic.twitter.com/Z2em9QGe6S
— りんりん (@fefesupikiwo) 2014, 9月 5
「【危険!?】置き型ワンプッシュ式蚊取りの恐怖・・・」という言葉と画像で、「http://ow.ly/B6YPo」という短縮URL経由で、「【危険!?】置き型ワンプッシュ式蚊取りの恐怖・・・」というアプリの認証画面へ誘導しています。
このように、ユーザーを引きつけるために使った文章を、そのままアプリ名にするのが、よくある手法です。
見つけにくい利用規約
スマートフォンだともっと見つけにくい利用規約
例えばiPhoneからリンク先を開くと、それがTwitterアプリであってもブラウザ(Safariなど)に誘導され、認証画面は次のように表示されます。
利用規約のURLが見えます。
また、説明部分をタップできることに気が付けた人なら、利用規約への誘導分まで表示されます。
どちらにせよ、利用規約の存在には、とても気が付きにくい、というわけです。
利用規約の中身
短縮URL「http://j.mp/kiyaku2」の転送先は「http://twtwaapp.sakura.ne.jp/kiyaku.pdf」に設定されています。
そのPDFには、利用規約が記載されています。
気になった部分をピックアップしてみます。
「当社」って、誰?
この利用規約冒頭から、「当社」という単語がたくさん出てきます。
当社サービスの利用については、利用規約に必ず同意頂き、ご利用ください(利用規約については、事前の通知なく変更できるものとします。将来変更された場合、利用者が変更後に利用する際には変更が適用されるものとし、利用者は変更に同意したものとみなされます。)
しかし、「当社」、つまりアプリの運営主体が何という名前の会社なのか、全く分かりません。
というわけで、一体何と利用規約を交わしているのか、さっぱりわかりません。
「当社サービス」って、何?
利用規約の対象となる「当社サービス」という単語もたくさん出てきますが、「当社サービス」が何者なのか、その名前、何を指すのかが分かりません。
ただ、これについては、とりあえずアプリ名が「【危険!?】置き型ワンプッシュ式蚊取りの恐怖・・・」だということは、認証画面で一応分かります。
はい、いろんなアプリ共通の利用規約なんですよね。
アプリが何をしようが責任は利用者持ち
第三条に、次の文があります。
当社は、アプリ認証があった場合、「連携アプリを認証」をクリックしたアカウントの所持者が利用したものと扱うことができ、当該利用によって生じた結果ならびにそれに伴う一切の責任については、利用登録を行った本人に帰属するものとします。
微妙に日本語がよく分からない部分もあるのですが(※「何」を利用したものと扱うのかがはっきり書かれていないが、きっとアプリなのだろう)、アプリが(勝手に)ツイートした場合、その内容が何であろうと、その発言に関する一切の責任はあなたにありますよ、というわけです。
つまり、極端な話、アプリ側は法律にひっかかるような発言をしても、それは利用者の発言だから知ーらない、ということになりそうです。
アプリがツイートする内容について
今後、アプリが(勝手に)ツイートする内容についての記述があります。
第五条(認証したアカウントへのツイート投稿について)
1.当社は、アプリ認証を行ったアカウントに対して、継続して、本サービスの提供を行うものとします。
2.当社は、アプリ認証を行ったアカウントに対して、アプリを認証すると同時にアプリの紹介文をツイート投稿(リツイートも含む)することがあります。
3.当社は、アプリ認証を行ったアカウントに対して、第三者のインターネットサービス(脱毛・美容関連サイト、無料アプリダウンロード関連サイト、金融サイトなど)、及びそのサービスへのリンク入りの紹介文を不定期にツイート投稿(リツイートも含む)することがあります。当社は、利用者がこれらのインターネットサービスを利用することに関して一切責任を負いません。 4.当社は、アプリ認証を行ったアカウントに対して、不定期にアプリ情報をツイート投稿(リツイートも含む)することがあります。
このあたりに詳しい人なら、「あー、脱毛、よくあるよねー」、と納得せずにはいられない文面です。
要するに、認証したら、不定期だけど継続してツイートしますよ。内容としては、とりあえず認証したアプリを再拡散したり、アフィリエイトリンクをツイートしたりしますよ、という具合です。
というわけで、「勝手にツイートされた!」というのは、実際この利用規約に同意した以上、「勝手に」ではない、となるわけです。少なくとも、アプリ提供者側はそういう立場を明らかにするようになったみたいです。
フォローもするよ!
