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現在、「LINEのトークルームの内容をLINEの運営に見られてしまう」という噂に関連して、「情報の提供>トークルーム情報」の設定が話題となっており、「オフ」に変更するユーザーが増加しています。
その設定画面にたどり着く途中に、見慣れない「アプリからの情報アクセス」という設定項目が増えていることに気が付きました。
しかしその「アプリからの情報アクセス」の設定の意味についての公式の説明は難しかったので、今回改めて設定の意味の解説を新しく書いてみました。
もともと難しい設定なので分かりにくいのも仕方ないところなのですが、「実際に起こりうる具体例」をベースに解説を書いたので、設定を理解する上での参考にしてみてください。
また、その説明を読んで「オフにしたい(拒否したい)」と思った人向けの設定変更手順も画像付きで紹介しています。
目次
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「アプリからの情報アクセス」設定
今回話題にする「アプリからの情報アクセス」という設定は、LINEの「設定>プライバシー管理」の画面の中にある設定項目です:
アプリからの情報アクセス
あなたを友だちに追加している人が、外部アプリに自身の友だち情報へのアクセスを許可した場合、そのアプリがあなたのプロフィール情報にアクセスすることを許可するかどうかを選択できます。
公式情報1:設定画面の説明
ここをタップすると、次の詳細設定画面が表示されます:
・常に許可
・お互いに友だちの場合は許可
・拒否
あなたを友だち追加している人が、外部アプリに自身の友だち情報へのアクセスを許可した場合、そのアプリがあなたのプロフィール情報にアクセスすることを許可するかどうかを選択できます。
プロフィール情報:LINEで設定した名前、プロフィール画像、ステータスメッセージ、LINEが一意に割り当てた内部識別子
ただし、当社が提供するアプリ、あなた自信も利用しているアプリ、当社と提携している旧バージョンのAPIを利用中のアプリにこの設定は適用されません。
なお、旧バージョンのAPIを利用しているアプリは、新バージョンのAPIに順次移行されています。
公式情報2:公式ヘルプでの説明
専門用語が多い中、一応この説明から設定の概要を読み取ることができます。ただ、具体例を使って説明してくれている文章が公式ヘルプに用意されていました。それが次の文章です:
[アプリからの情報アクセス]の設定とは?
LINEの友だちが外部アプリ(LINE株式会社以外の企業が提供するアプリ)を利用するとき、外部アプリはLINEにあなたのプロフィール情報へのアクセス可否を求めます。
[アプリからの情報アクセス]とは、そのアクセスを許可または拒否できる設定のことです。
設定を許可した場合、外部アプリはLINEのプロフィール情報にアクセスできるようになります。
アクセスされた情報は、外部アプリの友だち招待やランキングの名前表示などに利用されます。
※プロフィール情報とは、LINEの名前⋅プロフィール画像⋅ステータスメッセージ⋅LINEが一意に割り当てた内部識別子(LINEの利用者それぞれに割り振られた固有の番号)を指します
LINE GameやLINE関連サービスの場合は、[アプリからの情報アクセス]の可否にかかわらずプロフィール情報にアクセスできます。
個人情報に関する弊社のポリシーについてはこちらをご確認ください。
(引用元)
ほとんど先ほど紹介した設定画面に表示されている説明と同じことが説明されているのですが(少し丁寧になっている)、ここに新しく「友だち招待やランキングの名前表示などに利用されます」という具体例が登場しています。
そこでここから、この具体例に沿って、この設定の意味を紹介したいと思います。
※なお今回「公式ブログ」を「アプリからの情報アクセス」という設定名で検索してみたのですが、記事はヒットしませんでした(難しい設定などについては解説記事が掲載される場合があるので。7/17確認時点)。
「アプリからの情報アクセス」の設定の意味
あなた(Aさん)をLINEで友だち登録しているユーザー「Bさん」がいたとします。
そして「Bさん」は、あなたがまだ使っていない、「LINE連携できるゲームアプリ」で遊んでいたとします。
そのゲームアプリには、「LINEの友だちを招待する機能」があります。
そしてその機能を開くと「LINE上の友だち一覧」が表示されて、そこから招待したい友だちを選ぶことができる、そんな機能です。
今まで「アプリからの情報アクセス」設定が用意されるまでは、その一覧にあなたが自分で登録した名前「Aさん」であったり、あなたのプロフィール画像が表示されていました。
これは見方を変えると、「あなたがプレイしていないゲームアプリ」に、あなたの名前が表示される状態です。
これが嫌だなぁ、と思っても、あなたにはどうすることもできませんでした。
「Bさん」自身はLINEアプリを開けばあなた(Aさん)の情報を見ることができます。
しかしその同じ情報が「知らないゲームアプリ上」に表示されるとなると話は変わってきます。こちらの場合は、その「知らないゲームアプリ」があなたの情報を取得した(見た)上で、Bさんに向けてゲームアプリの画面上にあなたの名前やプロフィール画像を表示している状態なのです。
それはつまり、「あなたがLINE運営にしか提供するつもりがなかった情報」が、「知らないゲーム会社」にも見える状態となります。
これ自体は「つもりがなかった」とはいえ、利用規約・プライバシーポリシー上で言及されている正当な行為だと思われますが、やはり「見せないで済むなら見せたくない」との声は少なくないと思います。
「アプリからの情報アクセス」設定がある世界
そこで設けられたのが今回の「アプリからの情報アクセス」であると考えられます。
