HDDが突然認識されなくなった原因とBIOS設定メモ（PCI Express設定の帯域幅設定）

マザーボードは「ASUS Z87-PRO」です。OSは「Windows 8.1 Update 1」

ショートカットからフォルダを開こうとしたときに、次のエラーが表示されました。

場所が利用できません

（パス） は利用できません。この PC 上の場所を指している場合は、デバイスやドライブが接続されているか、またはディスクが挿入されているかを確認してから、やり直してください。ネットワーク上の場所を指している場合は、ネットワークやインターネットに接続しているかどうかを確認してから、やり直してください。それでもその場所が見つからない場合は、その場所が移動または削除されている可能性があります。

「ディスクの管理」を見てみると、認識されたHDDの中身が読めていないわけではなく、HDDがそもそも認識できていないことがわかりました。

認識されなくなったHDDについて配線を確認してみると、最初は電源の供給に問題があるのでは？と思ったのですが、電源の配線を別パターンで試してみても、同じHDDたちが認識されない状況は変わりませんでした。

ただ、よくよく配線を照らしあわせてみれば、ASMedia SATA 6Gb/s コントローラーのSATAポートに接続したHDD２台であることがわかりました。黒色のSATAポートです。

一方で、 Intel Z87 Express チップセット（黄色のSATAポート）に接続したSATAデバイス（HDD・光学ドライブ）は、正しく認識されていることが分かりました。

そこで、このような非IntelのSATAチップなら、BIOSで無効化できるはずなので、BIOSで無効化されているのでは？と思って探してみたのですが、設定項目が見つかりませんし、そもそもそんな設定を変更した記憶もありません。BIOSアップデートはしましたが、デフォルトで「オン」のはずです。

そこで、設定項目を説明書で確認してみたところ、次の文章を発見しました。

PCI Express 2.0 x1 第２スロットは、ASMedia SATA 6Gb/s コントローラー(SATA6G_E12)と帯域を共有しています。ASMedia SATA 6Gb/s コントローラーはデフォルトで有効に設定されています。

というわけで、「PCI Express X16_3 slot (dark brown) bandwidth」の設定を「X1 mode」にしていたのが原因でした。ASMedia SATA 6Gb/s コントローラーを利用するためには、この設定を「Auto」にしている必要があり、「Auto」以外（「X4 mode」「X1 mode」）に設定すると、そもそもASM1061 Storage Controller SATA6G_E12 の有効・無効の設定項目そのものが表示されなくなってしまうようです。なので、設定項目が見つからないわけです。

したがって、「PCI Express X16_3 slot (dark brown) bandwidth」を「Auto」に設定することで解決しました。

PCを安定化するために極力「Auto」の設定を省きたかったのですが、選択肢がX1とX4の二択だったので、より小さいX1を選択したのですが、実質「Auto」は「X1 mode」で、ただしASMedia SATA 6Gb/sコントローラーを無効にしない代わりに、Express 2.0 x1 第2スロット(PCIEX1_2)を無効にする設定で固定されているもので、「X1 mode」と「X4 mode」を自動判断で切り替えているという意味ではなかったみたいです。

• [Auto] PCI Express 2.0 x16 スロット(PCIEX16_3)はx1モードで動作します。PCI Express 2.0 x1 第2スロット(PCIEX1_2)は無効になります。
• [X4 mode] PCI Express 2.0 x16 スロット(PCIEX16_3)はx4モードで動作します。ASMedia SATA 6Gb/s コントローラー(SATA6G_E12)、およびPCI Express 2.0 x1 の 2 / 3 / 4 スロット(PCIEX1_2/3/4)は無効になります。
• [X1 mode] PCI Express 2.0 x16 スロット(PCIEX16_3)はx1モードで動作します。ASMedia SATA 6Gb/s コントローラー(SATA6G_E12)は無効になります。