情報科学屋さんを目指す人のメモ

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「高槻市の公式ページが開けない」問題と大阪市・箕面市・茨木市などの公式サイトの対応について

地震 (26) 大阪 (6)

本日2018年6月18日に大阪北部で発生した最大震度6弱の強い地震の影響で、大阪ガスや大阪市、大阪メトロなどの公式ホームページにアクセスが集中し、閲覧しづらい状況が発生しました。

それから12時間以上が経過した現在(21時40分)も「高槻市」の公式ページが閲覧できない問題が発生しています。

その一方で、近隣の市は、災害発生時に閲覧しにくい状況を避けるための工夫を実施しているケースもあるようです。

このあたりについて見比べてみたので、その結果をメモしておきます。

「高槻市の公式ページが開けない」問題発生中

地震発生から12時間以上が経過した21時40分現在も、最大震度である6弱を観測した市のうちのひとつである「高槻市」の公式ホームページ(http://www.city.takatsuki.osaka.jp/)につながらない問題が発生しています。

次のように「このサイトにアクセスできません」や「ページを開けません。ネットワーク接続が切れました」などのエラー画面が表示されるのみとなってしまっています。

このサイトにアクセスできません
接続がリセットされました。 次をお試しください:

・接続を確認する
・プロキシとファイアウォールを確認する
・Windows ネットワーク診断ツールを実行する
ERR_CONNECTION_RESET

「災害モード」「軽量版」を表示する市も

その一方で、近隣の市は、多少遅い場合もあるものの、エラーの発生なしに、その公式ページのトップページを閲覧することができました。

この差違が発生する要因の一つとして、地震の被害の程度や、その地域についての報道の有無などが考えられる一方で、一部の市では、表示を簡略化した「災害モード」や「軽量版」に切り替えていることが確認できました

大阪市(震度6弱)

地震発生直後つながらない状態になっていた大阪市(北区にて6弱を観測)の公式ページ(http://www.city.osaka.lg.jp/)を今改めて確認してみると、次の通りはっきりと「災害時用(軽量版)のトップページを表示しています」という案内が表示され、非常に簡略化されたサイトが表示されました:

茨木市(震度6弱)

また、同じく震度6弱を観測した「茨木市」の公式ホームページ(http://www.city.ibaraki.osaka.jp/)でも「災害モードに切り替えています」と案内した上で、非常にシンプルなデザインの公式サイトが表示されました:

枚方市(震度6弱)

また似ているようで少し異なるパターンとして、特に「災害用の表示です」という掲示が全くないものの、おそらく軽量な表示を行っているであろうと思われるのが枚方市の公式ページです:

この通り、こちらもかなりシンプルな表示なのですが、トップページを見渡しても、特に特別なモードであることを明示した記載は見当たりませんでした。

Web Archiveで先月のウェブサイトの表示を確認してみたところ、もともとかなりシンプルなデザインのようなのですが、トップページには大きな画像が掲載されており、現在とは画面構成やフッターのシンプルさが大きく異なるため、やはり特別なモードに切り替えて表示しているようです。

このあたり、必ずしも災害時の特別な表示であることを明示するとは限らないようです。

吹田市(震度5強)

吹田市も同様に「緊急災害情報用のトップページ」への切り替えが行われています。こちらの特徴は、冒頭に英語情報が目立つ形で掲載されている点です。

寝屋川市(震度5強)

寝屋川市では茨木市のホームページに少し似た構成で、「緊急災害情報用のトップページに切り替えています」との表示が行われつつ、通常のページへの誘導が行われています。

通常通りの表示のケースも

一方で、震度6弱や震度5強の強い地震が発生した市であっても、特に見た目が軽量化されていない市もあるようでした。

箕面市(震度6弱)

しかしその一方で、震度6弱が発生し、被害が多数出ている箕面市では、特に災害時用の表示に切り替わっていない状態で、エラーなくアクセスできるようになっていました:

箕面市の公式ページが大量アクセスに強いのか、そもそもアクセス数が少ないのか、もともと災害時用の表示が用意されているのか、用意されていたとしても切り替えるほどではないのかなどその詳細は分からないものの、箕面市のかなりリッチな表示は、大阪市や茨木市と比較して大きく印象が異なります。

とはいうものの、目立つところに大きく「緊急・災害情報はこちら」とリンクが掲載されており、災害情報を知りたい人への特別な変更は行われている模様でした。

豊中市(震度5強)

豊中市も同様に、特に軽量版サイトに切り替わってはおらず、目立つカ所に緊急情報を掲載するにとどまっていました。

長岡京市(震度5強)

高槻市と島本町を挟んですぐそばにある長岡市も震度5強が観測された市ですが、こちらもトップページは通常通りのリッチな表示となっていました:

関連

以前、多数の都道府県の光化学スモッグ情報掲載サイトを見比べたことを思い出しました。

マイナンバー通知の到着が遅れた際に23区さまざまな区の公式サイトを見比べて、世田谷区がずば抜けて優秀だった、といた出来事などもありました。

追記:復旧した高槻市ホームページにも「災害モード」が

いつ復旧したのか正確なタイミングは不明ですが、深夜0時30分時点で高槻市ホームページのトップページを閲覧できることが確認できました。

表示されたそのページは「災害モード」の記載があるシンプルなページとなっており、災害用のトップページを用意していたとしても、サーバーがダウンしてしまっていた、ということのようです。

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