情報科学屋さんを目指す人のメモ

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Apple Store注文直後に届いたSMSは本物?偽物?詐欺なの?について(「す。さらに詳しく」等)

Apple Store (20) iPhone 15 (9)

iPhone 15の予約開始直後以降、Apple Storeで注文した直後に「す。さらに詳しく」「とをおすすめします。」「Apple Store:W**** でご注文のデバイスを受け取りにご来店される前に、iCloudバックアップを実行しておくこ」等のSMSが届き、「ちょうどApple StoreでiPhoneを注文した直後にフィッシング詐欺SMSが届いた」や「注文番号が合ってる」などの声が増えています。

このSMSに関する情報を紹介します。

Apple Store注文後に届くSMS

本日2023年9月16日現在、新発売予定のiPhone 15シリーズの予約注文申し込みが開始されました。

それに伴い、Apple Storeでも予約受付が開始されています。

しかし予約注文の完了直後より、Apple Storeを騙るフィッシング詐欺SMSが届いた、といった声が急増しています。

具体的には、次のような文面のSMSです。

す。さらに詳しく : https://prepare.icloud.com/?c=retail

とをおすすめします。すべてのアプリとデータのバックアップを取って新しいデバイスに移すために必要なiCloudストレージにあくせすできま

Apple Store : W**** でご注文のデバイスを受け取りにご来店される前に、iCloudバックアップを実行しておくこ

本物の可能性

このSMSに関して「詐欺SMSだ」との声もありますが、その要因となっているのは、「SMSを利用していること」「電話番号が不審なこと(03/+81 3で始まる電話番号で調べてもAppleからだと出てこないこと)」「文章が壊れている・文章がおかしいこと」などです。

しかし、Apple Store自体はSMSでの連絡を行うことがあります。

また、情報が出てこない電話番号自体は、SMS配信用システムを利用してApple StoreがSMSを配信しており、配信用システムの特別な番号が利用されているだけで、その電話番号が調べても「Appleの電話番号である」という情報が出てこないだけ、という可能性があります。

SMSは「受け取り側の状態によって届かないことも少なくない」という特徴があり、そういった到達性の問題を解消するために、SMS配信サービスを利用してSMSを配信することが多く、その場合、配信元として表示される電話番号(または送信者名・電話番号とは異なる送信元番号など)が、そのSMS配信サービスの番号であり、SMS配信サービスに配信を依頼している側の電話番号ではない場合があるためです。

また、電話番号に関する情報が投稿されている場合もありますが、誤解に基づいて「詐欺ではないか」と投稿されている可能性があるため、そうしたユーザー投稿を元に詐欺であると断定するのも、誤解に基づいた誤解に至る可能性があります。

日本語がおかしい、文章が途切れている、といった部分に関しては、3つのSMSは、ひと続きにつなげることが可能で、次のような文章となります:

Apple Store : W**** でご注文のデバイスを受け取りにご来店される前に、iCloudバックアップを実行しておくことをおすすめします。すべてのアプリとデータのバックアップを取って新しいデバイスに移すために必要なiCloudストレージにあくせすできます。さらに詳しく : https://prepare.icloud.com/?c=retail

長文のSMSは、到達性を高めるためにあえて複数に分割して送信されたり、配信の都合で分割されてしまう場合などがあります。そうした分割SMSの順番が入れ替わって届いただけ、とも考えられます。

なお、添付URLである「https://prepare.icloud.com/?c=retail」も、新しいiPhoneやiPadを購入した場合のバックアップの作成方法などを紹介している公式ヘルプページ「https://support.apple.com/ja-jp/HT212732」が開きます。そのため、特に詐欺へ誘導される、というわけではありません。

※ただし、URLだけを差し替えた偽物のSMSが届く可能性などもあるため、注意が必要です。

内容自体は有益かつ直接ヘルプを確認

SMSの文面自体は詐欺とは考えにくい、購入直後のユーザー向けの情報が提供されており、注文番号も正しいもの(誰かが電話番号を間違えて心当たりがないSMSが届く、といったケースの可能性は考えられます)で、添付URLも公式ヘルプが開くだけでドメインもicloud.com以下で特に不審な点は確認されていない、という状況ですが、URLだけが差し替えられた偽物が登場する可能性は考えられます(その偽物が注文したばかりの正しい注文番号をどう入手するのかは不明ですが)。

そのため、どうしても不審に感じてしまい、添付URLが開けない、という場合には、Apple公式ヘルプにある次のページを参考にしてみてください:

こちらでは、バックアップ方法が解説されています。また、添付URLのリンク先であった、iCloudストレージの一時利用に関するヘルプページも紹介されています。

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