情報科学屋さんを目指す人のメモ

方法・手順・解説を書き残すブログ。私と同じことを繰り返さずに済むように。

日向灘の緊急地震速報が誤報と判明してもその大きな影響が続いている件について

地震 (27) 緊急地震速報 (13)

本日昼前に、宮崎県に隣接する「日向灘」での地震発生を知らせる緊急地震速報がありました。しかし、すぐさまそれが誤報だった、ということが判明したため、この日向灘への注目はすぐ終わるものかと思っていました。しかし、どうやらこの誤報が誤報であるとはっきりしたのにもかかわらず、結果として主に宮崎県に大きな影響を与えていることがわかりました。こうなることを予想していなかったので、そんな予想外の影響について、ここにメモしておきます。

「日向灘」についての緊急地震速報

エリアメール等で配信された、日向灘に関する緊急地震速報がこちらです(16日午前11時29分配信)。

緊急地震速報
日向灘で地震発生。強い揺れに備えて下さい(気象庁)

日向灘は、昨日今日の熊本大分での地震のような陸地ではなく、海底で発生した地震ということになるので、津波の心配も高まり、とても注目度が高まりました。

誤報と判明

しかし、すぐに日向灘で該当するような地震は発生していないことが分かり、誤報であるとはっきりしました。

これが誤報だったことについては、もちろん日向灘に最も近い宮崎県民は該当する大きな揺れに遭遇しなかったわけですから、「誤報だったみたい」と分かっているはずです。

「日向灘」への注目を促した誤報

しかし、その「誤報」がその内容が誤報であったこと以上に、「日向灘で地震が起こるかも知れない」と心配させた影響が、非常に大きくなっているようです。

その影響が、地震対策意識の急激な高まり、具体的には、食料等の急な買い込みという形で表れているようなのです。

食料の買い込み発生

次のツイートでは、「日向灘の誤報があってからお客さんがめっちゃ増えた」としています。

さらには、宮崎県内でも、だいぶ食料や飲料水の買い込み・買いだめが進んでいるようです。

宮崎県民の「日向灘地震」に対する恐れ

この背景には、宮崎県民がもともと抱いていた「日向灘地震」に対する恐れがあったようです。

そして例の誤報が、その恐れを一気に表面化させたようです。

日向灘地震について調べてみる

自分は「日向灘」という名前と場所は知っていたものの、「日向灘地震」という単語に対する意識はとくになかったので、この機会に簡単に調べてみることにしました。

日向灘地震(ひゅうがなだじしん)とは、南海トラフの西端に位置する日向灘で起こる海溝型の地震である。 引用元

宮崎県および大分県の沖合にあたる日向灘の海域では、過去より繰り返し大地震が発生する事が知られている 引用元

どうやら、地震が発生する場所として、また、南海地震と連動する可能性が指摘されている地震として、その名前がかなり認知されているようでした。

そしてさらにここ数年の間は、さらに注目が高まっているようです。

連動型巨大地震が発生する恐れがあり、対策を取ろうとする動きがある。特に2011年東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)以降、そのような動きが強くなっている 引用元

具体的には、2011年の日経新聞で新しい研究成果として東海・東南海・南海地震との関連が指摘され、古くからの地震警戒の意識にさらに拍車がかかっていたようです。

 「東海・東南海・南海地震が連動した場合、西側の日向灘まで震源域が延びるパターンがあることが分かってきた」と、東京大学地震研究所の古村孝志教授は話す 引用元

ひとこと

「誤報」の影響といえば、それが誤報であると知らない人が、その誤った情報を信じて広めてしまったり、信じて行動して良くないことが起こる、というパターンが典型だと思います。

しかし、誤報が誤報であると分かっていても、それが大きな影響を与えることがある、ということが今日一件でよくわかりました。

コメント(0)

新しいコメントを投稿