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LINEには、「運営がトーク内容を読むことができる」という利用規約について記事を書き、「運営が読めるの当たり前だろ」「どこもやってる」という感想が多く見受けられました。私も当初はそう思っていました。ただ、実際に他の類似サービスの利用規約と見比べてみると、そうじゃなかったりするんですね、意外なことに。というわけで、他の利用規約も紹介します。
※現在「警察がLINEのチャットには入れるようになった」という噂が拡散中です(詳細はこちらから)
目次
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昨日の記事への感想
機能の記事では、「絶対に運営は読まない」と思っているユーザがそれなりにいることを紹介しました。
すると、それに対して、「運営が読めて当然だろ」という感想がとても多かったです。
よくわからないけど、普通に考えたら運営は読めるだろw (引用元)
チャット内容読まれないとか思ってる人なんていたのか(´・ω・`) (引用元)
「読める/読めない」が問題ではなくて、「いつ読めるか」が問題
多くの場合システム管理側が物理的に"読めるか"と言えば"読める"が正しいと思われますが、昨日の記事で強調したとおり、トークの内容を【いつ読めるか】が利用規約でどう定められているか重要だったわけです。
おさらい:LINEの場合→「利用規約の遵守状況を確認する必要がある場合読める」
LINEの場合は、昨日の記事で紹介したとおり次のようになっています。
10.7. 当社は、法令または本規約の遵守状況などを確認する必要がある場合、投稿コンテンツの内容を確認することができます (引用元)
「利用規約の遵守状況などを確認する必要がある場合(と運営が判断した場合)運営は読めます」と解釈できます。
さて、これは当たり前なのでしょうか。
カカオトークの場合→「令状がないと読めない」
よく似たアプリとしてとりあげられるカカオトークはどうかというと、同様の規約部分は次のようになっています。
7.提出及びメッセージ
カカとも(Plusカカともを除く)との間でやりとりされた当サービスのメール・チャット内の情報は、令状等の提出がなされた場合を除き、カカオや第三者が閲覧することはありません。 (引用元)
こちらでは、「令状などが提出された場合」のみを例外として、「基本的に運営や第三者は読めない」ことになっています。
LINEにあった「利用規約の遵守状況~」のような例外は見当たりません。
commの場合→「令状がないと読めない」
一時期大きな話題となり、昨日PC版が公開されたcommの場合はこちら。
3.当社は、すべてのcomm会員記述情報を本サービスの提供を目的とする範囲において無償で複製その他の方法により利用できるものとします。ただし、comm会員間でメール・チャットによりやりとりされる情報を、令状等による場合を除き、当社、第三者が閲覧することはありません。 (comm会員規約)
なんだかとてもカカオークに似ています。ここでも、「令状などが提出された場合」のみを例外として、「基本的に運営や第三者は読めない」ことになっています。
結論:「当たり前」じゃなさそう
以上から、「運営がトーク内容を確認できるなんて当たり前だろ」なんてことはなさそうなのです。
カカオやcommでは、令状なしにはトーク内容を確認できません。国内の有名どころ3つを紹介しましたが、この3つに限ってみれば、運営が規約を理由に確認できるLINEのほうがむしろ少数派と言えます。
じゃぁ、規約違反してるという通報が来たらどうするんだよ、というところは気になるのですが、そこのところは問い合わせ中です。
カカオトークからの返答(2013年05月03日12:10ごろ追記)
カカオトークから、とても明確な返答が来ました。
私のした質問がこれです。
利用規約に"メール・チャット内の情報は、令状等の提出がなされた場合を除き、カカオや第三者が閲覧することはありません。"とありますが、これはユーザからトークの内容が規約違反をしているという通報が来たとしても、閲覧することはない、ということですか?
