Fire TV向けブラウザのUser Agentメモ（Silk、Firefox Focus）

Amazonが提供するSilkブラウザからウェブサイトにアクセスしたときのUser-Agentは次の通りでした。

Fire OSのアップデート前がこちら：

Mozilla/5.0 (Linux; Android 5.1.1; AFTT) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Silk/85.4.5 like Chrome/85.0.4183.126 Safari/537.36

アップデート後がこちら（変わらず）：

Mozilla/5.0 (Linux; Android 5.1.1; AFTT) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Silk/85.4.5 like Chrome/85.0.4183.126 Safari/537.36

Fire TV版のFirefoxの場合は、User-Agentは次の通りでした。「Firefox」という単語は入らず、「Focus」と入るのが特徴でした。

FireOSアップデート前がこちら：

Mozilla/5.0 (Linux; Android 5.1.1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Focus/4.7.1 Chrome/70.0.3538.110 Mobile Safari/537.36

FireOSアップデート後は「Chrome」の後ろのところの番号が変わっていました。

Mozilla/5.0 (Linux; Android 5.1.1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Focus/4.7.1 Chrome/70.0.3770.143 Mobile Safari/537.36

この「Focus」という単語は「Firefox Focus」という製品の「Focus」であると思われます。Firefoxは現在AndroidやiPhoneなどのスマートフォンで利用できる「Firefox Focus」というプライバシー重視のブラウザを「Firefox」とは別に提供しており、Fire TV版はそちらをベースとしているものと思われます。

ただし、確認のためにAndroid版Firefox Focus（バージョン8.8.3、Pixel 4a+Android 11）をインストールして確認してみたところ、User-Agentは次の通りで、また別の形式かつ、こちらにはFocusという単語が含まれず、でした。

Mozilla/5.0 (Android 11; Mobile; rv:81.0) Gecko/81.0 Firefox/81.0

つまり、User-Agentに「Focus」という言葉が入っていて「Focusブラウザかな？」って思ったら実はFire TVだった、といったことが起こる場合がある状況のようです。

また、Android版Firefox（バージョン82.1.1、Pixel 4a+Android 11）は次の通りでした：

Mozilla/5.0 (Android 11; Mobile; rv:82.0) Gecko/82.0 Firefox/82.0

バージョン番号は異なるものの、Android版Firefox Focusと形式は同様であり、User-Agentから両者を見分けるのは難しそうでした（あえてそうしているのかもしれません）。

一方、Windows版Firefox（バージョン82.0.2+Windows 10バージョン1909）でも試してみましたが、OS情報部分（ハードウェア情報部分）は異なるものの、形式に大きな違いはないようでした（なお、Windows版Firefox Focus今のところ存在していません）。

Mozilla/5.0 (Windows NT 10.0; Win64; x64; rv:82.0) Gecko/20100101 Firefox/82.0