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本日、阿蘇山で爆発的噴火が観測され、現在警戒レベルが3に引き上げられています。これについて、阿蘇山や阿蘇市関連の公式ページに何が表示されているのかを確認してみたのですが、今回の噴火の情報が掲載されていない状態であったり、古い情報が最新情報であると誤解しやすいまま表示されていることに気が付いたので、その状況についてここに書き残しておきます。
現在午前9時すぎ、噴火の発生から7時間以上が経過しています。
目次
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阿蘇市のホームページ(www.city.aso.kumamoto.jp)
阿蘇市の公式ホームページを見てみると、「阿蘇中岳火口噴火に伴う避難所を開設しました」というリンクが、トップページ上部に掲載されています。
しかし、噴火の内容や影響範囲などについては「午前1時46分頃阿蘇中岳火口で噴火が発生しました」の一文以上のことは一切説明されていません。
噴火について詳しいことを知りたい、と自治体のサイトを開いた人はがっかりすることと思います。
「新着情報」の最新は、「紅葉マップを掲載しました(10/7)」です。
阿蘇火山火口規制情報(www.aso.ne.jp)
その阿蘇市の公式ページからもバナーで常時リンクされており、検索結果でも上位に出てくる「阿蘇火山火口規制情報」ですが、トップページを表示しても、最新情報(お知らせ)は、「平成28年熊本地震の影響により火口までの通行ができないため、火口見学ができない状況となっております。」という、5月3日の情報であり、今回の噴火について、一切触れられていません。
まさか更新されていないのか?と思ったのですが、「現在の規制情報 >>詳細を見る」というバナーがあり、そこから飛んだ先に、本日の規制情報が掲載されていました。
阿蘇火山火口規制情報
阿蘇山上事務所よりの情報 2016年10月08日 09:22現在
火口周辺警報(噴火警戒レベル2)発令中のため火口から半径約1km以内への立ち入りは禁止です。
ご注意ください。1次規制中 (引用元)
最新情報ではない?
まずこのページへのリンクが分かりにくいのですが、それ以前にこのページの内容、気象庁発表と違います。
この「阿蘇火山火口規制情報」の規制情報では「警戒レベル2」となっており、立ち入り禁止は「約1km以内」です。
しかし気象庁は、今回の噴火を受けて「警戒レベル3」への引き上げを発表しており、「2kmの範囲」で「噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください」としています。
このため、01時55分に阿蘇山に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げました。
火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。 (引用元)
時刻は自動更新だった
そこでもう一度「阿蘇火山火口規制情報」を確認してみると、ページを再読み込みするたびに、日時表示が更新されることがわかりました。
またそれどころか、1分ごとに自動的にリロードされ、「09:22現在」という時刻が次々更新されていきます。
<meta http-equiv=refresh content=60 />
したがって、まずそもそもこの時刻表示は、情報の更新時刻ではなかったのです。
あくまで、時刻の表示は「ページの読み込み時刻」であり、「その時点で最新のページ内容」でしかなく、どれだけ古い内容のまま放置されようと、時刻表示だけは更新され続けます(そして現在、本日の噴火情報に対応した警戒が反映されていない)。
最新情報であるという誤解に注意
これを公式による最新情報と誤解してしまい、まだ警戒レベルは2のままだと思い込んでしまう人は多そうです(実際に近づこうとまでしたら、きっと規制されていると思いますが・・・)。
気象庁の発表はこちら:
本日(8日)01時55分に阿蘇山に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げました。 (引用元)
気象庁のページを探して「噴火警報、噴火予報の発表状況>阿蘇山」確認してみると、どうやら「噴火警戒レベル2」に切り替わったのは、2015年11月24日(噴火警戒レベル3→2)のようで、10ヶ月以上前でした。
火山名 阿蘇山 噴火警報(火口周辺)
平成27年11月24日14時00分 福岡管区気象台
**(見出し)**
<阿蘇山に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表>
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う大きな噴石及び火砕流に警戒
してください
<噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引下げ> (引用元)
阿蘇市観光協会(www.asocity-kanko.jp)
阿蘇山火山防災連絡事務所(www.jma-net.go.jp/aso/)
阿蘇山火山防災連絡事務所は、気象庁のページから「阿蘇山における火山業務を地元自治体と連携して行うことを目的として、地元自治体庁舎内に「火山防災連絡事務所」を設置しています」として紹介されているページですが、こちらも「噴火警報(噴火警戒レベル2)を発表中です」のままになっています。
ひとこと
阿蘇山ほど有名な活火山であっても、公式情報の内容や更新頻度はこの程度にとどまる、ということがわかりました。
「自治体の情報を毎日チェック」している、という人には、いざというときは気象庁のほうがおすすめだよ、と言いたくなります。小さい情報は拾えませんが、今回のような大きい情報であれば。
関連
- 噴火警報、噴火予報の発表状況(気象庁のページです。新しい情報が、ページの一番下に追加されていく方式なので、注意してください)
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