これに対する返答がこちら。
@did2memo カカオトークのご利用ありがとうございます。公的機関からの要請がない限り閲覧したり利用する事はございません。お客様からの違反報告につきましても、弊社としては判断できないため介入いたしません。何かトラブルに巻き込まれる可能性がある場合は公的機関へご相談ください。
— カカオトーク公式アカウントさん (@kakaotalk_japan) 2013年5月3日
想像以上に丁寧な説明です。トラブルがあっても、カカオトークの会社自体は介入しないため、警察などに連絡せよ、ということみたいです。
commからの返答(2013年05月05日14:00ごろ追記)
当初はtwitterで質問しましたが、メールフォームへ誘導されてしまったので、メールフォームから次の質問をしました。
会員規約に
「ただし、comm会員間でメール・チャットによりやりとりされる情報を、令状等による場合を除き、当社、第三者が閲覧することはありません。」
とあります。これはつまり、「令状等」による場合を除いて株式会社ディー・エヌ・エーおよび第三者はメール・チャットを閲覧しないということを意味しています。
したがって、「令状等」に含まれない「ユーザーからの通報」によって、メール・チャットを株式会社ディー・エヌ・エーおよび第三者が閲覧しない、ということを意味すると解釈できます。
この「ユーザーからの通報によって、メール・チャットを株式会社ディー・エヌ・エーおよび第三者が閲覧しない」という解釈は正しいのでしょうか、ご回答願います。
この解釈が正しくない場合は、「ユーザーからの通報によって、メール・チャットを株式会社ディー・エヌ・エーまたは第三者が閲覧する」ということであり、「令状等」に「ユーザーからの通報」が含まれるという認識でよいのでしょうか。
これに対して、comm側の回答部分がこちらです。
現在のところ、comm(コム)には通報などの機能をご用意しておりません。そのため、通報により当社および第三者がお客様のトーク内容を閲覧することはない、というものが当サポートからの回答となります。
「利用規約を理由に閲覧できないという解釈が正しいのか」と質問したところ、「通報などの機能がないから閲覧する事はない」という、質問に答えていない気がする回答でした。解釈以前に「通報」が存在し得ない、という指摘なのでしょう。
おまけ:『分かる人』なりに『分からない人』向けに解説すること
LINEがものすごく流行っていて、たくさんのユーザが存在することはもはや否定のしようのない事実です。そのユーザにリテラシーがなかったり、勘違いにあふれていたり、デマに翻弄されていたりするのに対して、『分かる人』が「何にも分かってないなぁ」「そういうやつは使うなよ」と発言していることがとても多いように感じます。
ただ、私もそう思うことがある一方で、そういうユーザを見かけるたびに、「分からない人向けの解説って結構需要があることなんじゃないか?」と考えたり、「分かる人がもっと分からない人向けに解説してあげなくちゃ」と考えています。このあたりの「簡単なこと」に対する解説って少ない、もしくは、あっさりしすぎなんですよね、妙に。
というわけで、「分かる人」にとってはつまらないと感じるようなことも、書いておくつもりです。
昨日の記事はそういうタイプの記事だったのですが、「解説しても何の意味もない」とか「何当たり前の話を長々と」なんて言われてしまいました。ただ、それはあくまで非・対象読者だっただけ、ということで、気にせずそういうことを書いていこうと思います。ただ、その「分からない人(特に中高生)」に満足にリーチできてなくて困っているので、そういう「非・対象読者」な方にも、知らなそうな人に教えてあげてもらえるとありがたいです。
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2015年6月18日(木) 11:38
子供の小学校で広く使われており、「やってません」がそろそろ通用しなくなって、これからダウンロードするところです。
いじめのツールとしても名高いため、調べているうちにこのページにたどり着き、興味深く読ませていただきました。
とても参考になり大変感謝しております。
「分かる人が分からない人に分かりやすく伝える」というお考え、とてもありがたいです。
もっと広がってくれればいいな、と思います。
2015年8月22日(土) 21:39
LINEを一時的に休んだりして、投稿すると必ず何らかのリアクションありまよ。
友達は既読になってない。
アナライザーの悪用から、何らかの犯罪グループも悪用してるのでしょう。
幼児や学生狙いの出会い系の被害もあったり、現代っ子が悪さに活用したり、モラルのない人間が増えましたよね。