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ソフトバンク通信障害の原因「交換設備の不具合」の「交換設備」の意味に注意

SoftBank (103)

本日2018年12月6日、ソフトバンクのLTEネットワークで大規模な通信障害が発生し、その後4時間半ほど「圏外になって通信できない」などの不具合が続きました。

その後ソフトバンクは、障害情報ページにて、障害の発生原因が「交換設備の不具合」であると公表しました。

この「交換設備の不具合」という原因の読み取り方について、「設備の交換」や「機器の交換」のことだと解釈しているユーザーが多数いるようなのですが、こちらは「設備/機器の交換」ではなく「交換設備」という種類の通信設備のことを指しているものと思われます。

この「交換設備の不具合」という言葉について説明します。

関連:【SoftBank障害情報】大規模な通信障害が発生中(2018年12月6日発生中)

ソフトバンクに通信障害が発生

本日13時30分頃から4時間半ほどにわたり、ソフトバンクユーザーが圏外になってしまい通信できなくなる大規模な通信障害が発生しました。

その影響で、電話がかけられなかったり、インターネットが閲覧できないなどの影響が発生しました。またソフトバンクユーザーだけでなく、ソフトバンクの設備を利用するワイモバイル(Y!mobile)や、LINEモバイルなどにも障害が発生しました。

原因は「機器の交換」?

その後、この通信障害の原因が「交換設備の不具合」であると発表されました。

(発生日時)
2018年12月6日(木)午後1時39分ごろ

(復旧日時)
2018年12月6日(木)午後6時4分

(影響地域)
全国

(原因)
交換設備の不具合

引用元

この聞き慣れない/見慣れない「交換設備」という言葉関して、その漢字の組み合わせから、「設備/機器を交換した」や「設備/機器を入れ替えた」のような作業を想像し、「交換」という動作の対象を「設備/機器」であると考えているユーザーが多くいるようです。

そしてそこから、機器の交換/入れ替え/置き換えが原因であると考えて、本日発生した京成電鉄や浅草線に大きな影響が出た運休トラブルの原因「システムの設備を交換する作業」と同じようなもの、と感じたユーザーも多いようです。その場合に例えば、「どこの業者が交換作業を請け負ったのか」などに関心が向かうようです。

しかし実は「交換」という言葉には、ネットワーク/通信関連で特別な意味があり、「交換」という動作の対象は「機器」や「設備」ではなさそうです。

「『交換機器』の不具合」

というのも、いろいろな送信元から届くデータを適切な宛先(送信先)に振り分けたりする機能を含む、通信関連のいろいろな機能がまとめて「交換機能」と呼ばれます。

そして今回の障害原因の説明に登場する「交換設備」という言葉もおそらくそのような意味で「交換」という言葉を使っている、よく「交換機(※交換機と聞くと、昔の電話をイメージするかも知れないものの、そうとは限らない、通信用語)」と呼ばれるような、「通信を制御する設備」のことを指していると考えるのが自然ではないかと思われます

こう読むと、「『交換設備』の不具合」というのはとても自然で、もう少しなじみのある用語で置き換えれば(少し意味が広くなってしまうものの)「通信設備の不具合」のような意味合いになり、「不具合」という言葉がぴったり合います。

「携帯電話サービスの通信障害に関するおわび」PDFの記載

障害情報ページ以外の障害原因に関する公式の説明を探したところ、ソフトバンク社としてのお知らせ欄に「2018 年 12 月 6 日に発生した携帯電話サービスの通信障害に関するおわび」というPDFが掲載されており、その中で次の通り説明されていることが分かりました:

本障害は、全国をカバーするエリクソン社製の交換機のソフトウエアに異常が発生したことによるものです。

エリクソンはまさに「交換設備(通信設備・通信機器)」を提供しているメーカーであり、やはり障害情報ページの「交換設備」の「交換」は、こちらの意味での「交換」で間違いなさそうでした。

なお原因については同じPDFに、より詳しい記載があります:

5. 原因
2018 年 12 月 6 日(木)午後 1 時 39 分ごろ、全国のお客さまをカバーする、東京センターおよび大阪センターに配置してある、エリクソン社製パケット交換機全台数で、同社ソフトウエアに異常が発生しました。
なお、同ソフトウエアは9カ月前から運用しており、同ソフトウエアによる異常は、エリクソン社製の通信設備を使用する海外(11 カ国)の通信事業者においても、ほぼ同じ時刻に同様に発生していると、エリクソン社から報告を受けています。
ソフトウエアを旧バージョンに戻すことで、復旧を行いました。

話題の「vMMEの不具合が原因」とも一致

ここに登場する「エリクソン社製の通信設備を使用する海外(11 カ国)の通信事業者」に含まれる海外事業者から、その原因となった不具合があった交換機が「vMME(Virtual Mobility Management Entity、仮想MME)」であることが話題となっています。

現在話題の「vMMEと呼ばれる機器が原因」という話と、公式の障害ページに掲載されている「交換設備の不具合」という話が別の話に見えてしまうかもしれませんが、実は「vMME」も「交換設備」の一種であり、同じ原因のことを指している、それぞれ別の言い方だった、というわけです。

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