情報科学屋さんを目指す人のメモ

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iOS15にアップデートしたらシャッター音が消えた・鳴らなくなった、の声について

iOS 15 (49) iPhone (1654) iPhone-カメラ (5)

iOS15へのアップデート後に「シャッター音が鳴らなくなった(消音できるようになった)」との声が「一部」のユーザーからあがっています。

Appleのドキュメント上に、シャッター音の変更に関する記述は発見できていないものの、ユーザー報告の傾向と、(その変更が事実だとして)そのような変更がなぜ行われたのか、について考えられた仮説の例を紹介します。

日本版iPhoneではシャッター音を消せない

以前より、日本版のiPhoneでは、iPhone自体を消音設定にしても、シャッター音は消すことができない、という特徴がありました(※他の国では韓国版iPhoneが有名です)。

こちらについて改めて公式ヘルプ(公式ユーザーガイド)を探してみると、「日本」という国名の記載はないものの、次の箇所で言及されていました(iOS14向け、iOS15向け、記載に変更なし):

一部の国や地域では、着信/サイレントスイッチがサイレントに設定されていても、「カメラ」、「ボイスメモ」、「緊急速報」の効果音が再生されます。

引用元

iOS15にアップデートしたらシャッター音が消えた(消せるようになった)

しかし今回、「とある」一部のユーザーにおいて、「iOS15にアップデートしたらシャッター音が消えた/消せるようになった」との声が増えています。

海外で日本版iPhoneを利用中のユーザーで発生

その「とある」一部ユーザーというのは、日本で購入した日本版iPhoneを利用しているものの、現在海外で利用している、というユーザーです(※何を持って海外と判定しているか、などの詳細も分かっていませんが、少なくとも言語設定・地域設定のような、日本国内でも簡単に変更できるような設定に基づいている訳ではないようです)。

そのため、日本版iPhoneを日本で利用している、というのが大半かと思われますが、その日本国内在住の大半のユーザーでは特に変わっていない、という状態です。

このあたりについては、Twitter上でも「iOS15 シャッター音」と検索することで、報告を多数確認できます。

日本で海外版iPhoneを利用しているユーザーも変わらず

一方で、その逆に、もともとシャッター音がしない海外版iPhone(※シャッター音を消せないのは日本語版のみではない点に注意)を日本国内で利用している、という場合に特にシャッター音が鳴るようになってしまった、ということはなく、そちらについては変わらずシャッター音は変わず消せるまま、のようです。

背景について考えてみる

この変更自体が発表されているわけではなさそうで、この変更が実際に意図されていたものだったとしてもその理由や背景は現状分からない状況ですが、予想してみると、「海外で日本版iPhoneユーザーがシャッター音を消せずに指摘される」ような自体を避けるため、などの仮説が思い浮かびます。

あくまで仮説ですが、どういうことかというと、海外旅行中などに、日本で購入した日本版iPhoneを持ち込んだユーザーがカメラ撮影したときに、少なくとも従来は「シャッター音が消せないまま」だったわけですが、そのとき周囲にいる現地の人々や日本以外の国から来たユーザーからすると、「どうしてこの人はシャッター音を消さないのだろうか」と思われてしまうこととなります。そのとき観光地などで静かにすることが好ましければ、余計に目立ってしまいます。指摘される可能性も考えられます。指摘されなくとも、周囲の人がネガティブな感情を抱いたり、利用者が申し訳なく感じたり、といったことが考えられます。そういった事態はお互いにとっても、Appleにとっても好ましい状態ではないため、「海外で利用している分には消音できるようにする」という変更が検討され、今回実施されたのではないか、という仮説です。そしてこの場合、わざわざ海外版iPhoneを日本で鳴らすようにする変更を行う理由は低いと考えられます。

ただし繰り返しになりますが、正式発表があったわけでもないため、今後のアップデートで元に戻る可能性や、そもそも「海外だから鳴らない」という判定基準の想定が誤解である可能性なども考えられるため、注意してください。

参考

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