情報科学屋さんを目指す人のメモ

方法・手順・解説を書き残すブログ。私と同じことを繰り返さずに済むように。

さくらのレンタルサーバでメールを使うための他社DNS設定・メールアドレス作成・受信送信テスト手順メモ

DNS (14) さくらのレンタルサーバ (11) スタードメイン (3)

さくらのレンタルサーバをメールサーバとして利用して、did2memo.netのメールアドレスを使えるようにするために、推奨されているさくらのDNS(ns1.dns.ne.jp/ns2.dns.ne.jp)ではなく、現在利用しているNetowl(スタードメイン)のDNSの設定を変更しました。さくらのネームサーバではなく、他社のネームサーバを利用する場合に参考になるかと思います。

設定内容をメモしておきます。

MXレコードを設定する

すでに他社のネームサーバ(本ブログの場合はNetowl(スタードメイン))のDNSの設定が済んでいるとします。そこに、「メールサーバはどこ?」を表すレコード(行)を追加してあげるわけです。

このとき、「○○@did2memo.net」というメールアドレスを使いたい場合は、次のようなレコードを追加してあげます。

did2memo.net MX 10 (メールサーバのホスト名)

このとき、「メールサーバのホスト名」という部分に「IPアドレス」を直接書いてはいけない決まりになっています。これがポイントです。

メールサーバのホスト名は?

実際問題、did2memo.netが現在利用しているIPアドレス(レンタルサーバ)と同じマシン上で動くので、did2memo.netと書いてもOKだと思われるのですが、しっかりさくらのレンタルサーバ上でどう設定されているかをチェックして、それを設定したいと思います。

メールサーバのホスト名を調べる

Windowsの場合、コマンドプロンプトで「nslookup -type=mx ○○.sakura.ne.jp」を実行します(○○.sakura.ne.jpは初期ドメイン名)。

すると、こんな返答が帰ってきます。

C:\Windows\System32>nslookup -type=mx did2memo.sakura.ne.jp
サーバー: UnKnown
Address: 192.168.1.1

権限のない回答:
○○.sakura.ne.jp MX preference = 10, mail exchanger = ○○.sakura.ne.jp

○○.sakura.ne.jp nameserver = ns2.dns.ne.jp
○○.sakura.ne.jp nameserver = ns1.dns.ne.jp
○○.sakura.ne.jp internet address =
ns1.dns.ne.jp internet address =
ns2.dns.ne.jp internet address =

「exchanger =」というところから、結局(当然のことながら)メールサーバのホスト名は「○○.sakura.ne.jp」だということがわかります。

MXレコードを設定する

というわけで、最終的に、次のように設定すればOKということになります。

did2memo.net MX 10 ○○.sakura.ne.jp (○○.sakura.ne.jpは初期ドメイン名)

Netowlの場合は、「レコード編集>レコード追加」から次のように設定すればOKです。

  • ホスト名:[].did2memo.net
  • タイプ:[MX(メール)]
  • コンテンツ:[mail.did2memo.net]
  • 優先度:[10]([]←このカギ括弧は入力欄のことを表すので、入力欄にはカギ括弧の中身だけを入力してください。ホスト名は空欄にします)

メールアドレスを作る

次に、アカウント(アットマークより前の部分)を新しく作ります。もともと「postmaster」というアカウントがあるのですが、それはまた別として、新しく作ってみます。

さくらインターネットのサーバコントロールパネルにログインして、「メールに関する設定>メールアドレスの管理」を選択します。

「メールアドレスの追加」の「メールアドレス」に、好きなアカウント名(アットマークより前の部分)を入力して、「パスワード」に新規パスワードを入力して「追加」をクリックします。

これで、「メールアドレス一覧」に追加されたはずです。

転送設定をする

必須ではありませんが、普段使っているメールアドレスに転送する設定をしておくと便利です。また、転送してメールボックスにメールを残さないようにすれば、さくらのレンタルサーバの容量節約にもなります。

転送設定するためには、「メールアドレス一覧」の「変更」ボタンをクリックして、「メールアドレスの管理>メール転送」にある「追加」をクリックします。

表示されるダイアログに、転送先のメールアドレスを入力してください。

そして、必要に応じて「転送専用にする」にチェックを入れてください。操作するたびに自動保存されるので、決定ボタンや確定ボタンは無く、これで設定が完了します。

受信テスト

受信できるかどうかをテストするために、新しく作成したメールアドレスにメールを送信してみてください。

転送設定していた場合

転送設定をしていた場合は、転送先メールアドレスにメールが届いているはずです。

転送設定していない場合

転送設定をしていない場合は、メールソフト(メールクライアント)の設定をしても良いのですが、ウェブメールにログインして確認してみると良いと思います(当然のことですが、転送設定でメールボックスに残さない設定をしていた場合は確認できません)

