情報科学屋さんを目指す人のメモ

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【NHK ONE】BS放送の同時配信は未対応なの?今後対応する可能性は?等について

NHK ONE (63)

NHK ONEのトップページには、「総合」「Eテレ」のチャンネル選択とともに「BS」「BSP4K」「BS8K」と、BS放送のチャンネルが並びます。しかしそれらを選択しても、「BSは同時配信、見逃し配信を実施しておりません。」とだけ表示されています。

こちらに関して、「サービスが開始されたばかりだから未対応なの?」「11月中旬予定の受信料アカウントのサービス開始後じゃないとBSが見れる衛星契約かどうか判断できないからそれまでBSが見れないだけ?」などの疑問を持つかもしれません。

こうした、画面上はBS放送に対応しているように見えるものの実際には同時配信や見逃し配信が行われていない状態に対する「いつ対応予定なの?」「今だけ使えないの?」などの疑問に関する情報を紹介します。

BS放送が同時視聴できない

NHK ONEでは、BS放送を選択することが可能ですが、次の記述があり、同時配信や見逃し配信が行われていません。

BSは同時配信、見逃し配信を実施しておりません。

「今この時間帯は実施していない時間帯です」という意味にも見えてしまう場合があるかもしれませんが、いつ確認してもずっとこの文言が表示され、同時配信が行われていない、という状態です。

配信があるのはごく一部に限られる

番組表を確認すると、連続テレビ小説のような、地上波でも放送されている番組の見逃し配信は提供されている(地上波の見逃し配信がBSの番組表にも記載されている)ことが確認できますが、あくまでそうしたごく一部に限られています。

BS放送の配信に期待するユーザーは多い

NHK ONEになり様々な変更点がある中で、そうしたユーザーの声を確認すると、「BS放送の同時配信に対応して欲しい」「BS放送に対応した?」のような声は多く見受けられます。

BS放送の番組の配信は当面実施なし

BS放送に未対応の状況に関して、NHK ONEの公式サイト(ヘルプセンター)内にて、次の記載が確認できます。

BS放送(NHKBS/NHKBSP4K/NHKBS8K)の番組の配信は、当面は実施しません。
引用元

このように、トップページからチャンネル選択できる様子からは、今すぐにも対応しそうに見えるBS放送ですが、今のところ当面BS放送への対応予定はない(特に公開されていない)状態となっています。

7月定例会見では「継続検討」

こうしたNHK ONEでのBS放送対応の状況に関しては、比較的最近のNHKから発せられた情報として、NHKの7月の会長記者会見(記者会見要旨一覧)にて、BS放送の位置づけに関して記者からの質問があり、そちらに対して以下のような回答が行われています。

放送番組の配信の拡大に向けて、継続的に検討を行っていきたいと思っています。

放送法上の記述

これらの背景には、10月1日に改正された放送法の内容が関係します。第二十条第一項第三号には「協会が放送する全ての放送番組」を対象に、「配信を行うこと」とされています。

三 協会が放送する全ての放送番組(著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)第二条第一項第九号の七に規定する著作権者等その他の配信に係る許諾の権利を有する者から配信の許諾を得ることができなかつたものその他配信をしないことについてやむを得ない理由があるものを除く。次号において同じ。)について、放送と同時に当該放送番組の配信を行うこと。

そのため原則的には、衛星放送もその対象となるように読めます。

しかし、その文面の括弧内にある通り、「やむを得ない理由があるものを除く」とされています。この「除く」という例外の中に、衛星放送も含まれている、というのが現状です(放送法の付則にて「やむを得ない理由があるもの」を総務大臣が指定することが可能とされています)。

総務省の告示案説明資料における例外に関する説明

この「例外」に衛星放送を含める議論について総務省の告示案の説明資料(PDF)にて、以下の通り説明されています。そこで、衛星放送にも対応することが原則だが、現時点では権利処理に係る困難性やコスト等の課題があるため見送ることが適当とされており、その記載内容からも、10月1日時点では未対応であるものの、今後の対応へ向けた動き自体は続いていくものと思われます。とはいえ、具体的な締め切りや計画が現時点で見えている訳ではないとも言える状況で、実際にいつごろから衛星放送が対象に含まれ始めるのかも分からない状態です。

衛星放送のインターネット活用業務についても、原則としては必須業務化することが適当である。しかしながら、NHKからは、衛星放送の放送番組の権利処理に係る困難性やコスト等(※)の課題が示されたところ、個別の特性や事情等を考慮し、実施環境が整うまでの当面の間は、必須業務化を見送ることが適当である。ただし、NHKは、関係者の意見 を聴きつつ、衛星放送のインターネット活用業務の必須業務化に向け、その課題及び解決方策について検討し、ロードマップを策定すべきである。

なぜBS放送は例外的に非対応なのか

この「権利処理に係る困難性やコスト等」という課題について注釈でも説明されているのですが、情報を辿ると、「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」の「公共放送ワーキンググループ」の「第15回(令和5年11月9日)」の配付資料「資料15-2 日本放送協会説明資料」というNHKから示された資料のp.36に、次の記載が確認できました。

「NHK BS」はプロスポーツや海外からの購入番組など、番組配信の権利が取得できない、あるいは費用対効果の観点等から取得しない番組が多く、インターネット配信を行う上では権利上の課題が多い。仮に取得が可能であっても相当高額な費用になることが想定される。

なお同資料の末尾にて、「例外」につながる次の文章が記載されています。

一方、ラジオ・衛星・国際にはそれぞれの課題がある。衛星放送の同時・見逃し配信の見送りや、柔軟性ある対応などを改めてお願いしたい。

計画が定められた際には報告が行われる見込み

最終的に作成された告示にも、付則内にて、「放送番組の範囲を計画的に拡大できるように努めるものとする」との記載がありつつ、さらにその計画を定めた場合には報告するものとされており、今後計画段階においても、NHKより情報が提供されるものと思われます。

そうした情報が出てから進んでいくことや、もともとの対応が難しい背景を踏まえると、「もうすぐ対応される」「最初だけ未対応」といったものではなく、それ相応の期間がかかるものと思われます。

参考資料

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