突然届くSMS「Googleによる電話番号の確認」は詐欺？「goo.gl」のURLは危険？偽物なの？について(2021年9月更新)

突然次の内容のショートメッセージが届きました：

Googleによる電話番号の確認 ******** 詳細 https://goo.gl/LHCS9W

この通りSMSには「Googleによる電話番号の確認」と書かれているだけで、そこに記載されているアルファベットの使い方の説明はありません。

また、「詳細」のリンク先のヘルプページ「Android スマートフォンの電話番号を確認する」を見ても、特にこのメッセージが届いた場合の操作方法や、このショートメッセージについての直接的な説明書き際されているわけではありませんでした。

※SMSの送信元は「050-3187-7820（05031877820）」で、Googleが認証用のSMSの送信元としてよく利用している電話番号でした。このあたりは、利用者の電話番号に応じて様々に変化し、海外から送信されてくる場合もあるはずです。また、SMS送信サービスを用いる都合で、他のサービスが送信してきたSMSの送信元と同じ電話番号から送信されてくる場合があり、Google専用の電話番号・送信元とも限りません。同様のSMSの送信元としては、「070-3244-9162（07032449162）」や「050-5306-3458（05053063458）」、「03-4405-1298（0344051298）」、「03-5202-2076（0352022076）」「050-5840-1910（05058401910）」「03-4405-1298（0344051298, +81 3 4405 1298）」等の報告があります。

このとき、もう一つ、関連する通知が表示されていることに気が付きました。それがこちらの通知メッセージです：

Google Play開発者サービス

新しい電話番号を確認しました
080-XXXX-XXXXを Google アカウント ○○@gmail.com に追加しました。電話番号の設定を変更する場合はこちら：
myaccount.google.com/phone

かなり短い通知ないようですが、ここから既に自動的に、Google側が実施したかった電話番号確認（操作者が本当に登録したスマートフォン本体に設定されていた電話番号の“現在な”持ち主かどうかの確認）が完了したということが推測できます。

このSMSや通知の表示内容から、今回は以下のような処理が行われたものと考えられます。

新規購入したスマートフォンからGoogleアカウントを新規作成した際に、電話番号を入力する場所はありませんでした。

このとき、なぜ電話番号の入力画面がないのに、電話番号の追加処理が先に進んでいくのかが少し不思議に感じましたが、その画面で電話番号の追加に同意した直後、端末に設定されている電話番号を自動的に読み取り、それをGoogleアカウントに設定していたものと考えられます。

これにより、ユーザーに電話番号を入力してもらう手順を省くことが出来ているわけですが、それでもなおGoogleとしては、その電話番号が現在有効な電話番号で、既に別の利用者に契約が移ったりしていないかを確認する必要が残るものと思われます。つまり、所謂電話番号の所有者確認（電話番号認証・SMS認証）です。

そこでGoogleは、認証用のランダムな文字列を含んだショートメッセージ（SMS）を、登録電話番号宛に送信しました（今回メッセージが届いたのはGoogleアカウントの新規登録から数日が経過した後だったので、かなりのタイムラグがあり分かりにくい）。

これが最初に紹介したショートメッセージです。

そしてそのスマートフォンが受信したショートメッセージを「Google Play開発者サービス」アプリが読み取りました。アプリは送信したのと同じランダムな文字列を含んでいるかどうかを確認し、一致したことから、「メッセージを受信できる人」＝「電話番号を現在も契約している、電話番号の現在の所有者に違いない」という判断を行い電話番号の所有者確認を完了し、先ほどのGoogle Play開発者サービスからの通知が表示された、というわけです。

ここまでで紹介した通り、今回届いた「Googleによる電話番号の確認」は特に問題のないものと考えられました。

しかし、「同じ文面でリンク先URLだけが偽物のメッセージ」のような偽のSMS、詐欺SMSが今後で回る可能性は否定できません。

そのため、文面や発信元（発信元の電話番号や表示は偽装される可能性があるため、信頼しないように注意してください）だけでなく、URLが不審なものに入れ替わっていないかなどを確認するようにしてみてください。また、そもそも先ほど紹介した通りこのSMSは正規のSMSであったとしても特に届いた後何か対処が必要というタイプのSMSではなく、ただ受信するだけで自動的に処理されるタイプのSMSであると考えられるため、偽物か本物かを特に考えずそのままにしておく（リンクを開かないでおく）、というのが手堅い対応かと思われます。

したがって、ショートメッセージに何の指示も書かれていない通り、これが表示されたからといって、何か認証のために手続きを自分から行う必要があるというわけではありません。

受信できていれば良いだけでその後の手続きは自動で完了しているので、気にせず通知を削除してしまってください。

また、無理にリンク先のURLを開かなければならない、というものでもないため、そのままにしておいて問題のないタイプです。

「Googleによる電話番号の確認」SMSについて、URLが「goo.gl」になっていて「google」じゃないから偽物、と解釈される場合があります。

「goo.gl」というURL、実は本物のGoogleが運営しているURLなのですが、いろいろと経緯や現在の状況、注意点などがややこしいので、詳しく知りたい場合は次のページを参考にしてみてください：