送信テスト

送信テストをするためには送信設定をする必要があります。しかし、この設定は、かなり幅広いので割愛しますが、ここまで設定できていれば、もうだいぶ簡単です。最悪ウェブメールにメールアドレスとパスワードを入力すれば、メールを自由に利用できるはずです。

メールクライアントから利用する場合

OutlookやThuderbirdのようなメールクライアントから利用する場合、利用設定は「メールソフトの設定」を参考にすればできると思います。ただし、せっかくなので、サーバ名に書いてある「example.sakura.ne.jp」という初期ドメイン名を、MXレコードの冒頭で指定した「アットマークより後ろのドメイン名(did2memo.net)」にしておくと良いと思います。リンク先を見れば分かりますが、Port25 Blockingにより25番ポートが利用できない場合は、587番ポートを使えばよいそうです。

gmailから利用する場合(送信のみ)

個人的にgmailからよく利用するので、設定をメモしておきます。

gmailの設定を開いて、「アカウントとインポート」を開きます。ここにある「メールアドレスを追加」をクリックします。

名前の入力が促されるので、そのメールアドレスの送信者として表示したい名前を入力し、「エイリアスとして扱います」をONにしたまま「次のステップ」をクリックします。

SMTPサーバー経由でメールを送信しますか?

次に、「Gmail経由で送信する」か「SMTPサーバー経由で送信します」かを選択できるのですが、「Gmail経由で送信する」を選択すると、そのGmailのメールアドレスがSenderとして表示されてしまい、メインのメールアドレスがバレたくない場合や、別アカウントとして利用したい場合には、「SMTPサーバー経由で送信します」を選択した方がよいと思います(参考)。

というわけで、ここでは「SMTP」を選択して「SMTPサーバー(初期ドメイン)」「ポート(587)」「ユーザ名(メールアドレス)」「パスワード」を入力して、「TLSを使用したセキュリティで保護された接続」を選択して「次のステップ」へ進みます。ここで初期ドメインを指定しないと「TLS/SSL」のどちらも「authentication failed code (535)」になってしまうので、初期ドメインを指定する必要があります。

そうすると「確認メール」が送信されるので、確認メールのリンクをクリックしてください。これで送信設定が完了します。

gmailから利用する場合(受信、POP3)

ついでにgmailでのPOP3を用いた受信設定の方法もメモしておきます。

(この設定の前に、転送設定をOFFにしておいたほうがよいと思われます。というか、転送してもらったほうが素早く受信できるので、転送設定のほうがよいかと思います)

gmailの設定を開いて、「アカウントとインポート」を開きます。ここで「POP3を使用して他のアカウントのメッセージを確認>自分のPOP3メールアカウントを追加」を選択します。ちなみに、上限は5個までなので注意してください。

「メールアドレス」を入力して次の画面に進んだ後、「ユーザ名(メールアドレス)」「パスワード」「POPサーバ(今回は@マークより後)」「ポート(110)」に設定し、

  • OFF:受信したメッセージのコピーをサーバーに残す
  • ON:セキュリティで保護された接続(SSL)を使ってメールを取得する(さくらの解説ページ
  • OFF:受信したメッセージにラベルをつける[メールアドレス]
  • OFF:受信したメッセージを受信トレイに保存せずにアーカイブする

に設定して、「アカウントを追加」を選択します。

もしここでSSLをONにしたい場合は、初期ドメイン(○○.sakura.ne.jp)をPOPサーバに指定してください(ここを読んだ)。また、その場合にはポート番号を「995」にする必要があり、こうしないと「SSL protocol error. Please try disabling SSL, or contact your other provider to verify the correct port settings.」のようなエラーが返ってきてしまいます。また、「Login Failed」になる場合、「ユーザ名」に@マークより前だけが入力されていないかチェックしてください、ここには「メールアドレス全体」を入力すればよいようです。

次に、「はい。(メールアドレス)としてメールを送信できるようにします。」にチェックを入れて「次のステップ」をクリックすれば、送信設定につながります。ここで終了すれば、受信設定のみが完了です。

感想

なんだか一通りいろいろやってみて勉強になりました。

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