情報科学屋さんを目指す人のメモ

方法・手順・解説を書き残すブログ。私と同じことを繰り返さずに済むように。

Eclipseの既存プロジェクトをMavenプロジェクトに変換する(4):Dependencyの設定

Eclipse (60) Maven (19)

Mavenプロジェクトに変換して、前回までに、Dependencyの設定(依存しているライブラリの指定)が必要だということが分かりました。というわけで、実際にEclipseを使用して登録してみます。

Jarファイルを指定する方法は2つある

依存しているライブラリを指定する方法は2つあります。

ひとつはMavenの正しい作法であり、もう一方は強引でMavenの良さを活かせない方法ですが、その場しのぎにぴったりな万能な方法です。

まず正しい作法を紹介します。

1.ライブラリの「Group ID」などを入力する方法

Mavenでは、ライブラリのメタ情報を設定しておくと、自動的にライブラリをダウンロードしてくれるという機能があります。

これにより、ライブラリ本体を管理するコストが軽減されたり、ライブラリのバージョンを管理しやすくなるという特徴があります。

まず、pom.xmlをダブルクリックで開きます

そして、下のタブにある「Dependencies」を開きます。

「Dependencies(左側)」にある「Add...」をクリックして、「Select Dependency」を開きます

今回追加したいライブラリがもともとのプロジェクトで「commons-cli-1.2.jar」という形で利用されていたとします。

こんなときはまず、「Enter groupId, artifactId or sha1 prefix or pattern」の下の入力欄に「commons-cli」とでも入力してみましょう。入力すると自動的に、下にように該当するライブラリが検索され、検索結果が表示されます

ここで、適切なバージョン(ここでは1.2)を選択すると、「GroupId」「Artifact Id」「Version」が全て自動的に適切に入力されるので、「OK」をクリックします。

これで、「commons-cli-1.2.jar」がライブラリとして追加されました。

追加結果

このように作業すると、pom.xmlに次の行が追加されます。

<dependencies>
  	<dependency>
  		<groupId>commons-cli</groupId>
  		<artifactId>commons-cli</artifactId>
  		<version>1.2</version>
  	</dependency>
  </dependencies>

逆に言えば、これを手書きしてもいいわけですが、検索機能を使えるGUIのほうがはるかに便利でおすすめです。

2.強引に設定する方法

「GroupId」などが検索できるとは言ったものの、これはあくまで「Maven Repository」に登録されたライブラリだったからです。そのため、マイナーライブラリや、自作のライブラリをこの方法で追加することはできません。

そこで、強引に直接「このパスに置いてある.jarファイルを追加したい!」を実現する方法が「2.強引に設定する方法」です。

この方法については「EclipseのMavenプラグインからローカルのjarファイルを追加する方法」をご覧ください。

この結果、次のようなコードがpom.xmlに追加されます。

  	<dependency>
  		<groupId>clink200.jar</groupId>
  		<artifactId>clink200.jar</artifactId>
  		<version>1.0</version>
  		<scope>system</scope>
  		<systemPath>${basedir}/lib/clink200.jar</systemPath>
  	</dependency>

依存関係の復元完了

これで、変換時に失われた(再設定が必要になっていた)依存関係(Dependency)を設定できました。

次回は、もう1つの必要な変更である「ソースディレクトリ」・「出力ディレクトリ」の指定方法を紹介します。

コメント(0)

新しいコメントを投稿