2018年11月14日現在、050-5830-9271などの電話番号から、今回紹介したのと全く同じ文章のSMSが届くユーザーが増えている模様です。「https://goo.gl/LHCS9W」を開く分には問題ありません。

リンク先（https://goo.gl/LHCS9W）はヘルプページです：

本文中で紹介した通り、SMSは「SMS送信サービス」経由で配信されるため、送信元電話番号自体はGoogleの電話番号とは限らず、他のサービスでも同じSMS送信サービスを経由していれば同じ電話番号が利用される場合があるなど、電話番号自体だけだとそれが悪意のあるものなのかどうか判断できない場合が多いのですが、今回のケースではリンク先がGoogleのヘルプページに過ぎず、今回紹介したような利用ケースと全く同じ文章であるため、特に問題ないSMSであると考えられます。ただし、正確な仕組みが分からないため可能性に過ぎませんが、電話番号を勝手に使って何らかの認証を行おうとした結果、という可能性も考えられるため、通知が心配な場合はGoogleへの問い合わせなどを行っても良いかも知れません（電話番号の契約はその後別のユーザーに移る可能性もあるため、前述のように電話番号の所有者確認を行うためのメッセージであるとすれば、定期的に確認する仕組みが動いていると考えると納得がいくのですが、かといって他のユーザーが何か操作をした影響である、というパターンや、スマートフォンに不正なアプリをインストールしてしまっており、SMSを盗み見ることで何か悪用を試みている、といった可能性も否定しききれないので）。

2019年12月3日現在、再び同様のSMSが届くユーザーが増えています。

海外のユーザーには、英語で次のようなメッセージが届くケースがあるようです。URLが同じ「https://goo.gl/LHCS9W」であることから、こちらが翻訳元で、日本語に翻訳される際にかなり短く文章が変更されている模様です。

Google is verifying the phone# of this device. ****** Learn more: https://goo.gl/LHCS9W

Google is verifying the phone# of this device as part of setup. ****** Learn more: https://goo.gl/LHCS9W

(******) Google is verifying the phone# of this device as part of setup. Learn more: https://goo.gl/LHCS9W

2021年8月8日追記：

Google phone# verification ******** Learn more https://goo.gl/LHCS9W

電話番号は解約後、別の利用者に再割り当てされる場合があり、繰り返し定期的に電話番号の持ち主確認をGoogleが実施しているのではないかと予想されます。

同じURL（gg.gl/LHCS9W）が案内されているものの、日本語ではなく英語で「Google dbmF xxxxxxxx https://goo.gl/LHCS9W」という形式で届くパターンもあるようです（050-5840-1910）。

最新のヘルプを確認したところ、2018年当時とは異なり、具体的にどのようなメッセージの内容がSMS（text message）として送信されるのかが記載されていることが分かりました。

テキスト メッセージは、「Google はこのデバイスの電話番号を確認しています」といった内容になります。

（引用元）

一見、このメッセージは、SMSで届くメッセージと異なるように見えるのですが、この翻訳元に相当する英語版では次のように案内されています。

The message could say something like, "Google is verifying the phone number of this device."

（引用元）

ここでは「Google is verifying the phone number of this device.」というメッセージが届くと案内されていますが、これはまさに前述の英語版メッセージと一致します。

つまり、この同一のメッセージが、ヘルプでは「Google はこのデバイスの電話番号を確認しています」と通常の文章らしく翻訳され、SMSの配信システム上はコンパクトに「Googleによる電話番号の確認」と翻訳され、日本語では一致していない、という状況になっているものと思われます。

いずれにしてもリンク先URLが「https://goo.gl/LHCS9W」であるかが大事なのですが、Google公式のヘルプとしても、このようなSMSを電話番号の確認のために送信しているよ、ということがSMS本文のサンプル付きで案内されているため、より「このSMSはGoogleから届いたものである」と考えやすくなったかと思われます。

また、次のヘルプページでは、この電話番号の確認を、引き続き電話番号の持ち主であることを確認するために時々行う（from time to time）と案内しており、初期設定のようなタイミングに限らずSMSが届くことについて読み取ることができます。

we'll verify that the number is yours, and we'll try to re-verify it from time to time to make sure that it's still yours.

（引用元）

その後公開された新しいヘルプ記事を含め、この「Googleによる電話番号の確認」に関する情報・解説を次のページにまとめました。

• 詳細はこちら：「Googleによる電話番号の確認」の詳しい解説と対策、よくある質問まとめ

• 【らくらくスマートフォンme】購入後の「初期設定」の内容と手順についてのメモ

• 「Googleによる電話番号の確認」の詳しい解説と対策、よくある質問まとめ