情報科学屋さんを目指す人のメモ

方法・手順・解説を書き残すブログ。私と同じことを繰り返さずに済むように。

マイナンバー通知カードの「廃止」の意味や影響、「通知カードが使えなくなるの?」「廃止後に引っ越した場合は?」等のよくある疑問について

マイナンバー (43) マイナンバーカード (13)

2020年5月下旬に「マイナンバー通知カードの『廃止』」を予定していることについて、市や区などからのお知らせが出されています。

しかしこのお知らせのタイトルとしてよく使われている「通知カードの廃止」という言葉は一見、「通知カードが使えなくなる」「『廃止』になるまでにみんながマイナンバーカードの発行手続きしないといけない」ように見えるのですが、実際のお知らせの内容を見てみると、「廃止」という言葉から最初に受けてしまった印象とは違い、「『使えなくなる』と言っている訳ではない」という様子が分かりました

内容からすると、「廃止」というより、「新規発行や内容更新の終了」のように見えました。

このあたり、いくつかの市区町村のお知らせを読んで分かったことを、実際のお知らせに記載されている内容を元に、紹介します。

※市や区によって、具体的な説明文は異なるのですが、基本的な内容は揃っていました。ただし市区町村によって「廃止」される時期や今後の扱いについての違いや独自の補足説明・注意点がある可能性があったり、お知らせ内にもまだ未定の部分がある様子で書かれていたものもあったりしたため、最新情報や詳細情報については、各市区町村のお知らせを「○○市 通知カード 廃止」や「○○市 通知カード お知らせ」でGoogle検索するなどして探し、その内容を確認するようにしてみてください。

「廃止=使えなくなる」とは違いそう

お知らせのタイトルにある「廃止」という言葉から、最初は「使えなくなる」というイメージを持ってしまったのですが、読み進めていくうちに「使えなくなるわけではない?」ということが分かってきました。

お知らせとしては、「廃止」以降に「出来なくなること」、という変更部分を伝えることが重要であるためか、「出来なくなること」が特に案内されているのですが、実は「引き続きできること」に相当する部分が、「使えなくなるわけじゃなさそう」と理解するという観点では、一番重要になってくる部分でした。

いろいろな市や区のお知らせを見比べたところ、次の東京都足立区から出されている「マイナンバー通知カードの廃止について」が、このあたりについてわかりやすく、疑問の残りにくい文章で書かれていました:

廃止後は、「通知カード」に記載された住所、氏名等が住民票に記載されている事項と一致している場合に限り、マイナンバーを証明する書類として使用できます。

引用元

東京都墨田区のお知らせでも、次の通り「当面の間」と書かれていたり、マイナンバーカードへの切り替えをおすすめしつつも、引き続き「利用」できることが読み取れました:

なお、現在の通知カードは、当面の間、住所や氏名などに変更がない限り引き続きご利用いただけますが、マイナンバーカードへの切り替えをおすすめします。

引用元

これらで案内されている通り、「廃止」以降も、記載されている住所や氏名などが住民票に記載されている事項と一致している(最新の状態になっている)のであれば、マイナンバーを証明する書類として使用できる、ということが分かります。

したがって、通知カードの発行以降住所や氏名に変更がなかったり、転居や結婚などによって変わっていたとしても通知カードの券面事項変更(記載内容の更新)が済んでさえいれば、「廃止」以降も引き続き通知カードをマイナンバーを証明する書類として利用できる、つまり、「廃止」以降突然「使えなくなる」というわけではなさそうだ、ということが分かります。

「廃止」以降できなくなること

ここで突然「住所や氏名の変更」についての話が出てきた印象があるかもしれませんが、実は今回の「できなくなること」と深い関わりがあります。

できなくなること1:記載事項の変更手続き(氏名・住所などの更新)

東京都調布市のお知らせに、次の通り3つの「出来なくなること(手続き)」が紹介されています(「記載事項の変更」「交付」「再交付」の3つ):

廃止後は、通知カードに関する以下の手続きが出来なくなります。
・氏名、住所等の記載事項の変更手続き
・交付及び再交付手続き

引用元

「記載事項の変更手続き」ができなくなるため、住所や氏名が変わってしまった場合に、通知カードに記載されている住所・氏名を更新できず、通知カードをマイナンバーを証明する書類として使えなくなってしまうものの、そういった変更さえなければ引き続き利用可能ですよ、というのが先ほどの「住所、氏名等が住民票に記載されている事項と一致している場合に限り」といった注意書きだったというわけです。

逆に言えば、「廃止」以降に住所や氏名などの変更があった場合には、通知カードをマイナンバーを証明する書類として使えなくなってしまうため、別の書類を使用する必要が発生します。詳しくは後述しますが、マイナンバー記載の住民票がマイナンバーを証明する書類として利用できると案内されているため(厳密には、証明する相手にそれでも問題ないか聞いておくのがよいかと思います)、住所の異動の手続きで窓口へ赴いた際に合わせて手続きする、というのを覚えておくと良さそうです。

