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【北海道地震】「苫小牧や厚真町で地鳴り」「自衛隊からの情報では5、6時間以内に大きい地震が来る」などの噂の拡散に注意(2018年9月8日)

北海道 (10) 地震 (74)

2018年9月8日深夜0時30分現在Twitterにて、「苫小牧で地鳴りしている」との噂が広まり、それに伴って「大地震が来る」「本震が来る」「朝6時が危険」「本震は2時」などいろいろな噂が広まっています(「地鳴り」とは言わず「地響きが鳴っている」と表現される場合も)

拡散されている噂や、周囲の人が口々に言及している「苫小牧での地鳴り」の話ばかりを見て見ると、それがどの程度信憑性がある情報なのかなどがよく分からずに、漠然と不安になってしまうケースがあります。

今回は、その噂の元になって拡散されているツイートの特徴および、関連する情報を紹介します。

「苫小牧」「地鳴り」に対する言及が増加

現在、北海道で発生した震度7の地震に関連して、「苫小牧」と「地鳴り」というキーワードを含むツイートが急増しています。

「地鳴りしているみたい」「地鳴りがすごいらしい」「地鳴りって本当?」などは多いものの、「地鳴りを実際に聞いた」という言及がほとんど見当たらないことが気になるポイントです。

※「苫小牧市」は最大震度7を観測した「厚真町」に隣接しており、震源地(北海道胆振地方中東部)に近い地域の一つです。

拡散されているツイートの特徴

現在、以下のような特徴のあるツイートが拡散されています:

  • 苫小牧で地鳴りがしていると消防から連絡があった
  • 地鳴りが本当なら大地震が絶対に来る
  • 朝6時前後が危険な時間

※その後「自衛隊からの情報では、今朝5時の時点で苫小牧の方で地鳴りが強く鳴っていて、6時間以内に大きな地震の可能性が高いらしい」というパターンの情報も広まっています。

特に大きく拡散されたツイートでは、「苫小牧で地鳴りしている」という話が「消防から連絡があった」とした上で、さらに「会社の人が言ってた」としています。このような「信頼されている機関(消防)からの情報を又聞きした」という形式が一つ大きな特徴です。そしてそれに対して「地鳴りが本当なら大地震が来る」「朝6時前後が危険な時間」とされる形式です。

しかし、これらのツイートに、その情報源をたどるのに必要なURL(消防が正式にそのような情報を提供していることが確認できるもの)は見当たりません

実際、同じ消防でも最も「苫小牧での地鳴り」に言及するであろう「苫小牧市の消防」のお知らせページ(市のホームページ内)や、その苫小牧市のホームページに、それらしき文章は一切見当たりません。

また、そもそも時間を限定した予知は難しいとされている上に、そもそももとのツイートでは「消防から連絡があった」というものの、「地震の危険がある」とは言われておらず、ただ単に「地鳴りがあった」という事実のみで、それ以上のことは分かりません。

そして繰り返しになりますが、「地鳴りを聞いた」という人はほとんど見当たらず、「雷の音だった」「雷の音が地鳴りだと思った」といった言及が確認出来る程度です。

また、仮に「地鳴りが聞こえた」ことが真実だったとしても、「何時頃に地震が来る」といったところには大きな問題があります。なぜなら気象庁も、そのような日時が明確な地震予知は科学的に困難であることを表明しており、そのような情報はデマである、としているからです(参考)。

関連:地震の地鳴りってどんな音?

「地鳴りを聞いたことがない」「地鳴りってどんな音?」「地鳴りで地震予知ってできるの?」などについて興味がある方は、次のページを参考にしてみてください:

もともと余震に警戒が必要な状況

このように、現時点で何より情報源が不明確であるため、通常こういった情報はデマであるとみなされます。デマという単語は強力すぎて「じゃぁ地震は起こらないんだ」と思われてしまうかもしれませんが、そうではなく、「本当であるということが判断できない、根拠のない情報」くらいに考えてください。

とはいえ、現状北海道で発生した大きな地震の直後で、気象庁も強い余震を警戒するように呼びかけています(ただしもちろん、「余震が来る時間」や「本震が来る時間」は言及されていません):

気象庁は、「地震発生後1週間程度、最大震度6強程度の地震に注意してください」として、警戒を呼びかけました。 引用元

そのため、確認できない情報の有無に関係なく、もともと必要な余震に対する警戒継続するようにしてください。

追記(21時10分):苫小牧市からの「注意喚起」が掲載

苫小牧市の公式ホームページに、今回の件について、以下の文章の掲載が開始されました:

現在SNS等で、根拠のない情報が拡散されていますのでご注意ください。
具体的には、消防署や自衛隊を語り「地鳴り・地響きがなっているので数時間後に大きい地震がくる」「地震計が異常数値を示しているので大きな地震がくる」など、不安をあおるような情報ですが、これらは全て根拠のないものですので、冷静な行動をお願いいたします。 引用元

SNSで拡散されている情報の例を挙げた上で、「これらは全て根拠のないものですので、冷静な行動をお願いいたします」としています。

追記(9/10):苫小牧市が語る「デマの影響」

苫小牧市の公式ホームページに「デマに対する注意喚起」が掲載された裏側には、市役所への電話問い合わせが100件近く寄せられたり、減っていた避難所の人数が再び増加して、5倍近くになってしまうなどの「デマの影響で発生した実害」があったようです。

市役所への電話は3時間で40件を超え、最終的に100件近くに。さらに、すでに人が減っていた避難所に、再び多くの人が集まったという。 引用元

「苫小牧市では停電もほぼ復旧し、避難者も5~60人までに減っていたのですが、夜になって250人以上に膨れ上がった。これ以上は看過できないと判断し、カウンター情報を発信しました」 引用元

※「カウンター情報を発信」とは、「デマ情報」に対抗するための「デマを否定する情報発信」のこと。

地震に関する緊急の情報発信について

本当に速報が必要な場合は地域の防災行政無線(屋外スピーカーなど)や、緊急地震速報のように「エリアメール(緊急速報メール)」が用いられるものと考えられます。そのため、今一度「受信設定」に問題がないかを確認しておくようにしてください(節電のためにオフにしていた場合などは、オンに戻す設定が必要です):

追記:17時現在「地鳴り」情報が拡散中

2018年9月8日17時現在も「苫小牧市での地鳴り」や「本震が来る予定時刻」に関する噂情報が広まっていますが、いずれも自治体公式ページなどの情報源は示されていない状態です。

現在いろいろ話が入れ替わりつつ、具体的には次のような噂が広まっています。「厚真町で地鳴り」「自衛隊からの情報」といった話題が増えています

  • 「母の友だちの情報によると」
  • 「厚真町で地鳴りが起こってて自衛隊の人が集まっているらしい」
  • 「自衛隊の人が5~6時間のあいだに地震があるかもと言っていたらしい」
  • 「厚真町で地鳴りが鳴ってて大きい地震が来るかも、という情報が出回ってるらしい」
  • 「夜9時くらいに大きい地震が来るかもしれない」
  • 「地鳴りがしてるから18時~19時頃に本震が来るかも」
  • 「海上保安庁が10時頃に地震が来ると言っている」

追記:19時現在「地震雲を見た」→「地震の前兆ではないか」情報が拡散中

その後夕方頃より札幌などで「地震雲ではないか」「地震雲が出ていて怖い」などの声が急増しています。

追記:LINE経由で「厚真に居る自衛隊の方から今来た情報です」の噂が拡散中

関連:「今日本震が来る」の噂について

関連:「地鳴り」と「地震」の関係について

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