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iOS16とiOS15.7のどちらにアップデートすればいいの?iOS15.7にアップデートした後にiOS16にアップデートできる?等について

iOS 15 (49) iOS 16 (54)

本日2022年9月13日未明、iOSの最新版である「iOS16」がリリースされたことが話題です。しかし「ソフトウェア・アップデート」の画面を確認してみると分かるとおり、同時に「iOS15.7」という、iOS15系の最新版もリリースされており、iOS15.7とiOS16の2つからアップデート先を選択できるような状況となっています。

このアップデート先の選択について、「どちらにアップデートすべきなのか」「iOS15.7にしてからiOS16にアップデートすることもできるのか」など、iOS15.7とiOS16との間で迷うユーザー向けの素朴な疑問について、関連する情報や、判断する上での観点について紹介します。

前提1:iOS16非対応のiPhoneは選択の余地がないので注意

今回、「iOS16とiOS15.7のどちらを選ぶか」という話が主題なのですが、この話が当てはまるのは、iOS16もiOS15.7も、どちらもインストールできる、「iOS16対応端末」です。

「iOS15.7」には対応しているものの「iOS16」には対応していない「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」「iPhone SE(第1世代)」は、そもそもiOS15.7しか選択肢がないため注意してください。

※両方に対応している端末であれば、「設定>一般>ソフトウェア・アップデート」画面を開くと、アップデート対象として「iOS 15.7」と「iOS 16」の2種類が表示されます。

前提2:iOS15.7って何?iOS16とどう違うの?(ざっくり)

次に「iOS15.7」と「iOS16」この2つがどう違うのか、と大ざっぱにイメージして欲しいので簡略化した説明をするのですが、まずiOS16は、新機能がたくさん追加された大型アップデートで、新機能だけでなくセキュリティアップデート(セキュリティに関する修正)も含まれているものです。

一方でiOS15.7はどんなアップデートなのかと言えば、セキュリティアップデートはiOS16同様に行っているものの、iOS16にあるたくさんの新機能が含まれていないもの、さらに極端に大ざっぱに言ってしまえば、iOS16の新機能抜き(セキュリティアップデートだけ)版、といった具合です。

※補足情報:iOS15.7とiOS16それぞれのセキュリティアップデートの解説ページ(iOS15.7iOS16)を比較してみると、それぞれに掲載されているCVEの番号には、どちらも同じものが記載されており、記載情報を番号ベースに見比べる分には、ですが、同じ脆弱性に対応されているものと思われます(CVE-2022-32854、CVE-2022-32911、CVE-2022-32864、CVE-2022-32917、CVE-2022-32883、CVE-2022-32908、CVE-2022-32795、CVE-2022-32868、CVE-2022-32872、CVE-2022-32886、CVE-2022-32912)。

前提3:「iOS15.7に一度してからじゃないと、iOS16にアップデートできないの?」について

次にもう一つの前提の確認ですが、直接iOS16にアップデートする、つまり、iOS15.7を飛ばしてiOS16にアップデートすることは可能です。

この疑問点については、Appleサポート公式Twitterアカウントでも次のように案内されています:

したがって、まだどちらにもアップデートしていない段階で、「iOS15.7とiOS16のどちらにアップデートするか」を選択することができます。「どちらにしても一度15.7にしなければならない」ということはありません。

基本的に「ダウングレードできない(バージョンを下げることができない)」制約に注意

これらの前提の元にこの2択から選択する際にまず注目すべきは、引き返せない(取り消しできない)要素は何かという点です。

今回の場合は、iOS16にアップデートしてしまうと「後からやっぱりiOS15が良かった」とiOS15.7に戻す(ダウングレードする)ことは基本的にできない、という点です(※ここで「基本的に」と記載しているのは、通常のヘルプページで案内されている方法のる範囲ではできません、といった意味合いです)

したがって、iOS16へのアップデートは「引き下がれない」側の選択肢です。

iOS15.7にアップデートした後に、iOS16アップデートすることはできる?

