LINEの仕組み from did2memo.net

LINEの仕組みや使い方などについて詳しく解説します

LINE「ID検索 18歳未満に利用制限」の誤解と「ユーザURL」を知らないLINE公式アカウント

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本日、18歳未満がID検索を利用できなくなるというニュースが流れていますが、誤解が多いので、ところどころ指摘しておきたいと思います。特に、LINEを使ったことがない人が仕組みを知らずに勘違いしているケースが多い気がします。

誤解:ついにLINE規制が始まった?/広島の殺人事件のせい?

「ついにLINE規制が始まった」「当然だ」、と言われているようですが、現在すでに、auでは18歳未満についてID検索の利用制限が行われています。今に始まった、今に決まった制限ではありません。

auにおける規制は今年1月から始まっており、その時点でdocomo・Softbankについても順次対応していく、と発表済みでした

今回ニュースになったのは、「9月」をめどに対応すると発表されたからであって、制限することはもともと決定していた事項であり、制限自体も始まっていたため、「ついにLINE規制が始まったか」のような認識は誤解です。

誤解:ID検索機能が無くなってもID掲示板があるから無意味でしょ?

新聞を読むなどして知った人が「ID検索機能が無くなってもID掲示板がある限り全く効果がない」と言う例もありますが、それはID検索機能が何であるかを誤解していると思われます。

そもそもID検索機能は、「検索条件を入力して、一致するアカウントの一覧を表示する機能」ではありません

実際のID検索機能は、特定のアカウントのID(事前に設定したアカウント固有のID検索専用文字列。ID検索機能にしか使えない)を正確に入力すると、そのアカウントが表示される、完全一致検索です。検索結果は最大1件しか表示されませんし、IDが少しでも違っていて一致する人がいなければ、何も表示されません。つまり、ID検索機能とは、「IDを知っている人を友だちにする」機能です。したがって、「ID検索機能」の停止とは、「IDを知っていても、友だちにできない」ということを意味します(正確には、検索されなくなる+検索できなくなるの双方向の制限)。

したがって、たとえ出会い系のID掲示板でIDを交換しても、友だちになることはできない、というわけです。ですから、「ID検索機能が無くなってもID掲示板があるから無意味」というのは、LINEのID検索機能を使ったことがない人の勘違いであると言えます。ID掲示板も、それが成り立つのはLINEのID検索機能が存在するからなのです。公式がID検索機能、非公式がID掲示板、などという対応関係では決してありません。

誤解:18歳未満が掲示板を使って出会えなくなる?→IDの代わりにユーザURLを使えば出会える

この規制によって、18歳未満がID検索を利用できなくなり、「掲示板にIDを載せて出会う」という行為ができなくなり、青少年保護の強化につながる」というのがLINEの言い分ですが、実は自分のアカウントを簡単に教える方法はIDだけではありません。つまり、それを利用すれば、引き続き掲示板を出会いの場所として使うことができます。

どんな裏技を使うわけでもなく、LINE IDを教える代わりに、LINEユーザURLというものを教えれば良いだけなのです。

LINEユーザURLは、「http://line.naver.jp/ti/p/XXXXXXXXX」という形式で、これを見た人がLINEがインストールされているスマートフォンで開くと、そのユーザが見つかり、簡単に友だち追加をすることができます

実際に現在、この「LINEユーザURL」は広く使われるようになっており、たとえばTwitterを「line.naver.jp/ti/p/」で検索することで、LINEユーザURLを使って見知らぬ人とLINEの連絡先を交換している実態が分かります。

この様子を見る限り、見知らぬ人との出会いを防ぐためには、ID検索の制限だけではだめで、ユーザURLの利用を規制する必要があるように感じてなりません。

※LINEユーザURLの取得方法はこちら→「【LINE】自分のLINEのURLの調べ方(自分のURLの教え方)

※また、現在のauの制限は、SIMカードの抜き差しによって回避できるという報告もあります。

青少年保護を目指すLINEの公式アカウントが「ユーザURL」を知らない?

さらにLINE公式Twitterアカウントは、この「LINEユーザURL」についての質問に、かなり適当な受け答えをしています。

これは、見知らぬ人から連絡を受けるのを避けるために必要な設定についての質問であり、出会い防止(見知らぬ人から連絡が来ることを防止する)という意味では、特に重要な内容を尋ねています

そんな重要な質問に対して次のように答えています。

ユーザURLとLINE IDとを混同しています。ユーザURLが広く利用されていることを知らないようです。

続けて次のような質問に対し、

こう答えています。

「LINEがインストールされているスマートフォンからアクセスしてユーザのページが開かれるURL」ということを全く知らないようです。日々多くのユーザから、そして多くの18歳未満のユーザからの質問を受ける公式Twitterアカウントが、友だちに追加して連絡を取る方法を知らないでおいて、「青少年保護強化の目的でID検索を年齢制限する」と言われても、不安を覚えずにはいられないのではないでしょうか

※公式の代わりに答えておくと、ユーザURLで検索されないようにするには、ユーザURLを再生成すればOKです。詳しくはこちら→「知らない人からLINEに突然「掲示板から来ました」が届いたときの対策

誤解:年齢なんて自己申告だからいくらでも偽装できるでしょ?意味あるの?

実は、年齢は自己申告ではありません

LINEを実際に使ったことがある人なら当然分かることなのですが、LINEアプリに年齢の入力はありません。

ではどうしているかというと、回線の契約情報から年齢を取得しているのです(auの場合)。docomoやSoftbankでも同様の機能を実現するために、なかなかこの機能が実現しなかったといえます。ただ単に自己申告で年齢制限を行うのみであれば、au・docomo・softbankが同時にID検索の利用を制限することが可能だったことでしょう。

年齢確認の仕組みについてはこちらに詳しく書いています→「LINE ID検索の年齢制限実施における年齢の確認方法について

コメント(2)

  1. れき
    2013年8月15日(木) 10:06

    LINEの内部解析を少し行ったのですが、LINEで使われているデータベースは暗号化されておらず、AUの18歳であるかどうか、という部分も、値を変えるだけで容易に回避出来ました。
    また、内部ではユーザーをMIDという値で管理しているため、URL,IDが規制されても、MIDを利用した追加は可能です。

  2. did2
    2013年8月28日(水) 17:10

    >れきさん
    本ブログでは、LINE開発者側が想定していないであろう操作を用いて、開発者側が意図しない動作をさせることを積極的に扱うことはあまりないので直接触れることが今後あるかは分かりませんが、提供していただいた情報は今後の参考にさせて頂きます。ありがとうございます。

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