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ChromebookからFortnite(フォートナイト)やApex Legends(エイペックスレジェンズ)を利用することを考えた際に、どのような手段があり、それぞれ利用の際にどのような状況なのかについて調べたので、その内容を紹介します。
ポイントは、ゲームソフト側が正面から「Chromebook対応(Chrome OS対応)」としていることはなく、「Linux、Android、NVIDIA Geforce Now」等を間に挟んでプレイすることを検討することになる、という点と、いずれの対応状況もあまり良い状態ではない、という点です。
また、Chromebook側や、サービス/ゲーム提供側の公式に案内されている手順や手段の範囲内で検討し、開発者向けとして案内されているものなども利用しないスタンスの元で対応しているものを探しつつ、対応状況を探ることとしており、その後の「とにかく動かす」というところまでは行っていない「対応状況を確認する(非対応の状況を確認する)」ところまでを行っています。
とはいえ、ChromebookにはLinuxを利用できる機能であったり、Google Playを利用できる機能であったりが標準で用意されつつ、ゲーム業界的にはクラウドゲームにより利用可能プラットフォームが広がっていつつ、各ゲームも複数プラットフォーム経由で提供されており、対応状況を調べるだけでもそれなりに複雑となっています。
なお、複数台のPCを用意してリモートデスクトップ機能等で、正常利用できるWindows PCの画面を移してプレイする、のような方法は検討の対象外としています(例えばその場合、直接Windows PCでプレイ可能ですし、それを持ってChromebookに対応しているとは言いにくいので)。
目次
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Fortnite/Apex Legends
今回は、人気ゲームである「Fortnite」および「Apex Legends」に関して、Chromebookでプレイする方法について調査した結果を紹介します。
最終的に、最も有力なのは「NVIDIA GeForce NOW」をブラウザ経由で利用する(Chrome版GeForce NOWを利用する)方法でした。
GeForce Nowは、NVIDIAが提供しているサーバー側でゲームが実行され、その画面を手元のパソコンやスマートフォンに転送してゲームプレイを行う仕組みであり、手元の端末上で直接ゲームを動かす必要がないことから、ChromebookについてもChromebook版として、ブラウザから利用できるGeForce NOWが提供されています。
しかしこれは「日本」については状況が異なり、日本はSoftBankおよびau経由でのGeForce NOWの提供となっているのですが、この日本向けのGeForce NOWには、今のところ対象端末としてChromebookが追加されていないままとなっています。
そのため、日本向けの公式サイトの記載内容を参考にする限り、ChromebookからのGeForce NOWは非対応扱いとなっており、まだ利用環境は整っていないようです。
とはいえ、先月auでは正式版として改めてリリースされたり、iOS版(ベータ版)の対応が開始されるなど、順次アップデートされているため、Chromebookも正式に対応端末として追加される日が近いのかも知れません。
ここからは、その他の方法も含め、それぞれの方法についての検討内容や検証内容を紹介します。
※一部の動作の確認には、ASUS Chromebook C223NA(Intel CPU)および、Lenovo IdeaPad Duet Chromebook CT-X636F(ARM系)を利用しました(動作確認をした各所で紹介)。
Fortnite:Android版(Google Play)
Chromebook(Chrome OS)では、Google PlayからAndroidアプリをインストールする機能が提供されています。
そのため、Android版が存在するFortniteも、Google Playからインストールすればプレイできるのではないか、とまず最初に考えられるのですが、2021年1月時点でGoogle PlayにFortniteは掲載されておらず、Google Playからインストールすることはできません。
このあたりは、Google PlayにFortniteが復活することがあれば、プレイ可能な状況となるかも知れません。
Fortnite:Android版(直接インストール)
現在Fortnite公式サイトでは、Android端末向けに、APKファイル(EpicGamesApp.apk)を直接配布する経路を提供しています。
しかしその一方でChromebook側は、開発者向けの機能(Developer Mode / LinuxベータのADB有効化)としてを除き、.apkからの直接インストールがエラーとなってしまいます。
そのため、Android版のインストールは利用できません(Androidスマートフォンより、.apkのインストールの扱いは厳しく制限されています)。
Fortnite: GeForce NOW(Chromebook版)
もう一つ、Fortniteをプレイできる手段として有力なのは、NVIDIAが提供する「GeForce NOW」です。