一方でその逆に、今回iOS15.7へのアップデートを行った場合には、「後からやっぱりiOS16が良かった」とiOS16へのアップデートを追加で行うことが可能です。

つまり、iOS15.7へのアップデートは「後から方針転換できる(やっぱりiOS16にしよう、とできる)」タイプの選択肢です。

公式の見解

ここでAppleはどのように案内しているのか、について確認してみます。

まずAppleサポート公式のTwitterアカウントはこの2つの選択肢について、iOS15に留まりたければiOS15.7へのアップデートを歓迎するし、そうでないのであれば、iOS16へのアップデートを行ってもらって構わない、と、特にどちらを特別強く推奨するわけでもないような案内を行っています。

「特別強く推奨する」というのは例えばどんなものかと言うと、例えば「動かないアプリがあるとか『どうしても』と言うならiOS15に留まってiOS15.7を使い続けてもいいけど……」のような、消極的な姿勢です。むしろこのような「できるだけバージョン番号が大きい方を使ってね」のほうが一般的ですが、今回はそういった様子ではありません(後述するとおり、アップデート画面でも目立っているのはiOS15.7のほう)。

今回、iOS15に留まる「iOS15.7」という選択肢についても、本日新たにリリースされたものでありセキュリティに関するアップデートが案内されているため、そもそも強く推奨する理由となる「セキュリティ面での違い」が少ないのではないかと思われます(前述)。

「iOS15とiOS16どちらを使いたいか」「iOS15が無難な選択肢」がポイント

以上を踏まえると、Appleの強い推奨の様子もないため、現時点では比較的純粋に、iOS15を使う続けるか、iOS16にするかで選択すればよい、と言えます。

ここでこの両者について違いを改めて確認すると、iOS15.7はアップデート前からの変化が非常に小さく、一方でiOS16は大きな新機能が追加されており変化は大きいものとなっています。

そのため、新機能を使ってみたい、という観点であれば、iOS16のほうが良いかもしれません。

しかしその裏返しで、iOS16は新機能が多数追加された変更量が多い状態であり、なおかつリリースされたばかりのiOS16内でも最初のバージョン(iOS16.0)であるため、不具合で困ったり、動かないアプリに困ったりと、トラブルに遭遇する可能性が現時点で高い、と想定できます。

したがって、現在日常や仕事等でメイン利用しているiPhoneをiOS16にアップデートした際にトラブルが発生して困ってしまう可能性が現時点では高く、少し待って今後iOS16.1やiOS16.2がリリースされた頃にはそういった問題に遭遇する量や深刻さが抑えられた状態でのiOS16アップデートができる可能性があります。

また改めて確認すると、こういった特徴に加え、iOS15.7にとりあえずアップデートしておけば、「そのまま使い続けたらiOS15(iOS15.7)」という選択と、「不具合が減って、新機能を使いたいという欲が勝ってきたらiOS16にアップデート」という選択とを後から選ぶできることができるという特性もあります。

基本的なアップデート先の選択方針

ここまでの話を相当すると基本的に「新機能を今すぐ使いたいんだ」を特に優先する、ということがないのであれば、今回の場合はiOS15.7を選択しておくことがより安全かつ無難かと思われます

そして、「いやそれでもiOS16を使ってみたい」であるとか、「機種変前の今使っていないiPhoneだからトラブルが行ってもそんなに困らない」などの割り切りがある場合などであればiOS16へのアップデートを選択する、というような考え方が比較的自然かと思われます。

Appleが直接どちらを推奨する、という言い方をしておらず、ユーザーに委ねているためなかなか「誰にでもこのパターンをおすすめします」とは言いにくく、最終的な判断は今回の話や、その他調べた情報を総合して判断してみて欲しいのですが、一般的にはこういった構造を持つ選択肢2つかと思われます。

なお、そもそも「ソフトウェア・アップデート」画面の作りも、これだけニュースサイト等で話題となっている「iOS16」は前面に出さずに、目立つのは「iOS15.7」とされ、なおかつ、表示と大きさや「その他の利用可能なアップデート」という言葉的にもかなり控えめに「iOS16」が表示されている点も、そういった「無難さ」と、「あえてiOS16を選択する」あたりとが加味された結果なのではないか、という雰囲気があります。

関連情報

以下にその他の関連する情報を掲載しておくので、参考にしてみてください。なお、現時点で英語情報しか提供されていないものも多いのですが、こういう点でも、もうしばらく待って日本語情報が増える、そして不具合情報が増え、不具合が修正され、対応済みを公表するアプリも増えた、という段階でのアップデートがやはり現段階では無難のように思われます。

アップデート手順に関しては、こちらを参考にしてみてください:

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