また、その続きに、重要なことが書かれています。
当社は、アプリ認証を行ったアカウントに対して、不定期に関連アカウントをフォローする場合があります
これが、「勝手にフォローしてる!」「フォローしてないのに!」に関する部分です。
賠償責任について
先ほどもちょっとありましたが、責任について、こんなことも書かれています。
2.利用者が本サービスの利用によって第三者に対して損害を与えた場合、利用者は自己の責任と費用をもって解決し、当社に損害を与えることのないものとします。
3.利用者が本規約に反した行為、または不正もしくは違法な行為によって当社に損害を与えた場合、当社は当該利用者に対して相応の損害賠償の請求ができるものとします。
とりあえず、この利用規約に同意する(=このアプリを利用する)ということは、「ツイートする権利を渡しつつ、そのツイート内容の責任は全部まかせて!」と宣言することに他ならないわけです。
問い合わせ先について
問い合わせ先として、FormMailerのURL「https://ssl.form-mailer.jp/fms/0b2c1672303323」が提示されています。
また、現時点で
制定日:2014 年2月1日
最終改定日:2014 年6月27日
だそうで、半年くらい前からこの利用規約は存在していたようです。
利用規約が全文有効なのかはしらない
見つけにくい利用規約ですし、アプリの発言の責任はあなた持ち、などの内容が有効なのかは法律や前例に詳しくないので分かりませんが、とりあえず思うのは、認証しないに越したことはないだろうということです。内容が内容なので。
ツイートしたアカウントの持ち主がスパム?
ただ、こうやって利用規約が提示されている以上、その利用規約を認めるのであれば、ツイート内容がいかにスパム的であっても、連携アプリがスパムなのではなく、そんな"ツイートをした"ユーザー皆がスパムアカウントだ、と考えるほうが適切になりそうです(前々から、こんなスパムアプリを認証するなんて、お前がスパムアカウントだ、と思っている人は少なくなさそう)。
利用規約を提示する方法が用意されていない?
正直それより気になったのが、有名な、しっかりとしたTwitter連携アプリであっても、アプリ認証の画面では、こんな方法でしか利用規約を表示できないシステムなのかな、というところです。
アプリ内や公式サイトから、認証ページに飛ばすのであれば、認証ページ自体に利用規約を設置する必要はないと思います。ダウンロードページや公式サイトに設置すれば良いので。
しかし、Tweetから直接認証画面に飛ばせてしまう以上、利用規約を表示するちゃんとした方法を用意するだとか、いっそのこと、Tweetから認証画面にリンクしているTweetは即スパム扱いにする、というのもいいんじゃないのかなぁ、と思います。スパム予防的な意味で。
どうしてもリンク先が読みたいと思ったら
それでも、リンク先が読みたい!と思う人が多いと思うのですが、そういう場合は、アプリタイトル(話題の題名)で、Google検索してみてください。
だいたい、この類のスパムでは、普通にその元ネタが見つかります。
類似のスパムTweet
類似のスパムTweetを発見したので掲載しておきます。
「家庭教師で行った家 → 危険すぎた・・・」
こちらは、現在 6800 リツイート以上されています。
【恐怖実話】
家庭教師で行った家が
危険すぎた・・・
→http://t.co/hATQEJpALW
家庭教師のバイトは
くれぐれも気をつけるんだぞ!! pic.twitter.com/OeUgK1h0ix
— ひまたん (@tweet_nw) 2014, 9月 1
こちらでは、利用規約への誘導分は共通であるものの、その誘導に利用している短縮URLが「http://bit.ly/1tC8afh」です。また、誘導先も「http://4125.p4.justsv.com/kiya.pdf」になっています。
「直感的な写真を選んで あなたが凡人が天才か診断」
直感的な写真を選んで
あなたが凡人が天才か診断してくれる
「凡人診断」がすごすぎとと話題www
やってみる⇒http://t.co/vdOh1muzPU
. pic.twitter.com/Dckp1HjPPg
— ひまたん (@tweet_nw) 2014, 9月 5
こちらも、同じTwitterアカウントの発言だからか、利用規約へのリンクは「http://bit.ly/1tC8afh」になっています。
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2014年12月1日(月) 17:12
すでに403になってますね…ダミーなのか本当にパーミッションを変更したのかは不明ですが。
スパムについてはネタバレをまとめたサイト・アカウントもあるのでそこで済ますという手もあります。