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ビデオ会議サービス「Zoom(ズーム)」では、自分の映像から人物の部分だけを切り抜き、周囲(背景)を好きな画像に置き換えて表示する「バーチャル背景(仮想背景)」機能が人気です。
今回は、その「バーチャル背景」の「グリーンスクリーンがあります」の設定を変更しようとした際に「コンピュータが要件を満たしていません」「ご使用のコンピュータが、グリーンスクリーンの背景なしでこの機能を使用するための最小要件を満たしていません」というエラーが表示されてしまう場合があります。
今回は、この設定項目がエラーになってしまう原因や、バーチャル背景の切り抜き精度を改善し、バーチャル背景が綺麗に表示されるようになるための対策手順案について紹介します。
目次
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バーチャル背景がうまく使えない場合の対策
しかし、いざバーチャル背景機能を利用して背景を変更しようとしても、自分の映像がうまく切り抜かれず、顔の一部が書けてしまったり、背景が見えてしまう、全く自分が表示されなくなってしまうなどの問題が発生する場合があります。
そういったとき、バーチャル背景機能が人物を切り抜く検出精度を上げるための設定変更として、「グリーンスクリーンがあります」のチェックを外す設定変更がまずおすすめです。
この「グリーンスクリーンがあります」のチェックを外すと、グリーンスクリーン(緑色をはじめとする、色が1色だけの背景)が用意されていなくとも人物を綺麗に切り抜くことができる高度な人物検出の方式を利用することが可能で、バーチャル背景機能がより綺麗に働くようになります。
「コンピュータが要件を満たしていません」エラー
しかしこの設定を変更しようとした際に次のエラーが表示されてしまい、グリーンスクリーンが必要な人物切り抜き方式しか利用できない場合があります。
コンピュータが要件を満たしていません
ご使用のコンピュータが、グリーンスクリーンの背景無しでこの機能を使用するための最小要件を満たしていません。[詳細を確認]
英語版:
Computer doesn't meet requirements
Your computer doesn't meet the minimum requirements to use this feature without a green screen background. [Learn more]
「要件」とは
ここで「要件を満たしていません」と言われている「要件」とは、利用しているノートパソコン(WindowsやMac)の、いわゆる「スペック」が足りないことや、OSが古すぎることなどを指しています。
特に、ノートパソコンが古く、利用されているパーツ(CPUなど)が古かったり性能が低かったりして、このエラーが表示されてしまいます。
「詳細を確認」ボタンをクリックすると、英語のヘルプページが表示されてしまうのですが、その中に「グリーンスクリーン」なしでバーチャル背景を(背景が画像)を利用するのに必要なスペックが以下の通り案内されています(2020/4/29現在):
Image only without a physical green screen
・Option 1
・Zoom Desktop Client for PC, version 4.4.53582.0519 or higher
・Windows 7, 8, or 10 64-bit
・4th generation i7 quad-core or higher processor
・Option 2
・Zoom Desktop Client for PC, version 4.5.4 (5422.0930) or higher
・Windows 10 64-bit
・6th generation Intel i5 Dual core or higher processor
・If CPU is not i7 quadcore or higher, integrated GPU enabled and integrated GPU's graphics driver version 23.20.xx.xxxx or higherNote: Due to issues with compatibility with Intel CPUs using the HD 620 graphics processor, devices using those processors, must use a physical green screen.
