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気象庁の報道発表PDFをChromeで開いたところ、中国語のようなフォントで表示され、一部表示されない文字が発生するなど、表示が崩れてしまいました。
この原因を調べて、PDFにフォントを埋め込んでもう一度開いてみて、Chromeで表示が崩れないようにしてみた流れを記録しておきます。
目次
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Chromeで表示がおかしいPDF
気象庁の報道発表に添付されていたPDFファイルをChromeで開いたところ、表示フォントに中国語のような特徴が現れたり、表示されない文字があったりなど、表示が崩れてしまいました。
Acrobatだと普通に表示できる
ここで一度PDFをAdobe Acrobatで開いてみたところ、Chromeとはちがい正常に表示されました。
フォントが埋め込まれていない
Adobe Acrobatの「ファイル>プロパティ」からPDFの中身を確認してみると、このPDFは「SkyPDF Professional 2012 5.1.14 Build 31」で作成されており、PDFのバージョンは「1.4 (Acrobat 5.x)」でした。
そして、「フォント」タブを開いてみると「この文書で使用しているフォント」は以下の通りで、すべてのフォントが埋め込まれているわけではありませんでした(「埋め込みサブセット」となっていたのが1つのみ)。
MS-Mincho (埋め込みサブセット)
種類: TrueType (CID)
エンコーディング: Identity-H
MSPゴシック
種類: TrueType (CID)
エンコーディング: UniJIS-UCS2-HW-H
実際のフォント: MSPゴシック
実際のフォントの種類: TrueType
MSゴシック
種類: TrueType (CID)
エンコーディング: UniJIS-UCS2-HW-H
実際のフォント: MSゴシック
実際のフォントの種類: TrueType
MS明朝
種類: TrueType (CID)
エンコーディング: UniJIS-UCS2-HW-H
実際のフォント: MS明朝
実際のフォントの種類: TrueType
フォントを埋め込んでみる
そこで、Acrobatを使って、フォントを埋め込んだPDFを作成してみることにしました。
Acrobatの「印刷」ボタンをクリックしてから、「プリンター」に「Adobe PDF」を選択しました。
そして、プロパティでPDF設定が「標準」になっていることを確認し、「印刷」をクリックして、PDFフォント埋め込み済みのPDFを作成しました(※「最小ファイルサイズ」以外を選択してPDFを印刷すれば、自動的にフォントが埋め込まれる[参考])。
PDFの埋め込みを確認
そうして作成したPDFのフォントを確認してみると、次のように変わりました(PDF変換はAcrobat Distiller 17.0 (Windows)表記):
MS-Gothic (埋め込みサブセット)
種類: TrueType (CID)
エンコーディング: Identity-H
MS-Mincho (埋め込みサブセット)
種類: TrueType (CID)
エンコーディング: Identity-H
MS-Mincho (埋め込みサブセット)
種類: TrueType (CID)
エンコーディング: Identity-H
MS-PGothic (埋め込みサブセット)
種類: TrueType (CID)
エンコーディング: Identity-H
Chromeでの表示崩れず
ここで、ChromeでこのPDFファイルを開いてみた結果がこちらです:
この通り、表示されていなかった文字が正しく表示され、中国語フォントのように表示されてしまっていた文字も、正常な日本語表示になりました。
埋め込みなしにしてみる
ここで、フォント埋め込みを指定しなくても(=最小ファイルサイズでも)、気象庁がSkyPDFを使っていたものをAdobe Acrobat(Adobe Distiller)で作り直しただけで十分なのではないか、という可能性が気になったので、あえて「最小ファイルサイズ」を選択してフォントを埋め込んでいない(埋め込まれるフォントもあるが、埋め込まれないフォントも存在する)PDFを作成し、Chromeで表示確認してみました。
すると、それはそれで無事、正常に表示することができました。
ひとこと
致命的な問題点は手元にSkyPDFがなくよくわかりませんが(SkyPDFの設定変更でChromeで正しく表示できないか試してみたい)、最近はChromeでPDFを閲覧する人も多いはずなので、SkyPDFでの変換後、Chromeでの表示も確認してもらえたらな、と思います。
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