LINEの仕組み from did2memo.net

LINEの仕組みや使い方などについて詳しく解説します

「未成年は3月末でLINEが使えなくなるの?」の誤解や「EMA認定終了って何?」等のよくある質問について

LINE (1601) あんしんフィルター (3) フィルタリング (3)

2019年2月5日、「LINEが使えなくなる」「未成年の人が使えなくなるって本当?」などの声が急増しています。そしてその中には、誤解してしまっているケースも多数含まれているようでした。

この話題が出てくるきっかけとなったは、本日配信されたLINEからのお知らせ「【Androidをご使用の未成年・および保護者の方へ】EMA認定終了に関する重要なお知らせ」および、それに伴う多数のニュース記事です。

今回発表された、今後行われる変更の内容や、それにまつわる誤解について、「よくある質問」形式でいろいろと紹介していきます。

LINEからのお知らせ

今回の「未成年がLINEを使えなくなるって本当?」などの噂のきっかけとなったお知らせ記事がこちらです。これを直接読んだ人のSNS投稿を他の人が読んで誤解して、またその人がSNS投稿をして、といった広がり方をしてしまっている模様です。

【Androidをご使用の未成年・および保護者の方へ】EMA認定終了に関する重要なお知らせ
2019/02/05

いつもLINEをご利用いただき、ありがとうございます。

2019年3月29日、「EMA認定」の事業終了にともない、未成年対象のフィルタリングサービスにより、一部未成年の方のスマートフォンから、保護者の方の許可なくLINEをご利用いただくことができなくなります。

設定の確認や許可・解除の方法は、お使いのキャリアによって異なるため、各社サイトをご参照ください。

・docomoをご利用の方
・au (KDDI)をご利用の方
・SoftBankをご利用の方

すでに現在LINEをご利用中の場合も、以下の両項目に当てはまる方は、引き続きLINEのご利用を希望される際には【保護者の方の許可】設定が改めて必要になります。
❏未成年対象のフィルタリングサービスが適用されているスマートフォンを利用している。
❏au、docomoのAndroid端末を利用している。
3月29日以前に、上記サイトを必ずご確認いただくようお願いします。

※LINEアプリ内の設定ではなく、各キャリアより提供されているフィルタリングサービス内での設定変更が必要になります。設定方法に関するご不明点につきましては、各キャリアの窓口までお問い合わせください。

今後ともLINEをよろしくお願いいたします。

未成年はLINEが使えなくなるの?

今回の変更は、未成年全員がLINEを使えなくなるわけではありません

まず、フィルタリングが設定されている人に限定されます。

そして、未成年の一部ではなく、より実態に沿った言い方をするのであれば、高校生以下と考えた方が適切かと思われます。。

というのも実際のところフィルタリングには「小学生・中学生・高校生」といった設定があり、高校生より上の年齢向けの設定がないからです。そのため「未成年」というよりは、フィルタリング設定のメインの対象である「高校生以下」のほうがしっくりきます(ニュースでも「高校生以下」と紹介する例あり)。

また、あくまで実際の利用者の年齢ではなく「機能の設定状況」の話なので、もし「高校生」のフィルタリングを設定したままの20歳以上の人がいるのであれば、それも対象に含まれることとなります。。

iPhoneもLINEが使えなくなるの?

今回の変更の影響を受けるのは、LINEユーザーの中でも、フィルタリングが有効のユーザーのみですし、さらに言うとその対象はさらに狭くAndroidユーザーのみです。

iPhoneユーザーは対象外で、影響を受けません。

これはなぜかというと、iPhoneでのフィルタリングには、この後説明する「EMA認定」の仕組みを利用していないためです。

AndroidユーザーがLINEを使えなくなるの?

ではAndroidユーザーが全員使えなくなるかと言えばそういうことでもなく、前述のフィルタリング(あんしんフィルターなど)が設定されているdocomo・auユーザーに限定されます。

SoftBankも対象なの?

そのため、「SoftBankをご利用の方」との説明が書かれていますが、3月29日以降に使えなくなる可能性があるのはdocomo・auユーザーのみです。

しかし、SoftBankユーザーであっても、「フィルタリングの対象になるまでにLINEアプリを使っていること」が今回の変更の影響を受けないための条件であるため、4月以降にLINEを新しく使い始める人は、SoftBankの指示に従って、LINEをフィルタリングの対象から外す作業を行う必要があります(保護者が実施する必要がある)。

LINEが何か問題を起こしたの?

