情報科学屋さんを目指す人のメモ

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ドイツ国内線を経由する国際線乗り継ぎに入国審査・税関はあるの?

海外旅行 (5)

「乗り継ぎで入国審査が必要なの?」についてまとめます。特に今回は、税関の問題によっていろいろと気になる人が多いであろうドイツでの乗り継ぎ(トランジット)をターゲットにしています。そして、「ドイツ国内線を経由してドイツ外に行く!」という場合の情報がWeb上で全く見つからなかったので、情報の少ない「2回ドイツ国内で乗り継ぐ場合」についてまで扱います(もうこれを調べ続ける人が減りますように)。

と、書こうと思っていたら、航空会社に電話までして確かめた調査結果と、実際とがものの見事に食い違ったので、調査編と実際編に分割しました。参考にはなると思います。お気を付けて。

ちなみに、自分が調査したきっかけは、往路が「成田(NRT、日本)→フランクフルト(FRA、ドイツ)→ベルリン・テーゲル(TXL、ドイツ)→スプリット(SPU、クロアチア)」という、ドイツ国内線を含んだルートだったからです。このパターンについて解説された情報がさっぱり見つかりませんでした。ちなみに復路は「スプリット(SPU、クロアチア)→ミュンヘン(MUC、ドイツ)→成田(NRT、日本)」でした。つまり、往復でドイツの空港を3つも使ったわけです。

調査編

「成田(NRT、日本)→フランクフルト(FRA、ドイツ)→テーゲル(TXL、ドイツ)→スプリット(SPU、クロアチア)」渡航前に調べた内容です。

乗り継ぎと入国審査・税関の基本

一番基本的なのは、乗り換える国によって、必要だったり不要だったりするということです。

これが最重要です。「乗り換えだから必要ない」とか「乗り換えると言っても、他の国からその国に入るんだから入国手続きが必要だ」と書かれていることもありますが、たとえばアジアでも中国は必要で、そのほかは不要だったり、のようにいろいろのようなので、一概にどちらであるとは言えません(最重要)。国ごと、経由地の組合せごとに調べる必要があります。

そこで今回は「ドイツ」をターゲットにするのですが、ドイツだけでなく、「シェンゲン協定国」と呼ばれる国々では同じルールのはずなので、他のシェンゲン協定国(ベルギー、ドイツ、フランス、ルクセンブルク、オランダ、スペイン、ポルトガル、イタリア、オーストリア、ギリシャ、デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、チェコ、エストニア、ハンガリー、リトアニア、ラトビア、マルタ、ポーランド、スロバキア、スロベニア、スイス、リヒテンシュタイン)で乗り換える人にも参考になると思います(国によっては例外的なルールがあるので要確認)。

シェンゲン協定国について

シェンゲン協定について簡単にだけ説明します。

簡単に言えば、「シェンゲン協定に加盟した国の中で行き来する分には、面倒な入国手続きを省略して、まるで国内を移動するかのように扱いましょう」という協定です。つまり、シェンゲン協定国は全体として1つの国のように扱われます。これが基本となります。多くの場合は、この基本を考えれば説明が付きます。

以下、具体的に乗り換えについて説明したいと思います。

1.「日本→シェンゲン協定国→シェンゲン協定国」の場合

成田(日本)→フランクフルト(ドイツ)→ブリュッセル(ベルギー)のように「日本(非シェンゲン協定国)→シェンゲン協定国→シェンゲン協定国」と移動する場合は、シェンゲン協定国で一つの大きな国のように扱うので、1回目のシェンゲン協定国に入った時点(この場合はフランクフルト)で入国審査・税関手続きが行われます。そして、乗り換え先のシェンゲン協定国では、既に「シェンゲン圏」に入国済みであるため、入国手続きは不要になります。

2.「シェンゲン協定国→シェンゲン協定国→日本」の場合

この場合の逆(帰国)のルート「シェンゲン協定国→シェンゲン協定国→日本(非シェンゲン協定国)」はどうなるかというと、やはり最初のシェンゲン協定国からシェンゲン協定国に入国審査はなく、シェンゲン協定国から日本へ移動する際に出国審査と入国審査が発生します。

したがって、ドイツ経由でベルギー旅行をした場合、ベルギーの入国/出国スタンプはもらえない、という状態になるようです。

シェンゲン協定の入国について教えてください。ロンドンからフランクフルトに乗り... - Yahoo!知恵袋

3.「日本→シェンゲン協定国→非シェンゲン協定国」の場合

成田(日本)→フランクフルト(ドイツ)→マンチェスター(イギリス)のように「日本(非シェンゲン協定国)→シェンゲン協定国→非シェンゲン協定国」と移動する場合は、シェンゲン協定国で乗り継ぐ事になるわけですが、行き先はシェンゲン協定国外です。この場合は、トランジットのシェンゲン協定国に入国する必要はありません。ただし、入国審査に並んでしまえば入国審査を通過して入国できてしまうようなので、乗り換え時間が短い場合は注意する必要があるようです(航空券を見せて弾かれることもあるらしい)。

4.「非シェンゲン協定国→シェンゲン協定国→日本」

これはシェンゲン協定国かそうでないかというくくりで考えれば、3.と同じであり、扱いは同様になります。

乗り継ぎ2回だとどうなるの??

