スポンサーリンク
「ダイキンのエアコンが壊れた。異常コード『R3』が出てる」と聞いて、ダイキンの業務用エアコンのリモコンに表示された異常コード(エラーコード)の意味を調べようとしました。すると、なぜかエラーコード一覧表に、「R3」なんてものがありません。この謎について説明します。
目次
スポンサーリンク
「R3」が無い
エラーコードの意味がわかったところで、修理作業なんてできるわけじゃありませんが、対処法の欄なんかに、「リモコンのこことここを同時押しを試してみてね」なんていう修理不要なことが書いてあったらラッキーだし、なんとなく気になるので、とりあえずエラーコード(表示は「異常コード」)の意味を調べてみます。
ダイキンの業務用エアコン(スカイエア)のエラーコード一覧には、次のエラーコードがあります。
- 00
- A1
- A3
- A5
- A6
- A7
- A8
- AH
- C4
- C7
- C9
- CC
- CA
- CH
- E1
- E5
- E6
- E7
- E8
- EA
- F3
- F6
- H0
- H1
- H6
- H8
- H9
- J3
- J6
- J8
- J9
- L3
- L4
- L5
- P4
- P9
- PA
- PH
- U0
- U2
- U4
- U5
- U7
- UA
このように、ちょうど「R」がありません。
いろいろ検索してみても、Googleに検索キーワードを入力すると「R3」を含んだキーワードで検索している人が多いことは分かるのですが、どういうわけか、そのエラーを説明する文章は見つかりませんでした。
「R3」の無かった原因
経緯は後回しにしますが、このエラーコード一覧に「R3」がない原因は、「R3」が「A3」の見間違いだったからです。
リモコン(今回は業務用なので壁に埋め込まれているタイプ)には、デジタル時計の文字盤と同じ形式で、異常コードが表示されます。
このとき、「A」という文字は、「8」の表示から、一番下の横棒だけを取り除いた形で表示されます。これを、「R」に見間違えた結果、「A3」が「R3」に見えてしまっていたわけです。
ですから、R3なんてエラーコードはそもそも存在しなかったというわけです。
A3の意味
というわけで、A3の意味を紹介しておくと、以下のとおりです。
【A3】 室内機のエラーです。
冷房運転中にドレンパン内の水位上昇によりフロートスイッチが作動し、停止しています。
暖房運転時もフロートスイッチが作動した場合、停止します。
予想される原因
・ドレンパン内汚れによる排水の不具合
・ドレンポンプの不具合
・フロートスイッチの不具合
・プリント基板の短絡コネクタの不具合
・プリント基板のコネクタ接続部の不具合
・加湿器-ドレンポンプ連動設定の不備
・ドレン排水管の詰まりによる排水の不具合
・電圧不足(200Vが安定供給されているか) (引用元)
他のコードは、公式の「エラーコード検索」でチェックしてみてください。
ただし、「※本ページは、当社エアコンの修理経験をお持ちの販売店様向けに作成しており、個人のお客様向けではありません。」なのでご注意を。
家庭用の場合
今回自分が検索したのは業務用エアコンのエラーコードでしたが、ダイキンの家庭用ルームエアコンにも同じ「A3」があるので、そちらを求めている人向けに、コチラの内容も紹介しておきます。
【A3】 室内機のエラーです。
冷房運転中にドレンパン内の水位上昇によりフロートスイッチが作動し、停止しています。
暖房運転時もフロートスイッチが作動した場合、停止します。
予想される原因
・ドレンパン内汚れによる排水の不具合
・ドレンポンプの不具合
・フロートスイッチの不具合
・プリント基板の短絡コネクタの不具合
・プリント基板のコネクタ接続部の不具合
・ドレン排水管の詰まりによる排水の不具合 (引用元)
だいたい同じで、業務用も家庭用も、エラーコードを揃えているみたいです。
「R」に見える人には「R」にしか見えない
自分は、エラーコードの一覧を見て、「もしかして、Aと見間違えているんじゃないか?」と思いました(この時点で自分はリモコンの表示を直接は見ていない)。
しかし、尋ねてみても、「AじゃなくてR」と言われました。
後から自分で直接リモコンの表示を見せてもらったのですが、やはり「R」ではなく、「A」でした。
このことから、「R」に見えてしまうと、もう「A」には見えない人もいるほど、間違えやすい表示だということがわかりました。
間違いやすいエラーコード
というわけで、「A」がエラーコードに含まれる場合、「R」と間違えてしまうケースを考えると、以下のコードに注意が必要そうです。
- R1 (A1)
- R3 (A3)
- R5 (A5)
- R6 (A6)
- R7 (A7)
- R8 (A8)
- R9 (A9)
- RF (AF)
- RH (AH)
- RJ (AJ)
詳細については、先ほどの公式のエラーコード検索を利用してください。
他社での勘違いパターン
他社のエラーコードはどんな形式なのかを調べたので、「A」→「R」の間違いパターンを紹介しておきます。この後出てくる「b」を「6」と勘違いする人もいるかも。
三菱電機
ダイキンと同じアルファベットと数字の2ケタと、数字4ケタの2つの体系があるようです。
- E0、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、EA、Eb、EC、Ed、EE、EF、F1、F2、F3、F5、F7、F8、F9、P1、P2、P4、P5、P6、P8、P9、U1、U2、U3、U4、U5、U6、UC、Ud、UE、UF、UH、UL、UP
1文字目は「E・F・P・U」の4種類を使っています。「A・C・E・F・H・J・L・P・U」の9種類を使うダイキンに比べると、分類が少なめです。また、2文字目に小文字の「d・b」を使っているところが特徴です。1文字目にはAを使っていませんが、2文字目にはAを使っているものもあり、「EA」を「ER」に勘違いする人がいそうです。
日立
日立の「点検エラーコード」は、完全に数字のみで、「01」から「26」までのようです。
「そもそも(表示上の)分類なんて必要ないんじゃないの?」と思えば、これが一番間違いない表示のように思えます。これだけで100種類表示できるので。
三菱キャリア
三菱キャリアの点検コードは、16進数に近い感じで、「04・08・09・0b・0C・0d・0F・・・」のように、2ケタの16進数を使っており、1文字目は0~9のみ、2文字目は0~9に加えて、「A・b・C・d・E・F」を使っています。
そういえば、マザーボードにある、ブート段階を表示する2ケタのデジタル表示も、16進数だったなぁと思い出しました。
ただ、これもよくよく考えれば、「1A」を「1R」、「8A」を「8R」と見間違えることがある、と。
パナソニック
パナソニックの点検エラーコードは、とても種類が少ないようで、「E2~E16(しかも飛ばし飛ばし)」です。数字のみと同様、これは間違えようがなさそうですし、それなりに検索もしやすく見分けやすいので、なかなかよいのではないかと思いました。
スポンサーリンク
スポンサーリンク