今回LINEがフィルタリングの対象になったということで、LINEに問題があったからフィルタリングの対象になったのだ、と読み取ってしまいたくなるかもしれませんが、今回はLINEがどうこうといった理由ではなく、LINE株式会社とはまったく別の、フィルタリングに関連する組織「EMA(一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構)」が行っていた活動が終了することが原因です

EMA認定終了って何?LINEが使えなくなるのとどう関係があるの?

今回のお知らせにも「EMA認定終了」と書かれています。

この部分について詳しく説明します。

もともと各キャリアが実施しているフィルタリングでは、様々なアプリが制限を受け、利用できなくなります。

しかしLINEをはじめとするいくつかのアプリは、「EMA(一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構)」と呼ばれる団体に申請し、「青少年が使っても良いアプリとしてちゃんとやってるね」という認定を受けることで、フィルタリングの対象外、つまり「例外」として扱われるようになっていました。

ただその認定を行っていた「EMA」が解散することとなり、認定の期限が3月29日に切れる(EMAの認定が終了する)こととなってしまいました。

その結果、その「例外扱い」の効力が切れるため、他のアプリ同様、フィルタリングの対象に含まれることとなってしまいました

これが今回の変更が発生した流れです。

「保護者の許可を取る」にはどうすれば良いの?

そのため、LINEが使える状態を維持するには、改めてLINEをフィルタリングの例外に登録する必要があります。

この作業のことをお知らせ文などでは「保護者の許可を取る」と説明されています。実際、フィルタリングの例外登録は利用者本人ではなく、保護者の許可が必要だからです。

実際に例外の設定を行うには、保護者の方に「あんしんフィルター for docomo」や「あんしんフィルター for au」の保護者用の管理画面から、LINEアプリを例外登録してもらう必要があります。

ただしその設定作業に関して、今回はさすがに影響が大きすぎるためか、例外登録をやりやすくするための、専用の画面が用意されています。

今後LINEアプリを開いた際は、「4月2日から使えなくなる」という警告が表示されるようになったのです。

その警告が表示されたら、「許可(docomo)」ボタンや、「アプリを申請(au)」ボタンをタップして、そこから例外登録に進んでみてください。

詳しい手順はdocomo、auから以下の案内が出されています:

そういえばいつから使えなくなるの?

LINEの発表では、3月29日以降、となっていますが、実際にフィルタリングの設定を変更する側となるdocomoおよびauからの発表によれば、LINEがフィルタリング制限の対象に含まれるようになるのは4月2日の予定とされています。

制限開始日 | 対象サービス
2019年4月2日 | LINE

引用元

2019年4月2日より、Android™「LINE」アプリがすべての学齢で制限されます。

引用元

ところでどうしてEMAは解散・終了することになったの?

そもそもどうしてEMAは解散したの?どうしてやめちゃったの?ということが気になる人向けの情報を最後に載せておきます。

EMAの解散理由などについては、EMA公式サイトの「最新情報」にある「2018.05.31 フィルタリングとネット利用環境整備に関する課題」というプレスリリースにて言及されています。

EMA は、既に述べたとおり、重要な関係機関からの協力を得ることができなかったことにより解散せざるを得ない

また、「2018.04.03 モバイルコンテンツ運用管理体制認定制度の審査受付終了のお知らせ」でも、次の通り事業の終了理由について言及されています。

青少年のインターネット環境の様々な変化に対応し、近年では、スマートフォン時代に適した青少年保護の新たな体制 整備の必要性について携帯電話事業者等と数年にわたり協議を進めて参りましたが、これまでに新たな体制整備の見通しが立たず、安定的に活動の実効性を確保した事業を継続することが困難となったため、EMA 理事会において EMA の事業を終了することを決定いたしました。

このあたりが、EMA事業の終了・解散の理由のようです。

この具体的な「重要な関係機関からの協力を得ることができなかった」の内容については、「2018.05.31 フィルタリングとネット利用環境整備に関する課題」の

1 iOS 版「あんしんフィルター for au」について
(1) 子どもが自由に設定を解除できること

の部分や

2 携帯電話通信事業者提供のメッセージアプリはフィルタリングの対象となっていないこと

において、3キャリアとの協議がうまくいっていない様子が感じ取れる具体例が紹介されています(※ここに出てくる「携帯電話通信事業者提供のメッセージアプリ」とは、「docomo・au・SoftBank提供の+メッセージ」のこと)。

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