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今回、「死んだ人のIDとか噂になっていますが登録すると大変なんですよ」「死んだ人のIDは、詐欺業者のIDです」などという情報がLINEのタイムライン機能を中心に出回っています。これについて考察したいと思います。
※急いでいろいろ書いてから削ったので文章がだいぶ変かも
目次
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本当なの?
この噂の内容は本当なのか、と言われれば、本当かも知れないし、間違いかも知れないが、現状判断が付かないと答えるのが正しいと思います。
「死んだ人のIDだ」というのは間違いですが、かといって「詐欺業者のIDだ」と断定してしまうのは、これも同様に間違いなのです。結果として、このような勝手な断定はデマとなり、とんでもない間違いの原因になりえます。
このことについて考察していきます(本当はいろいろ考えたくなることがありますが、今回は「噂の否定の解釈は難しい」「引用を勝手に取り除くこと」「根拠のない文章を信じること」に絞しぼった話をしたいと思います)。
噂の中身
さて、噂の詳しい内容です。噂には数パターン有り、自分の言葉で言い換えて再拡散している場合もとても多いです(良くあるパターン)。
拡散希望!!
報告
最近、LINEのIDで、
8888など
5389など
死んだ人のIDとか言って度胸試しに登録する人が、いるみたいですけど、登録は、しない方がいいですよ。
なぜなら、死人というのは、嘘だから。
じゃぁ、なんなのか?というと…
これは、詐欺会社、スパム(迷惑メール)などの会社のIDです。なぜ、登録してはいけないのか。
理由は、このID(8888や5389など)を登録してしまうと、あっちの会社(詐欺会社など)に個人情報を流してしまうからです。絶対に登録はやめてください。
これをタイムラインに貼って広めてください。
できるだけ、登録者数を阻止したいので。
お願いします。
LINEで死んだ人のIDとか噂になっていますが
登録すると大変なんですよ。みなさんに広めましょう
このデマの発端
実はこのデマの発端が、私の本ブログの次の記事である可能性が高いのです。
話題の「登録してはいけないLINE ID 94251」の「本当の目的」と危険性について
このように気軽に行われている「知らない人を気軽に友だち追加する行為」は危険であると言えます。その危険性としてはいろいろ考えられますが、典型的なのが「悪質業者の罠」というものです。
本ブログのこの記事(および関連記事)では、「IDの持ち主が悪徳業者かも知れない」という「可能性」を提示し、その可能性がある以上、「友だち追加はすべきではない」と主張しました。この記事では「可能性」という単語を多用し、あくまで「悪徳業者かも知れない」という形で「悪徳業者だった場合どんな可能性があるか」を紹介し続けていました。決して「断定」はしていませんし、「イタズラ」「いじめ」などの可能性も提示しています。
ラインやってる人で、死んだ人のアカウントがどうこうとかいう類いのヤツ、あれは個人情報を抜く業者のアカウントみたいですね。ノリで関わらない事だね。 http://t.co/zjldnQIwUC
— Haqq-snow32 (@Haqqsnow32) June 11, 2013
しかし、当初より、本ブログを引用して「悪徳業者だ」「詐欺業者だ」と断定したTweetが目立ち、そのような断定Tweetがしばらく続き、本日のLINEタイムラインにおける大拡散につながったのです。
「かもしれない」という「可能性」が、いつのまにか、ですらなく、すぐさま「断定」に置き換えられています。この断定は間違いです(ちなみに「個人情報が抜かれる」というのもだいぶ間違いに近いので、解説を読んでみてください)。
噂の否定は難しい
どうしても「噂」を見ると、「本当か」「嘘か」で判断したくなります。これは、原発事故の頃に「安全か」「安全でないか」の二択を迫られた専門家を思い出させるのですが、「本当か」「嘘か」だけでなく、今回のような「可能性がある」のような状態を考えなければならないのです。
実際、「可能性がある」は「本当・ではない」ということで「嘘」に分類されるのですが、「嘘だ」と言われたときは、その文章の中でどこがどう間違っているのか、しっかりと検証する必要があるのです。そのような検証なしに、勝手な「否定もどき文」を作ってはいけないのです。
今回の題材であれば、私の主張は「詐欺業者のIDだという噂は嘘です」と言うこともできます。しかし、これだけでは「詐欺業者のIDの可能性があります」とは伝わりません。多くの場合「詐欺業者のIDではありません」と解釈されてしまうでしょう。したがって、このように噂を否定するためには、十分な解説が必要なわけです。デマがデマを呼ぶことになります。
噂の出現原因は「引用を勝手に削った」こと
実際私は「死んだ人のID」というデマがあった際に、細かい解説をしました。しかし、それを適当に引用(ここではリンク)され、そこから引用先が削られた結果、間違った内容が広まってしまいました。
このように、引用を削ってしまえば、勝手で短い単純な文言だけが一人歩きすることになります。これでは、先ほど言ったような「間違った解釈」は好き勝手に広まってしまいます。ここは是非とも解説、つまり根拠となる文章を引用してもらいたいのです。
今回の噂で、この「引用の習慣がない」ということがよく分かります。またそれと同時に「根拠のない文章を信じる」という悪い性質も見えてきます。
※引用と最近のLINEアップデートとの関連についてはこちら→iPhone版LINEにWebブラウザ機能が内蔵された影響をブロガー目線で考えてみる
この危険性の対策には、まず以下のことが重要ではないかと思います(LINEタイムラインを想定)。
- 書き手:根拠にしたページを引用すること
- 読み手:引用先を読んで、文章の意味や真偽を判断すること
- 読み手:根拠のない文章は「信じない」を標準とすること
これらを守り、「根拠」と「文章」をセットで扱うように気を付けてください。「根拠」次第で「文章」の正しい解釈は変わってきます。「文章」の部分だけで判断や解釈をして広めようとしたり、「文章」の部分だけを「根拠」となる引用と切り離して扱わないことが大切です。
※無理矢理根拠となるページを用意しろと言うことではなくて、「どこどこを読んだからこうこうなんだ」というパターンの場合に限っては、「どこどこを読んだ」の部分を勝手に取り外さないようにね、という話です。
おまけ:この前の言ってる事が違う?
この「悪徳業者かも知れませんよ」と私が記事を各以前は、「検索したら出てきた」→「本当に死んだ人のアカウントが出てきた!死んだ人の噂は本当なんだ!」という反応が多くありました。
ところが、今回の「詐欺会社だ」という噂が広まって以降、「検索したら出てきた」→「真っ黒だ!詐欺会社は実在するんだ!」という反応が目立っています。
LINE ID「5389」ってもろ詐欺会社のじゃん!「8888」は無かったけど
「検索して出てきた」という同じ手がかりから、それぞれ全く逆の結論を導き出しています。
しかし、本来「アカウントがある」というだけでは、他の推測と組み合わせなければどちらの根拠にもなりません。
そう、ここで興味深いのは、どちらにしても、回ってきたうわさ話を「信じる」ほうの証拠として扱われているということです。これはまるで、人々の心に、噂を信じることを否定することより優先する性質があるかのようです。
ここに、気を付けなければならない噂拡散の怖さを感じます。
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