「CPUが古い」が原因となりやすい
特に注目すべきは、CPUに関する記述で、「4th generation i7 quad-core or higher processor(第4世代i7クアッドコア以上のプロセッサ)」や「6th generation Intel i5 Dual core or higher processor(第6世代i5デュアルコア以上のプロセッサ)」といった部分です。
既に「非対応である」ということが分かっており、この時点であまり深入りしても得るものが少ない割に調べにくいので、この後の部分は読み飛ばしてよい可能性が高いのですが、実際今回利用したノートパソコンは「第5世代インテルCorei5プロセッサー(i5-5200U、ThinkPad X250)」であり、第6世代より古いため、i7クアッドコア以上が必要でしたが、i5というグレードがi7より低いCPUであったため、「コンピュータが要件を満たしていません」エラーとなってしまっていたようです。
※自分が使っているパソコンのCPUが第何世代のi5なのかi7なのか、等については、ノートパソコンの名称や、購入時のパッケージや書類、搭載されているCPUの名称などで検索することで、確認することができます。
「グリーンスクリーンがあります」が有効のまま背景が綺麗に切り抜かれるように頑張る
要件を満たさない場合、まず、自分の背後(背景)が一色になるように、一面が茶色い壁のような場所へ移動したり(ドアの前など)、単色のカーテンの前に移動してから、改めてバーチャル背景を適用してみる、という方法があります。
そのようにうまく背景を選べば、「グリーンスクリーンがあります」にチェックが入ったままであっても、うまく切り抜いて背景をバーチャル背景に置き換えてもらえる可能性が高まります。
また、Zoomの公式ヘルプ(英語版)では、Amazon.com(海外版)で販売されている緑色のスクリーンが紹介されています。そちらは売り切れだったのですが、恐らく同じ製品が次の通りAmazon.co.jp(日本版)でも販売されているため、
Zoomの利用が非常に多い/重要、といった場合には、そういった背景用の幕の購入も検討してみてください。
別のPCを用意する、または、iPhoneを利用する
また別の方法として、別の新しいノートパソコンを用意したりの他に、iPhoneを利用する方法があります。
iPhoneは比較的新しい端末(iPhone 8以降)であれば、それ以上余り細かい要件などなしに、バーチャル背景を利用することが可能です。
ノートパソコンに「コンピュータが要件を満たしていません」エラーが表示され、その後試行錯誤してみてもバーチャル背景の表示が改善されない場合は、それら別の機器を利用してみる、という方法を試してみるようにしてください。
- iPhone版Zoomアプリのダウンロード方法
- iPhone版Zoomアプリでバーチャル背景機能を利用する方法
なお、Androidスマートフォンは現時点でバーチャル背景機能非対応であるため、バーチャル背景を利用したい場合には利用できません(Zoomアプリ自体はあるので、Zoomミーティング自体への参加は可能。ただしバーチャル背景機能が用意されていない)。
Snap Cameraを利用してグリーンスクリーン加工する
また、全く別の方法として、ZoomとSnap Cameraを組み合わせてこの問題を回避する方法があります。
Snap Cameraは、物理的なカメラから入ってきた映像をリアルタイムに加工してくれるソフトウェアです。Zoomが利用するカメラ映像を、そのSnap Cameraの加工を通した映像にすることができるため、まず「Snap Camera」に人物の切り抜きをしてもらって、緑色の背景を付けてもらう加工を施してもらい、Zoom側には、そのSnap Cameraで擬似的に作成した緑色の背景を使って、バーチャル背景を合成してもらう、という方法です。
物理的には存在しないグリーンスクリーンを、Snap Cameraで作り出してしまおう、という作戦です。
Snap Cameraの人物切り抜きは、グリーンスクリーンを利用しないZoomの切り抜きより少し劣る印象があるのですが、Zoomのそれとは違い、Snap Cameraのほうが、必要スペックが低いことがひとつ特徴となっています(Core i7でもCore i5でもなく、さらにその下のCore i3 が条件として記載されています)。
・Operating System: Windows 7 SP1 (64 bit) or newer; MacOS 10.11 or newer
・Hardware: Minimum of Intel Core i3 2.5Ghz or AMD Phenom II 2.6Ghz with 4 GB RAM; Intel HD Graphics 4000 / Nvidia GeForce 710 / AMD Radeon HD 6450; screen resolution of 1280x768 or higher
(引用元)
そのため、Zoomでグリーンスクリーンなしのバーチャル背景が利用できなくとも、Snap Chat経由であれば、うまく加工できる可能性があります。
Snap Cameraで加工した映像(仮想カメラ)をZoomで利用できるようにするところまで設定ができたら、Snap Camera内を「green screen」などのキーワードで検索してグリーンバック加工をしてくれるLensを選択してから、Zoomのバーチャル背景を有効にしてみてください。
参考
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