日本向けのGeForce NOW上においても、公式ページの対応タイトル検索で「フォートナイト(カタカナのみ。"Fortnite"では検索結果に出てこない)」と検索することで、対応タイトルであることが確認できます。
冒頭詳しく紹介しましたが、こちらは「動作するかどうか」でいえば、Android版よりも正常動作が期待できる手段なのですが、日本向けのGeForce NOWには、2021年1月時点で「動作環境(システム要件)」にChromebookが掲載されておらず、「対応している」と言える状況ではありませんでした(※海外の場合は昨年8月、「Chromebook」が追加されています)。
- 参考:システム要件 | GeForce NOW Powered by au
- 参考:システム要件|GeForce NOW Powered by SoftBank
- 参考:GeForce NOW Comes To Chromebooks | NVIDIA GeForce Forums
- 参考:GeForce NOW on Chromebook: Bring Your Games with You | NVIDIA Blog
ただし、今後日本向けのGeForce NOWにもChromebook対応が表明されれば正式に利用できるものと予想されるため、かなり有力な経路です(海外版はChromebookに対応済みなので、現在も機能的には利用可能な可能性がありますが、わざわざChromebookが対応端末から抜かれている日本版の現状を見る限りやはり対応とは言いにくい)。
Fortnite: GeForce NOW(Android版)
Chromebookが非対応だとしても、OS的には一応GeForce NOWの対応端末に「Android」があるため、「Android版のGeForce NOWアプリをGoogle Playからインストールする」という方法があります。
しかし、「ASUS Chromebook C223NA」および「Lenovo IdeaPad Duet Chromebook CT-X636F」からGoogle Playを利用してAndroid版GeForce NOWをインストールしようとしたものの、次のエラーメッセージ(検索結果/個別ページ)が表示されてしまい、Chromebookへのインストールは行うことができませんでした。
NVIDIA GeForce NOW (デベロッパー: NVIDIA)は、このデバイスのGoogle Playでは利用できません
お使いのデバイスはこのバージョンに対応していません。
参考:I can't download apps from the Play Store on my Chromebook - Google Play Help
Apex Legends:Android版(未リリース)
Apex Legendsはここ1年特に人気を延ばしているバトロワゲーム(Fortniteと同様)ですが、モバイル版は現時点で未リリースとなっています。
そのため、Android版Apex LegendsをGoogle Playからインストールする、という方法を利用することはできません。
こちらについては、今後のSwitch対応の計画が発表されていることなどの延長で、今後Android版の公開、といったことが考えられるかもしれませんが、さらにそれがChromebook上で正しく動作するのか、というところにもう一段壁が残りそうな手段です。
Apex Legends:Steam版(Linux版)
Apex LegendsにはPS4/PS5版、Xbox One版、Origin版、Steam版、この4種類が2021年1月時点で提供されています(近くSwitch版の提供が開始されることが告知済み)。
このうち「Origin」はWindows/Macでのみ利用できるゲームプラットフォームですが、「Steam」は、Windows/Macの他に、「Linux」にインストールして利用することができます。
しかし、Apex Legnedsは、Steamの対象プラットフォームがWindowsのみとされており、Linux版SteamをChrome OSのLinux(ベータ版)機能を経由してインストールしたとしてもそれはLinux版となり、Apex Legendsの対象外となってしまいます。
こちらに関しては、他のゲームタイトルの対応状況からしても、今後Apex LegendsがLinux版Steamへの対応を行うとは考えにくいため、あまり期待できません。
Apex Legends:GeForce NOW(Chromebook版/Android版)
Apex Legendsも、Fortnite同様、GeForce NOWから利用できるゲームタイトルとして登録されています(※GeForceの対応タイトル検索で「エーペックス」と検索。「Apex」や「エイペックス」では表示されず、非対応に見えてしまいやすいので注意)。
しかしこちらもFortnite側で紹介したのと同様に、日本向けGeForce NOWがChromebookを対応端末(システム要件)に掲載していなかったり、Android版はインストールできなかったりと、有望ではあるものの、「対応している」とは言えない状態となっています。
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