まず初期設定の「常に表示」の場合は、今説明した「今まで通り」何も変わらない状態です。
一方でもし「拒否」に設定を切り替えた場合は、「あなたが知らないゲームアプリ」上に、あなたのプロフィール情報が表示されなくなります(拒否される)。Bさんが表示したいと思っても、あなたの設定により拒絶できるわけです。
真ん中の「お互いに友だちの場合は許可」の設定はその中間に位置する設定で、「あなたがBさんを友だち追加していない(Bさんがあなたのことを一方的に追加している状態)」状態のときだけ拒否、という設定になります。
この設定により、「あなたのプロフィールの情報を閲覧できる人を『LINE運営』と『友だち』だけに制限する(その他の第三者アプリには見せたくない)」ということを、あなたの意思で実現できるようになったわけです。
一言でまとめると
この話をまとめると、「アプリからの情報アクセス」の設定とは、プロフィール情報を登録した相手である「LINE運営」でもなければ、LINEアプリを開けば画面上であなたの情報を確認できる「友だち(Bさん)」でもない、「第三者(ゲームアプリ運営など)」にあなたのプロフィール情報が提供されるのを拒否できる新しい設定項目であると言えます。
「アプリからの情報アクセス」設定を「オフ(拒否)」にする方法
もしこの説明であったり、ヘルプの内容等を確認した上で、デフォルトの「常に許可(今まで通りを継続)」ではなく、「拒否」や「お互いに友だちの場合は許可」へ変更したい場合は、次の手順で拒否してみてください。設定を開くところから紹介していきます。
まず、「友だち」タブを開いて、「設定(歯車)」ボタンをタップします:
次に「プライバシー管理」をタップします:
そして「アプリからの情報アクセス」をタップします:
すると設定変更画面が表示されるので、ここで「拒否」をタップしてください:
これで外部アプリ(第三者アプリ)へのプロフィール情報の提供が拒否(拒絶)されます。
細かい補足(難しめ)
設定画面には「ただし、当社が提供するアプリ(中略)この設定は適用されません」という説明があります。このような例外扱いされているのはどうしてなのかも、実は先ほどの説明中で触れています。
これは、「当社」というのが、「もともとプロフィール情報を登録した相手である『LINE運営』」と同一人物(企業)であり、今回の設定は「LINE運営」でも「友だち(Bさん)」でもない「第三者のLINE連携アプリ」を対象にしているためです。
また、「あなた自身も利用しているアプリ」というのもそうで、「あなたが既に利用しているアプリ」なので、先ほど紹介したような「知らないアプリ」にあなたの情報を提供するわけではありません。そのため、先ほどの話に当てはまらない「知っている第三者アプリ」は対象外となるわけです。
設定画面でもう一つ「旧バージョンのAPIを利用中のアプリにこの設定は適用されません」という難しめのことが書かれています。
「旧バージョンのAPI」の話について(難しめ)
これは何かというと、もともと「第三者のアプリ(LINE運営以外が提供しているゲームアプリなど)」は、LINEが提供している手続きにしたがって、あなたのプロフィール情報を取得しています。この手続きのことが「API」です。
そして今回どうやらLINE運営は、同じあなたのプロフィール情報を取得できる「新しい手続き(新しいAPI)」を用意したようなのです。
この「新しい手続き(新しいAPI)」では今までのAPIとは異なり、「アプリからの情報アクセス」の設定内容が反映されて、あなたのプロフィール情報の取得に失敗する(=取得できない)といったことが起こる、という仕組みです。
なので、まだ「旧バージョンのAPI」を利用しているアプリは、その制限を無視して取得できてしまいますごめんなさい、というのが「旧バージョンのAPIを利用中のアプリにこの設定は適用されません」の意味です。
これだけ聞くと、「じゃぁずっと古いほうのAPIを使ったらプロフィール情報取得し放題じゃん」となるわけですが、ここについては設定画面上の説明の最後に「なお、旧バージョンのAPIを利用しているアプリは、新バージョンのAPIに順次移行されています」と書かれていることがポイントです。
簡単に言えば、「旧バージョンを使えなくする予定です」ということです。つまり、「ずっと古い方のAPI使っていれば良いや」が時期にできなくなる(が、まだそうはなっていない)ということを意味しています。
旧バージョンのAPIを使い続けているアプリ開発者向けには、廃止予定の連絡が行っているものと思われます。その廃止が完了したとき、「アプリからの情報アクセス」の設定内容が必ず利用されるようになる、というわけです。
ゆるやかな移行
このような「ゆるやかな移行」をするのは定番で、いきなり「明日から禁止です」としてしまうと多数のゲームアプリが動かなくなってしまいますし、「来年切り替えるよ」と予告したとしても、それまで新しい価値のある設定(今回は「アプリからの情報アクセス」設定)が全く使えない状態が続いてしまうわけですし、いざ「明日から」となったとき、本当に動くのか心配です。そのため、「どちらでも使えるよ」期間を設けて、全アプリではないものの効果を利用できるようになりつつ、移行時のトラブルも少なくなるようにしているわけです。
またこの移行期間には、「ユーザーの反応を計る」といった「実験」「試験」的な要素もあるものと考えられます。この期間中に「やっぱりもうちょっと設定項目をこうしたほうがよさそう」であったり、「説明をこうしたほうが良さそう」といった試行錯誤を行うわけです。
このあたりもあって、まだLINEオフィシャルブログで紹介されていない、ということも考えられそうです。
周辺の関連設定について
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