乗り継ぎが2回以上だとどうなるか、というのも基本的には「シェンゲン協定国内の移動は国内線扱い」「シェンゲン協定国と非シェンゲン協定国」「非シェンゲン協定国間」の移動の場合は国際線扱いで入国審査・税関が必要になる、と考えればOKです。しかし、よくよく考えてみると、ややこしくてよくわからなかったのが、今回の旅行パターンでした。

今回:「日本→フランクフルト(ドイツ)→テーゲル(ドイツ)→スプリット(クロアチア)」

今回私が移動した「日本→ドイツ→ドイツ→クロアチア」は、いろいろな意味で特殊です。まず、「ドイツ→ドイツ」という国内線を途中で含んでいます。そして、クロアチアは2013年7月1日時点でEUに加盟するものの、シェンゲン協定への加盟は2015年予定とされています。

シェンゲン協定国かどうかで考えてしまえば「非シェンゲン→シェンゲン→シェンゲン→非シェンゲン」となります。もしドイツ国内のトランジットがなければ、擬似的に「非シェンゲン→シェンゲン→非シェンゲン」と考えられ、ドイツでの入国審査はないような気がします。どうしてこう考えるのかというと、シェンゲンの説明で「最終目的地」とよく表記されていたからです。最終目的地という意味ではシェンゲン外なので、シェンゲン内に入っても「制限エリアから出なければ」入国は必要ないはずだ、という考えです(後にコールセンターに聞いてもこの考えだった)。しかし、ここで「国内線」が絡んでくるのが厄介で、「国内線を通過するのだから入国審査があるのは当たり前だろ」と言われると、確かに、と思ってしまいます(でも航空会社は違った)。

そこで、とりあえず今回利用するルフトハンザドイツ航空のコールセンターに電話で聞いてみる事にしました。

聞いてみた1:ルフトハンザドイツ航空に聞いてみた

ルフトハンザのコールセンター(日本語)に電話して聞いてみたところ、次のようなやりとりになりました。

最初に確認しておきますが、「往路:成田→フランクフルト→テーゲル→スプリット」「復路:スプリット→ミュンヘン→成田」であり、すべてルフトハンザ航空の利用で、最後のミュンヘン→成田のみANAとのコードシェア便でANAが実際の運行を行うというルートでした。

まず、「荷物は途中で受け取る(ピックアップ)必要がないか?」と尋ねたところ、往路も復路(クロアチア→ドイツ→日本)も必要がないと言われました。

続いて、「ドイツで入国・税関手続きがありますか?」と尋ねると、次のような答えとなりました。

  • スプリット(クロアチア)がシェンゲン協定国外なので、国内線を途中で挟むけれど、税関手続き・入国審査はありません
  • フランクフルトで飛行機を降りると、入国審査ゾーンの手前にシェンゲン協定国外が最終目的地の人はこちらという分岐がある
  • 次は国内線乗り継ぎで目的地はテーゲル(ドイツ)だが、万が一シェンゲン協定国外の人のルートに入って何か聞かれたとしても、ちゃんとEチケット控えや航空券を見せて「最終目的地はクロアチア、つまりシェンゲン協定国外です」とアピールすれば大丈夫なはず

つまり、「ドイツで国内線を使うものの、入国審査は必要ない」というのがルフトハンザの見解でした。ちなみに、空港内の経路について尋ねたところ、コールセンターにはインターネットに閲覧制限があり、フランクフルト国際空港のホームページが見られないので説明できない(えっ)とのことでした。

※セキュリティ的な話:まず最初に「日にちと便名と名字」を言うと、下の名前と、「同時に予約した同乗者全員の名字」を聞かずとも教えてくれました。往復を予約してあれば、それらも一度に見る事が出来るようでした。

聞いてみた2:HISに聞いてみた

航空券の手配を頼んだHISにも同じく電話で聞いてみました。

すると、HISの人では分からないので、ルフトハンザとANAに聞いてくれたようでした(翌日折り返し電話)。ちなみに、「ルフトハンザの問い合わせ窓口が終わっているので、翌日電話する」と言っていたのですが、私が問い合わせた一般の人向け窓口はそのとき普通に営業中だったので、それとは別の窓口に問い合わせたのだと思われます。

