情報科学屋さんを目指す人のメモ

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「食べログ」などGoogleのサイトじゃないのにアドレスバーに「google.co.jp」と表示される理由

AMP (2) Google (152) 食べログ (1)

最近Googleで検索して「食べログ」のページを開くと、そのアドレスバーに「google.co.jp」と表示される場合があります。

もちろん、「食べログ」はGoogleのサービスではなく、本来「tabelog.com」のドメインが利用されていたはずです。

このように、Googleのサービスではないのに、google.co.jpというアドレスで表示される現象について、簡単に説明します。

食べログが「google.co.jp」として表示される

googleの検索結果画面から、食べログを開くと、次の通り、サイトは「食べログ」なのに、アドレスバーには「google.co.jp」と表示されてしまっています。

amp-google-co-jp-url-tabelog

原因

この現象が発生している原因には、「AMP」という、ウェブサイトの表示を高速化するための技術が関係しています。

AMP Projectとは

AMP Project(Accelerated Mobile Pages Project)とは、今回の記事のためにかいつまんで紹介すれば、AMP Projectが定めたルールに従ってHTMLを書けば、モバイルで高速に表示されるし、Googleも特別扱いするよ、表示を支援するよ、というような仕組みです。

食べログのURL表示がgoogle.co.jpになった原因

結果から言ってしまうと、先ほどの「食べログ」のページも、AMPに従って記述されたAMP版ページでした。

そして、AMPに対応したページは、Googleが優遇します。

その優遇策のひとつとして、Google側にキャッシュ(複製)が作成されます。

これにより、ページをGoogleが代わりに配信してくれるため、より超高速表示されるようになります。

このキャッシュ(複製)自体はgoogle.co.jpに置いて提供されているため、結果として、google.co.jpというドメイン上で、食べログのコンテンツが表示される、というわけです。

これが、先ほどのような不思議な表示の原因です。

URLをよく見る

その仕組みは、URLを見てみてもよく分かります。

先ほどのページは「https://www.google.co.jp/amp/s/s.tabelog.com/tokyo/A1310/A131004/13160962/top_amp/?client=safari」というURLで、この通り、「amp」というディレクトリの下に、「s.tabelog.com」で始まる、本来のURL(AMP版ページURL)が収まっています。

AMP対応ページであることは開く前に分かる

ちなみにこのとき、Googleの検索結果の表示は、次のようなものでした。

amp-google-co-jp-url-search-result-amp-mark

この通り、検索結果に小さく「AMP」と表示されています。

これが、この検索結果は、AMP版ページがあり、高速で表示されますよ、ということを意味していたのです。なかなか気がつかないかもしれませんが、今後注目してみてください。

ひとこと:食べログのAMP版ページがとても自然

それにしても自分が驚いたのは、食べログのページが、AMP版ページっぽくなかった点です。

どうしてもAMPに従ったページは、表現がシンプルになり、通常版サイトより極端に見た目もシンプルになり、いかにもAMPだな、というような表示になっていたりするのですが、食べログはそれがあまりに自然で、もともとどんなだったっけ?と思ってしまうほどでした(逆に、気が付かずに今までAMP対応ページを見ていただけかも)。

AMPは当初、速報性、トレンド性の高い、ニュース系のサイトでの採用が多かったイメージですが、気が付けば食べログの個別の店舗ページについては、AMP対応が済んでいたんですね。

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