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AIチャットサービス「ChatGPT(チャットGPT)」が大きな話題となっており、そこから「ChatGPTのAPIを利用したい」と考えるユーザーも増えています。
しかし実際に「ChatGPTのAPI」の使い方などについて調べようとすると、「ChatGPTの元となっている技術」などのように説明される「GPT-3(GPT-3.5)のAPI」の話や、そちらのAPIの使い方の話になってしまうなど、「本当にこのGPT-3のAPIはChatGPTのAPIってことで合っているの?同じものなの?」などと困惑してしまう場合があります。
今回はこの「ChatGPTのAPI」という言葉と「GPT-3のAPI」という言葉の違いや関係などについて紹介します。
※OpenAI社が提供している各種APIの使い方などについては公式ドキュメントを参考にしてみてください。
目次
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ChatGPTのAPIはまだリリースされていない(2月22日時点)
まず重要なのは、「ChatGPTのAPI」はまだ、OpenAI社の提供しているAPI群に追加されていない、という点です。
つまり、ChatGPTのAPIは提供開始前の状態です(※特別に先行して提供されている等を除くと)。
この点について実際に、OpenAI社のAPI関連のページでもは、次のように案内されています:
ChatGPT is coming to our API soon, sign up to stay updated [Sign up]
(引用元)
「Sign up」ボタンから、OpenAIのChatGPT APIのWaitlist(順番待ちリスト)に参加することが可能です。
OpenAI社の公式Twitterからも、次のようにAPIの提供予定について言及されています(つまりこの時点では提供前)。
We've learned a lot from the ChatGPT research preview and have been making important updates based on user feedback. ChatGPT will be coming to our API and Microsoft's Azure OpenAI Service soon.
— OpenAI (@OpenAI) January 17, 2023
Sign up for updates here: https://t.co/C7kMVpMAKv
「ChatGPTのAPI」と「GPT-3のAPI」は別のもの
その一方で、「GPT-3のAPI」(GPT-3モデルが選択できるAPI)は既にOpenAI社によって提供されており、利用することが可能です。
Over 300 applications are delivering GPT-3–powered search, conversation, text completion, and other advanced AI features through our API.
(引用元)
したがって、「GPT-3のAPI」は既に提供されているものの、先ほどのように「ChatGPTのAPI」はまだ提供していない、という違いがあります。
そのため、「ChatGPTのAPIを使いたい」という場合には先ほどのように提供開始を待つこととなりますが、用途ややりたいこと・やってみたいこと等によっては「ChatGPTのAPIの代わりに、GPT-3のAPIを使う」というのでもよい可能性もあります。
「ChatGPT」と「GPT-3(GPT-3.5)」の関係
両者の関係については、「ChatGPTの元となっているのがGPT-3(GPT-3.5)である」や、「ChatGPTはGPT-3(GPT-3.5)の技術が使われている」のように言われることがあります。
確かに「ChatGPT」というサービスは、以前よりAPIとしても提供されていた「GPT-3(GPT-3.5)」を元にしている/技術を使っていると言えるのですが、その関係は少し複雑(間接的・専門的)です。
「GPT-3(GPT-3.5)」とは、OpenAI社が開発した「言語モデル」のことですが、この言語モデルに対してさらに追加で、チャットの受け答えが得意になる等の効果が含まれる追加の調整(ファインチューニング)を行って新たに作り出したのが、「ChatGPT」という言語モデルです。
ChatGPT is fine-tuned from a model in the GPT-3.5 series, which finished training in early 2022.
(引用元)
そして「ChatGPT」と呼ばれているサービスは、この「ChatGPT」という言語モデルに基づく機能(チャット機能)を体験できるサービス、となっています。
したがって、「GPT-3(GPT-3.5)」は、ChatGPTを作り出すための調整が行われる前の言語モデルであり、GPT-3(GPT-3.5)のAPIを利用して得られる結果と、(今後リリースされた際に)ChatGPTのAPI利用して得られた結果は一般に異なるものとなります(得意不得意が異なる等)。
しかし前述の通り、用途によるものであるため、公式ドキュメントなどの情報を参考にした上で、用途に応じて、GPT-3(GPT-3.5)のAPIを利用したり、ChatGPTのAPIのリリースを待つなどを検討してみるのが良いかと思います。
- 公式ドキュメント:Introduction - OpenAI API
補足:「GPT-3」と「GPT-3.5」の関係
なお、ここまで「GPT-3」と「GPT-3.5」を一緒に記載しましたが、「GPT-3.5」は元々「GPT-3」と呼ばれていたものの後継バージョンであって、「GPT-3.5」も「GPT-3」の一部、のように扱われています。
そして現在提供されている「GPT-3のAPI」(の言語モデル)には具体的に「text-davinci-003」や「code-davinci-002」などがありますが、これらは「GPT-3.5」シリーズであるとされており、「GPT-3の(最新の)APIを使う」というのが自然と「GPT-3.5のAPIを使う」に相当するような関係です。そしてこれらとは別にChatGPTのAPIが待たれる、という関係になります。
GPT-3.5 series is a series of models that was trained on a blend of text and code from before Q4 2021. The following models are in the GPT-3.5 series:
1 code-davinci-002 is a base model, so good for pure code-completion tasks
2 text-davinci-002 is an InstructGPT model based on code-davinci-002
3 text-davinci-003 is an improvement on text-davinci-002
(引用元)
参考
追記:ChatGPT APIリリース
本日2023年3月2日より、ChatGPTそのもののAPIである、「ChatGPT API」がリリースされました。
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