できなくなること2:交付(出生・海外転入時など)

もう一つが「交付」手続きです。こちらはマイナンバーが新規発行される「出生」時や「海外からの転入時」に通知カードが新規発行されていたことを指しています。

この結果、「通知カードが発行されなくなったら、マイナンバーはどうやって通知されるの?」という部分については(「具滝的な方法が決まり次第」と案内しているケースも多いのですが)、次の通り、新しい書類の送付で代替されることが案内されています(次は東京都北区からのお知らせでの記載内容):

初めてマイナンバーが付番される方(出生、海外からの転入等をされた方)には、「個人番号通知書」(仮称)を送付する予定です。
※「個人番号通知書」はマイナンバー法上の番号確認書類や身元確認書類としては利用出来ません。

引用元

注意書きにあるとおり、こちらは後述の「『廃止』後のマイナンバーの証明方法」にも記載がなく、マイナンバーの証明としては利用できない書類となる、ようです。

できなくなること3:再交付(紛失時などの再発行)

最後にもう一つ書かれている手続きが「再交付」です。

通知カードを紛失した場合は「再交付」という手続きが利用できましたが、そちらが利用できないようになり、この場合も別のマイナンバーの確認・証明方法が必要となってきます。

「廃止」後に住所や氏名に変更があった場合のマイナンバーの証明方法

以上で紹介した通り、「廃止」以降、転居などで住所が変わったり、結婚などで氏名が変わった場合、通知カードの記載内容が更新できない関係で、通知カードを使用した自身のマイナンバーの証明ができなくなってしまいます。再交付できないことから、「通知カードを紛失してしまった場合」もそうですし、「新規に交付されるはずだった」人も同様です。

そういった場合、「マイナンバーの証明を行うために一体どうすればよいのか」「マイナンバーカードを作る以外に方法はないのか」などが疑問として思い浮かぶかもしれません。

この点については、次の「廃止」のお知らせの説明で分かりやすく説明されています(奈良県天理市):

通知カード廃止(5月下旬頃予定)以降マイナンバーを証明する書類
・マイナンバーカード【作成に1、2か月かかります】
・住民票(マイナンバー入り)【即日発効可能】
・発行済みの通知カード(氏名、住所等が最新の情報に更新されているものに限る)
引用元

この通り、3番目に書かれている、記載事項に変更がなければ引き続き利用できる「発行済みの通知カード」と、最初に書かれている「マイナンバーカード」以外に、マイナンバーを記載した「住民票」(住民票を取得するときにマイナンバーを印刷するか選べる)も、マイナンバーの証明として利用できることがわかります。

住所の異動手続きの際にマイナンバーカードを作る手続きをあわせて行ったとしても、「マイナンバーカードはすぐ作れない(届くまで時間がかかる)」と案内され、通知カードも使えないとなると、「しばらくの間マイナンバーを証明できなくなってしまう?」と思ってしまうかもしれませんが、住民票(および、住民票記載事項証明書)という手段があるため、覚えておくと良いかと思います。

記載事項変更や再交付は「廃止」までに行うべきかは要検討かも

ここまで紹介してきた通り、ひとまず記載内容に変更がない限りは引き続きマイナンバーの証明に通知カードを利用できるとのことで、すべての通知カード利用者が慌ててマイナンバーカードの発行をしなければ何か手続きができなくなってしまう、というわけではなさそうです。なので、多くの人は、これで慌てて窓口に行かなければならない、ということはないはずです。

しかし、「記載事項の変更を行っていない」場合や、「紛失してしまった」場合で、記載内容の変更や通知カードの再発行が「必要」な場合については、廃止より前(の決められた期日)までに手続きするように、との案内が行われている場合があります(あくまで必要であれば、という案内のされ方なので、強制ではありません)。

次の例は、茨城県つくば市の案内です:

通知カード廃止後、再交付の手続きはできなくなります。通知カードが必要な方は廃止する前日までにお手続きをしてください。

引用元

ただし、「自分のマイナンバーを証明する」という意味だけで言えば、いざという時はマイナンバー記載の住民票を使う、という手もあるようなので、窓口へ行って通知カード関連の手続きをしたり、マイナンバーカードの発行手続き(特に受け取り)を行ったり、といったことを、必ずしも慌てて行う必要があるかと言えばそうとは限らないようなので、「窓口に行こうか迷っている」といった場合は、必要かどうかをよく検討してみてください(※今後予定しているマイナンバーの証明が必要な手続きが、マイナンバー記載の住民票でも問題ないか、などにも注意してみてください)。

参考

コメント(0)

新しいコメントを投稿