  • 荷物の途中受け取りは不要
  • 着いたら電光掲示板でゲートを確認してください
  • 大きな空港ではないです
  • スムーズなら1時間かからない
  • 入国審査は必要ないので、間違えないように入国審査が不要なルートを通過すればOK。間違えて入国してしまうと間に合わないかも。

というわけで、こちらでも入国審査は不要との結果が返ってきました

というわけで、ドイツ税関の恐ろしさによる不安から解放されて出発する事ができました

実際編

実際に行ってみたらどうなったのかを書いておきます。

ドイツに入国・税関通過

結局、言われたとおり電光掲示板や案内看板に従って移動したところ、到着ゲートZxx←Bxxに到着すると予想していたら違った。ちなみにフランクフルトでは、到着ゲートがどこになるのか、直前まで分からないことが普通らしい。他の空港がどうかは知らない)から出発ゲート(Axx)に移動するにあたって、入国審査場と税関を通過する事になりました

入国審査場では、最終目的地までのチケットを見せましたが、特に問題はないようで、入国スタンプを押されました。そして、入国審査場のすぐ裏にある税関ゲートには噂通り緑のゲートと赤のゲートがありました。

そして、意外とスムーズに移動が完了し、セキュリティチェックを通過して次のトランジット地(ベルリン/テーゲル)行きの国内線に搭乗しました。

ドイツの入国審査が回避可能だったとは思えない

ここで、今までの話から「入国審査場に迷い込んでしまったのではないか」と思うかもしれません。私もこの時点ではそう思っていました。しかし、ベルリン/テーゲル空港に降り立ってみると、何の審査も無しに、空港の建物の外に出る事ができました

つまり、万が一ドイツの入国審査が回避できたのであれば、入国審査無しにドイツに入国できてしまっていた事になります。もちろん、テーゲル空港で出口が複数あって、入国審査未通過の人用の出口が別にあったのではないか、と思うかもしれませんが、そうであったとしても、誰も居ない出口から出る事が出来たので、そちらを通過すれば入国できてしまいますし、地図を見て探しても出口はその1カ所しかありませんでした。つまり、あくまで「国内線」扱いだったのです。

この現状を見ると、ドイツ国内線への乗り継ぎの際に入国審査・税関が回避可能だったとは思えません。つまり、「国内線使うんだから入国が必要なのは当たり前だろ」のほうが正解だったわけです。ただし、今回のお話がどこまで一般化できる話なのかは分かりません。

また、クロアチアでも入国審査があり、クロアチアでもスタンプが押されました。このとき、スタンプはEUデザインのものに変わっていました。また、帰り道では、チェックイン時に「シェンゲンビザは必要か?」と聞かれたので、もしかしたらすでにシェンゲン協定国になっていたのかもしれません(もはや調べる気力無し)。

ちなみに、帰り道は事前のリサーチ通り、ドイツ(ミュンヘン)での入国審査は一切なく、乗り換えることができました。つまり、最終的にスタンプは「日本出国」「ドイツ入国」「ドイツ出国」「クロアチア入国」「クロアチア出国」「日本入国」となったわけです。

おまけ

今日になって参考になりそうな書き込みを見つけたので紹介しておきます。

761 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/07/07(日) 22:34:16.75 ID:ZNumbXJA0
フランクフルトの税関通過してきたぞ
2回税関通るのかと思ってたら1回だけだった

緑の方に男の係官達が暇そうにたむろってて
一方、みんなトランジットなのかこちらはパラパラとしか居ない状況

これはまずいなあと思いながら
さすがに赤に行くのは面倒すぎるので
緑の方に居た係官に、パーソナルユースのラップトップ持っているが
緑の方を通っても良いか下手な英語で聞いたら
パーソナルユースか念押しされてokと手招きされて荷物チェック無しだった

PC持ってて緑の方に係官が居る時は無言で通るより
質問してしまった方が安全っぽい
緑の方に係官が居なくて目に見えないところに隠れているって事はあるのかな

762 :名無しさん@お腹いっぱい。:2013/07/09(火) 01:39:43.69 ID:+t/lOQln0
オレは赤行ってPC見せたら、private useか?、
日本へ持って帰るか?とか2,3聞かれ、private
useで、ギフトじゃなくて日本持って帰るならOKと
か説明してくれて、「サヨナラ」で終わった。

緑に入ったビジネスマン風の1人と家族連れは、つか
まって調べられてた。ビジネスマンは必死に説明して
たけど、顔色悪くなってて気の毒だった。

赤も緑も中はつながってて係官は同じみたいだから、
>>761氏の通り、聞いてみた方がいいと思った。3分か
からないし。 引用元

ドイツ税関やセキュリティチェックについての関連情報

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